犬にらっきょうを食べさせるのはNG!その理由や食べてしまった際の対処法を解説!

犬にらっきょうを食べさせるのはNG!その理由や食べてしまった際の対処法を解説!

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犬に「らっきょう」を食べさせてしまうと、深刻な健康被害を引き起こしてしまう危険があります。らっきょうに含まれる成分は犬にどんな影響を与えるのでしょうか。犬がらっきょうを食べた時に見られる症状や対処法についてまとめてみました。

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どれくらいの「らっきょう」を食べると危険なのか

これくらいの量なら構わない?

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どれくらいの「らっきょう」を食べると、ワンちゃんに健康被害が生じるのでしょうか。飼っているワンちゃんの犬種や体格や、さらには食べてしまった時の体調などさまざまな要因が関係して、症状に表れるかどうかに違いが出るようです。

らっきょうの摂取量と「ネギ中毒」の発症率に関しては正確なデータはありません。ですから、たとえ少量であったとしても命に危険が及ぶ可能性は否定できません。「一粒くらい大丈夫」と安易な気持ちで決して与えないようにしましょう。

犬が「らっきょう」を食べた時の症状について

ご飯を食べる元気もない

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危険な「ネギ中毒」を早期発見するためには、「らっきょう」を食べてしまったワンちゃんに生じる初期症状を見分ける必要があります。

誤って「らっきょう」を食べてしまった場合、どんな初期症状がワンちゃんに起きることがあるでしょうか。飼い主が観察すべき3つのポイントをご紹介します。

■1.元気がなく、脱力している感じがする 「らっきょう」を食べたワンちゃんは、中毒を引き起こすと貧血症状になることがあります。その結果として身体に力が入らず、元気がなく脱力しているように見えます。

愛犬が貧血状態なのかを見極めるには、歯茎や舌など、粘膜が露出している部分の色を確認する必要があります。もし、そうした粘膜の色が通常よりも白くなっているとしたら、貧血を起こしていると判断することができます。

「らっきょう」を食べたことによる「ネギ中毒」による貧血症状は、食べた直後に生じるのではなく、翌日から数日にかけて続くケースが多いようです。

それで愛犬が元気がないように見えた場合、もし数日前に「らっきょう」を食べたことが判明したならすぐに動物病院を受診するようにしましょう。

■2.下痢や嘔吐を繰り返す 愛犬が「らっきょう」を食べて体調に異変が起きる場合、強い嘔吐や下痢などの症状があらわれることがあるようです。脱力などの症状と同じように、「らっきょう」を食べてから数日してあらわれることも多いので注意しましょう。

また、血液中の「ヘモグロビン」がおしっこやうんちに混じって一緒に排出されてしまうので、おしっこやうんちの色に異変が生じます。こうした症状は、「らっきょう」を食べてから1日か2日以内に生じることが多いようです。

■3.黄疸が生じる 血中の「ヘモグロビン」には黄色い色素が含まれています。そのため重度の「ネギ中毒」になると、黄疸が生じるケースもあります。

しかし、ワンちゃんの体は被毛で覆われているので、愛犬が黄疸を発症しているかどうかは飼い主にとって分かりにくい症状の一つです。

愛犬が黄疸になっているかどうかを確認する時は、愛犬の目の部分を観察するようにしましょう。白目の部分が黄色くなっているようであれば、黄疸を発症していると判断できます。

愛犬を中毒症状から守るには

しつけが大事

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ワンちゃんを危険な中毒症状から守るためには、どんな食材が犬にとって危険な成分を含んでいるのかを、飼い主が前もって勉強しておく必要があります。

「らっきょう」だけであれば、うっかりワンちゃんに食べさせてしまう危険性はそこまで高くないかもしれません。しかし中毒症状を引き起こしかねない食材は、「らっきょう」だけでなくネギ属に分類される多くの野菜にも当てはまります。

特にたまねぎやニンニクといった食材は、具材としてだけでなく隠し味として多くの料理に使用されている場合があります。こうした野菜も、ワンちゃんにとっては中毒症状を引き起こしかねない危険な食材なので注意が必要です。

食べると危険な食材をうっかりワンちゃんが食べてしまわないように、愛犬が口にするものを日頃から飼い主がきちんと管理する責任があります。

特に注意が必要なのは、エキスなどの形で含まれているケースです。飼い主が知らないだけで、出来合いの惣菜や調味料などに、実はたまねぎやニンニクが含まれているということもよくあります。

そうした思わぬ事故を防ぐためにも、基本的にはワンちゃんにはドッグフードなど犬用に作られた食事だけを与えた方が望ましいと言えるでしょう。

もし、人間の食事をワンちゃんにも与える場合には、パッケージに記載されている原材料表をきちんと確認し、 エキスなども含めて、危険な成分が一切含まれていないことを、食べさせる前に必ず確認するようにしましょう。

加えて、ワンちゃんが勝手に危険な食材を口にしてしまわないように、愛犬をしっかりとトレーニングすることも重要です。

よくあるケースとして、飼い主の料理中に、愛犬が飼い主の目を盗んで、テーブルにある食材を勝手に食べてしまったり、床に落ちた食材を拾い食いしてしまうということがあります。

そうした事故が起きないように、普段から食事のトレーニングをしっかりと行い、 拾い食いや勝手に食卓の料理を食べないよう、きちんとしつけておくことが重要となります。

もし愛犬が「らっきょう」を食べてしまったら

早めの受診が大事

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もし「らっきょう」を誤ってワンちゃんが口にしてしまったのを目撃したなら、まずはすぐに口の中にある「らっきょう」を吐き出させるようにしましょう。

可能であれば、口の中に残っているエキスなども取り除けるよう、水で濡らしたガーゼなどで口の中を拭き取ることも大切です。

日中であるなら、早めに動物病院に連れて行き、獣医師の診察を受ける方が望ましいでしょう。「らっきょう」を食べてしまった状況や食べてからの経過時間、食べてしまった量など、詳細な状況を獣医に説明できるように準備しておくと良いでしょう。

もし夜間や早朝に食べてしまい、すぐに動物病院の受診を行うことが難しい場合は、飼い主が対応する必要があります。体内に取り込んでしまった「らっきょう」の成分を排出させる必要があります。

食べたものを体外に吐き出させる必要があるわけですが、飼い主が簡単に行える方法の一つとして「オキシドール」を用いた処置があります。オキシドールを愛犬の体重5kg当たり11ミリリットル程度を目安に準備して、愛犬の口に流し込みます。

口を開かせて舌の奥の方に直接流し込むと、嫌がるワンちゃんにも飲み込ませやすいでしょう。しばらくすると、オキシドールの効果によって吐き気が引き起こされて、胃の中にある内容物を吐き出します。

あまり効果が見られなかった場合には、さらに水を飲ませると吐き出しやすくなるようです。オキシドールを用いた方法は胃に負担がかかるので、胃に傷があることが分かっている場合には行うべきではありません。

別の方法として、一般的に知られているのは、塩水を用いて吐き出させる方法です。しかし、ワンちゃんは塩分を多く摂取してしまうと塩中毒になってしまう可能性があるので、この方法には注意する必要があります。

こうした処置は、犬がらっきょうを食べてしまってから1時間以内に行うのが原則です。それ以上経過してしまった場合には、「らっきょう」の成分が既に体内に吸収されてしまっているため、吐き出させてもあまり効果はありません。

ワンちゃんが食べてしまった「らっきょう」の量が少ない場合には、無理に吐き出させないで様子を見るというのも一つの方法でしょう。無理に吐き出させるよりも体内に与える負担は少なく、少量であれば中毒症状が引き起こされないケースもあるからです。

しかし、「らっきょう」を食べた場合の中毒症状は必ずしも食べてからすぐにあらわれる訳ではありません。数日経ってから症状が出現することも多くあり、中には食べてしまった日から5日経過して症状があらわれ死亡してしまったケースもあるようです。

それで、経過観察を行うことにした場合には、その日だけでなく数日間にわたって愛犬の体調の変化を逐一観察するようにしましょう。少しでも異変を感じた場合には、直ちに動物病院を受診することをお勧めします。

まとめ

いかがでしたか。人間にとっては「ガン」を予防したり、症状の進行を遅らせてくれたりする効果を持つ「らっきょう」ですが、ワンちゃんにとってはとても危険な食材です。

ワンちゃんには「らっきょう」が自分にとってどれほど危険な食べ物なのかは分からないので、愛犬の食事に対しては飼い主が全面的に責任を持つ必要があります。思わぬ事故によって愛犬に辛い思いをさせないためにも、ワンちゃんの食事はいつも見守るようにしましょう。

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