犬の周りには危険がいっぱい!?愛犬を守るために飼い主ができることとは一体!?

犬の周りには危険がいっぱい!?愛犬を守るために飼い主ができることとは一体!?

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私たち人間の場合もそうですが、ワンちゃんの身の回りには意外と多くの危険が存在しています。口にするものや触れるもの、気候など、実に様々な場面にリスクとなるものがあります。この記事では日常生活で犬が直面する危険について触れ、リスクカットをするために飼い主ができることを紹介します。

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犬にとって危険な状況

横になっている犬

Reddogs/shutterstock.com

犬にとって危険な要素は食材だけではありません。その他にも、犬に病気やケガをもたらしかねない危険な状況や要因を見てみましょう。

熱中症

体の作りという意味では、犬は熱中症になりやすい動物です。暑さに強い犬種や個体もあるとはいえ、熱を逃がす仕組みが人間ほど強力ではないからです。

人間と同じように、犬も汗腺から汗をかいて体温を調節するのですが、臭いを出すアポクリン腺に比べて、水分を出して体温を下げるエクリン腺が極端に少なく、鼻と肉球にしかありません。

そこで、犬は舌から唾液を蒸発させることで熱を逃がし、体温調節しようと試みます。

当然、全身にエクリン腺を持つ人間に比べると調節の幅が狭く、暑さへの耐久力がありません。

人間世界ではクールビズが叫ばれて久しいですが、「冷房を28度設定にすると十分快適に過ごせる」という方は少なくないようです。しかし、犬にはそれでも暑すぎる可能性があります。個体差や犬種によって違うため一概には言えませんが、28度を超えると犬には熱いと言われています。

26~27度で冷房を効かせないとすぐに舌を出して荒く呼吸する犬もいるので、飼っている犬の様子をつぶさに観察することが不可欠です。

冷房の使用環境によっては、庭で放し飼いにしている犬よりも、室内で飼っている犬の方が危険なことさえあります。不適切な温度による管理や、万が一のタイマー切れ・つけ忘れなどによる熱中症もあり得るからです。

▼熱中症の症状

  • 舌を出して荒く息をしている、ずっとそうしている
  • 舌が赤黒く、血行が悪くなっている様子が見られる
  • 目が充血し、表情が悪く見える
  • へたり込むように座り、元気がない
  • 荒く息をすることさえせず、ぐったりと寝ている
  • おしっこを漏らしている
  • 嘔吐する

これらの症状が見られる場合、熱中症が疑われます。すぐに首の下やわきの下を保冷材などで冷却し、急いで動物病院で診察を受けてください。

人間の場合と同じように、熱中症は命にかかわる問題です。しかも日常的に犬が遭遇しやすい問題です。飼い主はこのような身近な問題に対処するために、冷房のかけ方や普段の水を飲む様子などを観察するようにしましょう。

同様に、車の中で留守番させることにも危険が伴います。買い物や用事に気を取られていて、車の中ですでに息をしていなかったという例は意外なほど多くあります。

基本的に、車の中に犬を置き去りにするのはやめましょう。真夏日でなくても、体温調節能力の低さから重体に陥ってしまう危険性が高くなります。犬の熱中症にはくれぐれも注意してください。

肉球の火傷

季節に伴って生じる危険がこの肉球の火傷です。散歩中、犬は当然肉球を地面に付けて歩くことになりますが、この時肉球は火傷の危険にさらされています。アスファルトやマンホール、側溝のふたなどは、夏場は素手で触れると驚くほど熱せられています。

犬は“地面が熱い”と訴えることができません。歩くのを嫌がったりしますが、飼い主に無理に従ううちに肉球を火傷してしまうケースが見られます。

この問題は夏だけ、あるいは日中だけのものではありません。夏でもないのに熱くなっているマンホールのふたはありますし、暑さが少し和らいだ夕方の時間帯でもまだまだ暑い場所は多いからです。

「夏ではないから」、「日中ではないから」と油断していると思わぬタイミングで火傷してしまうかもしれません。

肉球は、犬にって非常に重要な感覚器官の一つです。肉球そのものはコラーゲンなどの成分で出来ており、クッションのように衝撃を吸収して身体各部への負担を分散しています。

また、肉球には数少ない汗腺があり、汗をかくことで体温調節をおこなっています。肉球の汗は皮膚を湿らせる役割も持っており、適度に肉球が湿ることで滑りにくくする役割もあります。

これだけ重要な肉球が火傷によって傷ついてしまうと、歩く際に衝撃吸収や触感による感知が出来なくなり、歩行困難で健康を維持できなくなるかもしれません。また傷口から細菌が侵入することで、無用な感染症などを招く危険性もあります。

犬が肉球を頻繁になめたり歩く様子がおかしいように感じたら、肉球の火傷を疑ってみましょう。肉球は火傷や怪我が治りにくい部位であるため、普段から確認してやると良いでしょう。

犬を危険から守るためにできること

おもちゃで遊んでいる子犬

Photology1971/shutterstock.com

犬を日常生活に潜む危険から守るために飼い主がしてあげられることはいろいろとあります。例えば以下のような点を意識しましょう。

様子をよく観察する

犬の様子をつぶさに観察したり見守ったりしてあげる必要があります。もちろんいつも犬の様子を見てやれるわけではありません。子どものようにいつも自分のそばで可愛がってやれるといいかもしれませんが、日常生活をすべて犬に捧げるのは非現実的でしょう。

しかし、やはり出来るだけ目をかけてやる方が、様々な事故やトラブルを回避するのに有利なのは事実です。

例えば、子犬を適切なゲージに入れていたのに、家に帰ってみると想定していなかった引っ掛かり方をしていたというケースがあります。腰や上半身を隙間や大きなおもちゃに挟み込んで、息や血液循環が出来ずにぐったりしていた等の報告も実際に見られます。椅子の足の隙間やドアの裏側に挟まれてしまうことなどもあります。

いつも見守ってあげることは不可能でも、出来るだけ側にいて目をかけてやるなら、トラブルを未然に防げる確率が高まります。

おやつをあげた時、おもちゃを与えて遊ばせるとき、ゲージから出して運動させてやる時など、出来るだけその場で行動を観察してあげてください。

人間と違い、犬は本能的に物事を考えます。理由を説明したり納得させたりして理解させることは不可能です。賢いと評される犬種や個体でも、論理的に考えて事故やケガを防ぐことはないのです。やはり、人間が直接監督してやることに勝る方法はありません。

犬用グッズをよくチェックする

口に含むものにも注意が必要です。犬用のおやつとして一般に販売されているものでも、口腔内や手足をけがしてしまうこともあります。

例えば牛皮ガムなどの一部の犬用の食品は、硬さが仇となることがあります。食感が気に入って食べているものの、気が付くと口を血だらけにして食べていたというケースも見られます。

犬用グッズだからと安易に安心せず、何かしらの危険がないかよくチェックしましょう。

危険に関する情報に精通しよう

加えて、この記事で取り上げた危険な食べ物や熱中症、肉球の火傷やケガを避けるには、人間側が専門知識をある程度持っていることも求められます。

知人宅に許可を得て犬を連れて行ったときに、意図せず薬剤が撒かれた庭や畑に入ってしまい、中毒症状を起こしたり危篤になったりしたケースもあります。

犬への影響や毒性を考えて、時には相手側に気を使うような質問をせざるを得ないこともあるかもしれません。それでも、犬のケガや疾患を避けるため、出かけた先で不要なトラブルを招いて後々気まずい思いをしないため、心配なことは率直かつ早めに聞いておいて損はありません。

まとめ

日常には思わぬ危険が潜んでいるため、可能な限り犬目線で危険を察知するように努めてください。身近な危険を排除しながら、愛犬が安全な環境で過ごせるよう、私たち飼い主には大きな責任が求められています。

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