犬に生の豚肉がNGな理由とは?豚肉に含まれる栄養素や与える際の注意点を解説!

犬に生の豚肉がNGな理由とは?豚肉に含まれる栄養素や与える際の注意点を解説!

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ジューシーな脂とヘルシーな栄養素で人気の豚肉は、牛肉と比べて健康リスクが少なく、かつ独特の味わいが好まれています。ギフトなどでも喜ばれる豚肉ですが、犬に食べさせても大丈夫なのでしょうか?豚肉を犬に与える際の注意点や含まれる栄養素についても取り上げます!

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豚肉を与えるメリット

エサ皿の中に肉

Rutina/shutterstock.com

ここまで生の豚肉を食べるリスクについて考えてきましたが、豚肉そのものは食材として非常に優秀です。様々な必須栄養素を摂取出来るうえに、ミネラルやビタミンの補給も効果的に行えます。これは人間とっても犬にとっても同じです。栄養豊富な豚肉の特徴を見てみましょう。

タンパク質

豚肉にはタンパク質が非常に多く含まれています。100グラム中25グラム(部位によってはそれ以上)も含まれており、鶏ささみ肉に次いでタンパク質含有量が多く、多くのアスリートの食事メニューにも積極的に採用されています。

タンパク質が重要なのは、体を作るアミノ酸を多く含んでいるからです。皮膚や毛、軟骨、筋肉やじん帯などは、すべてアミノ酸が無ければ生成できません。

まさに体の材料となっており、特に肉食よりである犬にはとりわけ必要な栄養素です。ホルモンや免疫物質の材料ともなっているため、健康で病気に強い身体づくりにも不可欠です。

植物性のタンパク質からでも補給できますが、含んでいるアミノ酸の種類や量に違いがあり、豚肉などの動物性タンパク質の方がより多くのアミノ酸を含んでいます。筋肉の生成に恐らく最も貢献しているロイシンや、集中力の維持に必要なリジンなどのアミノ酸は、植物性タンパク質にはあまり含まれていません。

そのため、植物性のタンパク質ばかり摂取していると体が弱くなったり筋肉が成長しない、といった症状が現れたりするようです。

タンパク質は、それ自体がアミノ酸の供給源となることの他に、非必須アミノ酸の生成に必要な窒素の補給という役割もあります。そのため、タンパク質なくしては犬の健康を維持することも回復することも出来ません。

一般的な症状として、幼少期にタンパク質が不足すると発育遅延が生じ、体重が減ったり免疫や運動機能の低下が低下したりなどの症状が見られます。

毛の発育もタンパク質に依存しているため、犬の被毛にツヤがなくなったり十分に生えてこなかったりする場合もあります。炭水化物の多い食事は満腹感を得るのに最適ですが、往々にしてタンパク質が不足する傾向にあるため注意が必要です。

しかし、タンパク質の過剰摂取にも注意が必要です。体内で余ったタンパク質はそれ以上体の材料に使えないため、エネルギーとして貯蔵する方に回されます。

エネルギーがすでに十分存在している場合は、脂肪などに変換されてさらなる方法で蓄えられていきます。つまり肥満の原因となります。

さらに、タンパク質を分解する過程で生じた窒素はアンモニアに変わります。このアンモニアは体にとって有害であるため、常に肝臓と腎臓で無害化されています。

肝臓はアンモニアを無害化すべく尿素へと変換し、腎臓は尿素を尿として体外に排出する役割があります。しかし、タンパク質の摂取があまりに多いと、その分肝臓と腎臓が必死で働いて排出しなければならなくなるため、必然的に内臓の疲弊、疾患を引き起こします。

また、吸収しきれなかったタンパク質は腸内まで届き、悪玉菌のえさになってしまいます。腸内環境を悪化させさらなる消化機能の低下や慢性的な体調不良を引き起こしかねないため、タンパク質の過剰摂取には気を付けなければなりません。

ビタミン

豚肉にはビタミンも豊富に含まれています。特にビタミンB1が多く含まれており、豚肉程ビタミンB1を多く食品はそう多くありません。ビタミンB1は生命活動を維持するのに必要です。

皮膚や粘膜の機能を維持して病原菌や外傷から身体を守り、運動時に発生する乳酸の代謝にかかわることで疲労の蓄積を予防し、回復を早めます。神経が機能するのにもビタミンB1が必要で、神経炎や機能不全を防ぎます。

炭水化物を摂ると摂取できる糖質ですが、これを代謝する補酵素としても機能します。犬はアルコールを分解できないとはいえ、人間がアルコールを飲んだ時に分解のため必要になるのがビタミンB1です。

ビタミンB1が不足すると脚気として知られる欠乏症を発症します。末端神経や中枢神経が炎症を起こしたり、心疾患のリスクを高めたりします。

これは船乗りがビタミンB1の食物を長期間摂れない事による船乗り病としても知られ、現在でもジャンクフードや偏食により発生する疾患です。最悪の場合死に至る危険な症状であり、大正時代には結核と並んで恐れられた国民病でした。

豚肉を適量摂ることで、ビタミンB1が不足するのを防ぐことが可能です。特に犬や猫はビタミンB1欠乏症になりやすいため、日ごろからの効率的な摂取が勧められています。

市販のドッグフードに十分含まれているはずですが、個体差によりさらに必要とする場合や、治療の一環として獣医師の指導によりさらなる摂取が勧められる場合は、茹でた豚肉を少量トッピングしてやると効果的です。

また、豚肉はビタミンB12も多く含みます。生体に必要な量は多くありませんが、なくてはならない栄養素です。通常、骨髄は血液を作り出しており、その造血作用にビタミンB12が必要です。

脳にある中枢神経や末梢神経がきちんと機能するためにもビタミンB12が必要で、タンパク質や脂質の代謝にも関わっています。

ビタミンB12が不足すると血を十分に作り出せなくなるため、貧血を起こしやすくなります。脳の機能低下や認知障害、神経の不調によるしびれやけいれん等も起こり得ます。

ビタミンB12は植物からはほとんど摂取できないため、肉を含まない手作りフードを作っておられる方や、野菜の原材料が多いフードを与えている方は注意が必要です。

慢性的に胃に不調を抱えている犬の場合も、内因子が不足することでビタミンB12の吸収不良が起こるため、ビタミンB12の付加的な摂取や注射が必要になることもあり、これは人間の場合でも同じです。

脂肪

脂肪は、摂り過ぎると良くない栄養素としていつもやり玉に挙げられる印象が強いかもしれません。確かに過剰摂取はあらゆる万病の元である肥満を容易に引き起こしますが、脂肪は犬の健康に不可欠な栄養素です。

脂肪はグラム当たりのエネルギー量が最も高く、最も効率的にエネルギー摂取がが可能になる栄養素です。体温維持など恒常性を保つのに不可欠で、脂溶性ビタミンの吸収や必須脂肪酸の供給にも関わっています。

必須脂肪酸の一つとしてオレイン酸が挙げられますが、豚肉にも多く含まれるオレイン酸は、肥満や糖尿病などの生活習慣病を防ぐ効果が期待されています。血中のコレステロール値を正常に保つため、動脈硬化や高血圧を防ぐのに役立ちます。

隠れた疾患であり、認知されていない死亡原因とも揶揄される高血圧は、犬にとっても非常に発生しやすい症状の一つです。オレイン酸がコレステロール値をコントロールすることで、心不全や肺気腫、腎疾患などを未然に防ぐ効果があります。

これは多すぎ?

Hannamariah/shutterstock.com

まとめ

以上が豚肉の持つ健康効果のほんの一部ですが、豚肉を食べるべき積極的な理由は幾つもあります。生食と食材管理に気を付ければ、不足しがちな栄養素を補う有用な食材となるでしょう。

ここで述べたように、過剰摂取は逆に健康を損なうため、やはり食べ過ぎや与え過ぎは禁物です。時折、少量を味付けせずにフードにトッピングしてやるのが最善でしょう。肉だけで必要なエネルギーをまかなうことは非常に難しいため、フードの持つ栄養素とエネルギーに少量の豚肉で補ってやると、健康リスクを高めずに栄養補給できるはずです。

人間用のソーセージやハムを犬が食べても問題ない?
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