犬に猫のようなフレーメン反応は起こる?色々な動物がフレーメン反応を起こす理由を解説!

犬に猫のようなフレーメン反応は起こる?色々な動物がフレーメン反応を起こす理由を解説!

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「フレーメン反応」という言葉を聞いたことがありますか?フレーメン反応とは「臭いに反応して唇を引き上げる反応」のことで、特に猫や馬にその反応が見られることで知られています。では犬にもフレーメン反応は起きるのでしょうか?また色々な動物がフレーメン反応を起こす理由についても解説していきたいと思います。

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フレーメン反応を示す生き物の規則性

色々な種類の動物

Eric Isselee/shutterstock.com

ではなぜ犬や爬虫類、両生類、哺乳類などの生き物にもヤコブソンがあるにもかかわらず、猫のようにフレーメン反応をする生き物としない生き物があるのでしょうか。

フレーメン反応をするかしないかには以下のような要素が関係します。

  • ヤコブソン器官の発達具合
  • 開口部
  • 性別
  • 個体差

このような要素によってフレーメン反応をするかどうかが分かれると考えられています。

ヤコブソンはフェロモン以外にも反応するの?

このヤコブソン器官はフェロモン意外にも何かの物質に反応するのでしょうか。猫ではまたたびなどで同様の反応を示しますし、人間の体臭などにも反応します。馬などは、たばこの煙などでフレーメン反応が起きるといわれています。ですから、ヤコブソン器官の受容体に反応するものなら、別にフェロモンでなくても反応するのではないかといわれています。

では今度は身近なペットである猫のフレーメン反応について考えてみたいと思います。

猫がフレーメン反応を起こす理由

口が開いたまま止まっている猫

Seregraff/shutterstock.com

フレーメン反応についてはさきほど簡単に説明しましたが、猫がフレーメン反応を起こす理由をもう少し具体的に見てみましょう。

フェロモンを確かめている

上ですでに説明してきたフェロモンにより、フレーメン反応が起こります。これは人間には感じることができない臭いなのです。猫にとってのフェロモンは発情期や縄張りを知るための重要な臭いである情報源です。

あちらこちらでおしっこをする猫、いますよね。よく耳にする『マーキング』ですが、『マーキング』によって自分の臭いを擦り付け「ここは俺様の縄張りだ〜!」という意思表示をしているのです。こうした行為によりフェロモンを出し、自分自身の存在をアピールしているのです。

ほかの猫がマーキングしたところをクンクン臭いを嗅いだ後に『フレーメン反応』をしているのなら、その時、猫はこの臭いは、どこの誰の臭いか分析している最中なのでしょう。

また、『マーキング』の種類はおしっこを縄張りにかける、尿マーキングの他にもあります。猫はあらゆる手段で『マーキング』にいそしんでいるのです。

例えば飼い主さんにほっぺやおでこ、あごを使ってスリスリしてくることがあります。これは自分の顔から出るフェロモンを擦り付けることで、飼い主さんは自分のものと印付けているのです。

飼い主さんが外で他のねこちゃんの臭いを付けてきたら、飼い猫ちゃんは、その臭いを嗅いでフレーメン反応をし、「どこの猫の臭いだ!」と分析して、あわてて自分の臭いを付けなおしたりもするものです。

未知の臭いを調べている

フェロモン以外にもフレーメン反応を起こす臭いがあります。例えば飼い主さんの靴下の匂いや足の臭いです。

以下の動画を見てみてください。飼い主さんの足の臭いを嗅いだ瞬間フレーメン反応を示し、ガブッ、ガブっといったのち、悶絶してしまったねこちゃんの様子が確認できます。未知の臭いを感じたときはこのようにして「調査」するためにフレーメン反応を起こします。

安全確認

自分の縄張りに突如として侵入してきた物や人に関して安全確認をするために臭いを嗅いで「フレーメン反応」をして臭いを分析することもあります。

新たに買い物してきた物や、届いた荷物、初めてくるお客さんなどに対しても安全確認のため臭いを嗅いで「フレーメン反応」をします。もしお客さんが犬や猫などの動物を飼っているなら、臭いを嗅ぐ時間は長く、場合によってはフレーメン反応をします。猫にとっては見た目で見分けるのではなく、臭いで嗅ぎ分ける方が、確実なのでしょう。

馬のフレーメン反応

フレーメン反応を起こしているニ頭の馬

picsbyst/shutterstock.com

馬が頸(くび)を突き出し、左右に振りながら、上唇を巻き上げている表情をどこかで見たことはありませんか? 馬が歯を見せていることから「馬が笑っているようだ」とも言われますが、よく見ると馬の目は笑っていません。この動作が『馬のフレーメン反応』です。馬がフレーメン反応をすると鼻の孔は閉じられ、鋤鼻器の内部が陰圧になります。この時、吸い込んだ空気はヤコブソン(鋤鼻器)内部に流れ込み、そこに存在する嗅細胞を刺激します。上でも触れましたが、馬はたばこの煙や、鼻にアルコールを塗ったりすることでもフレーメン反応をします。

下記の動画は雄馬に、袋に入れたインスタントコーヒーの臭いを嗅がせてみたときのフレーメン反応のようです。

色々な動物のフレーメン反応

フレーメン反応を見せるライオン

Edwin Butter/shutterstock.com

猫や馬以外にもフレーメン反応を見せる動物はいろいろといます。いくつかの動物を紹介しましょう。

ヤギ

ウシ

トラ

キリン

ライオン

まとめ

色々な動物のフレーメン反応を動画などで見ていると、なんだか笑ってしまいますよね。

今回は犬のフレーメン反応がテーマではありましたが、個体差はあるもののフレーメン反応をしないわんちゃんの方が多いようです。実際フレーメン反応をしている犬の動画はとても少なかったです。

わんちゃんのフレーメン反応を見ることは難しいかもしれませんが、犬の顔は、人と同じくらいたくさんの表情筋があるといわれています。おでこ、鼻、口周り、頬など、かなり人間に近い数の表情筋があります。わんちゃんはこの表情筋によって口や目を自由に動かし、感情を現すことができます。

例えばわんちゃんがリラックスしている時は軽く口を開いている時です。このときの口元の様子が、犬の「笑っている」表情と言われています。「不安」や「ストレス」を感じると唇を引き結ぶ傾向があります。また、口を開いていても、あえいでいるような時は、「強い不安」や「ストレス」を感じている状態と言えます。鼻の上にシワを寄せて上の犬歯をむき出しにしていれば、それは犬にとっての「警告」や「恐れ」の表情で、「それ以上やったら噛みつくよ」ということを伝えているのでしょう。

わんちゃんのフレーメン反応も確かに見てみたいとは思うのですが、表情筋を思いっきり使ったわんちゃんの顔を見て、「今、何を考え、何を感じているのか」を見極めて、愛犬の気持ちを読み取ることができるので、それで十分と言えるかもしれませんね。わんちゃんは言葉でコミュニケーションを取ることができなくても、深い絆で結ばれたベストパートナーとなれる存在です。

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