犬によって値段が違うのはどうしてなの?犬の値段を決める基準とは

犬によって値段が違うのはどうしてなの?犬の値段を決める基準とは

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ペットショップに行った時、同じ犬種なのに値段が全然違うのを見て「え?この違いって何なの?」と不思議に思われた経験はありませんか?兄弟や毛色が同じであったとしても値段に違いがあります。犬の値段はいったいどのような基準で決めているのでしょうか。この不思議についてここで取り上げていきたいと思います。

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犬の値段を決める基準とは

ゴールデンレトリバーの赤ちゃん

EpicStockMedia/shutterstock.com

犬の値段を決める基準について取り上げる前に、まず覚えておきたいことがあります。それは、犬種ごとに理想とされる基準がJKC(一般社団法人ジャパンケネルクラブ)によって定められているということです。

JKCでは現在200もの犬種が登録されており、そのすべての犬種には繁殖の指針とするための「犬種標準」というものが定められているのです。その犬種標準は、文章で各犬種の理想像を書き表したものです。

この「犬種標準」が、犬を繁殖し販売するブリーダーや卸業者、ペットショップなどの事業者が犬の販売価格を設定する際の参考にされています。

では、どんなところを見て各犬種ごとに値段を決めているのでしょうか。基準となるものを見ていきましょう。

血統

犬の値段を決めるうえで「血統」は非常に重要なポイントとなります。親犬が優秀な血筋の犬であるとか、チャンピオン犬であるといった場合、その犬から生まれた子犬の値段も一気に跳ね上がります。

チャンピオン犬というのはより「犬種標準」に近い、理想的な犬であるという証拠です。その犬の家系にチャンピオン犬だった犬が何頭もいると、さらに値段は高くなると言えます。

サイズ

個々の犬のサイズが、JKCが定める「犬種標準」にどれだけ近いかという基準によっても値段に違いが出てきます。

たとえばJKCの定める犬種標準を見ると、ミニチュアダックスフンドのサイズは「生後15ヶ月を経過した時点で測定し、胸囲30~35センチ」とされています。この基準を満たしている犬は、値段もそれなりに高くなるということです。

毛色や毛質

毛色に関しては、人気が高い毛色を持つ犬ほど値段にも大きく影響していきます。さらには、他の毛色が混じっていないか、巻き毛かといったことも関係していきます。

そしてやはりJKCが定めている犬種標準を満たしているかが大きく影響します。たとえばダックスフンドで取り上げてみると、単色ではレッドに大変価値が置かれるとされています。白斑は望ましくなく、鼻と爪は黒いことなどが基準として挙げられています。

見た目や外貌

顔の骨格や顔付き、見た目が可愛いか、噛み合わせはどうか、足の骨格といったことも値段の違いに大きな影響を与えます。これらもJKCの犬種標準をより満たしているものが良いとされています。

たとえばパグは「筋肉は固く、決して足が短かったり、痩せていたり、長く見えたりしてはならない」とされています。またプードルは「より優雅な容姿、気品に富んだ風貌を備え、スクエアの体高でよく均整が取れていること」とされています。

特に噛み合わせや骨格の異常といったものは、素人では一見すると違いが分からないこともあり、プロの視点から見てより基準にかなっているものが値段も良いと言えます。

性別

ほとんどの犬種がそうですが、オスよりもメスの方が販売価格が高い傾向にあります。特にプードルやチワワなどの人気犬種に関してはそう言えます。

これにはいくつか理由があります。一つの理由は「メスの方が数が少ない」という点にあります。出生率が関係しているということです。

そして二つ目の理由として、「ブリーダーにとってメスの方が価値が高い」という点が挙げられます。やはりメスは子どもを産んでくれる貴重な存在ですから、ブリーダーとしては何匹か産まれた子犬の中でも、メスは手元に残しておきたいわけです。そうなると市場に出回るメスの数は少なくなります。それでメスの販売価値が高くなるのです。

さらに三つ目の理由には、「メスの方が体が小さい」という点があります。特に海外と比べて家が狭い、あるいは小さい日本では、大型犬よりも小型犬や超小型犬の方が飼いやすく人気があります。

あまり大きくなりすぎると家の中で飼いにくいですし、散歩も大変になります。そうしたこともあり、あまり大きくなり過ぎることがないメス犬のほうが人気が高いというわけです。

他にも、メスの方がオスよりも大人しく手がかからないのでしつけがしやすいこと、攻撃的な性格ではないことなども、メスの方に人気が集まる理由となっているようです。

地域別あるいは時期的な需要の差

その犬がどこで販売されるかも価格に大きく影響を与えます。比較的地方よりも、東京の一等地であるとか、人気のペットショップで販売されている犬の方が値段も高くなると言えます。

また時期によって、あるいは時代の流れで人気が集まる犬種も変わっていきます。CMの影響などで一気に人気が集まり、需要が高まって供給が追い付かなくなる犬種もいます。

現在は、ゴールデンレトリーバーとかシベリアンハスキーなどの大型犬よりも、ミニチュアダックスフンドやトイプードル、チワワといった小型犬や超小型犬の方が人気が高い傾向にあります。

成長し過ぎてしまった

やはり産まれたばかりの子犬の方が少し大きくなってしまった犬や成犬よりも人気が高いので、それだけ値段も高い傾向にあります。

ペットショップで子犬のうちに販売されたものの、買い手がいなくてそのうち成長してしまった犬の場合、やはり値段は安くなっていきます。

ペットショップ側としても、売れ残ってしまうよりは安くても買い手が見つかってくれた方が良いので、販売価格を低くしてみたり、セールをしてみたりといったことがあるでしょう。

まとめ

犬と飼い主

Africa Studio/shutterstock.com

犬の値段は、同じ犬種であったとしても高かったり低かったりする場合があります。ペットショップで安く販売されているとすぐに飛びつきたくなるかもしれませんが、あまり安すぎるのも注意が必要です。

やはり家族として迎える大切なペットですから、より健康的な犬を迎えたいと思われることでしょう。どんなに見た目は良くても、実は内臓や骨格に異常がある犬であった場合、飼ってからの医療費もかかってしまいます。

犬の値段に違いがあるのにはさまざまな要素が関係していました。そうした要素を比較して、よく考えてから迎えるようにしてください。

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