【ドッグトレーナー監修】旅行は犬にとってストレス?理由とストレスを溜めさせない方法【2023年版】

【ドッグトレーナー監修】旅行は犬にとってストレス?理由とストレスを溜めさせない方法【2023年版】

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この記事の監修者(48件監修)

Moe Yoshida

ドッグトレーナー

Moe Yoshida

国際動物専門学校 しつけ・トレーニング学科卒。 噛み・吠え癖の酷い元保護犬のビーグルを引き取った事をきっかけに『褒めてしつける』を念頭に活動。 自身の経験を活かし、しつけイベントにて飼い主に寄り添ったトレーニング方法を指導。 ナチュラルペットフード・栄養学の知識にも精通。 保有資格:NPO法人ドッグトレーナー2級、しつけアドバイザー2級、愛玩動物飼養管理士、ドッググルーマー2級

最近はペット同伴でも利用可能な施設が増えてきているため、愛犬を旅行に連れて行く飼い主さんが増えてきています。一方、移動や新しい環境で犬にストレスを与えるのでは?と悩む飼い主さんも多いようです。それで今回は、旅行が犬にとってストレスとなる理由やストレスを溜めさせないための方法をご紹介したいと思います。

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犬は旅行が嫌い?

飼い主のスーツケースの中に入る犬

Monika Wisniewska/shutterstock.com

旅行は私たちの大きな楽しみのひとつです。毎年旅行に行くことを決めている家族も多いかもしれませんね。でも愛犬を飼っていると旅行に行くことに少し難しさを覚える人がいるでしょう。

それでも最近ではいろいろなサポートや設備が整ってきたので、愛犬と楽しく旅行に出かける人も増えてきました。犬との旅行は楽しいものですが、1つ考えておかねばならないことがあります。それは旅行が犬に与えるストレスです。

旅行は犬に少なからずストレスを与えます。今回は旅行が犬にストレスを与える理由やストレスを溜めさせないための方法をご紹介したいと思います。是非参考になさって愛犬との旅行を楽しいものにしてくださいね。

旅行に犬を連れていく飼い主も多い

車に乗って移動する犬

MPH Photos/shutterstock.com

犬を旅行に連れて行ったことがあるでしょうか?旅行の時は、犬をお留守番させる人も多いでしょう。犬を連れて行くと訪れる場所や方法がかなり限定されてしまうからです。それでも最近では犬を連れていく人も増えてきました。どうしてでしょうか?いくつか理由を見ていきましょう。

犬を預ける人がいない

犬を旅行に連れて行かない場合、その間のお世話を誰かに頼まなければいけません。家族や友人に頼むことが出来るでしょう。

それでもなかなか引き受けてくれないことも多いはずです。犬の世話は普段してない人にとってはかなりの負担になるからです。ペット禁止のアパートに住んでいたり、近所との兼ね合いで、吠える犬は預かることが出来ない場合もあったりするでしょう。

飼い主もペットを預けることに気が引けることが多いはずです。最近ではペットを預かってくれるペットホテルなどもありますが、大抵の場合は狭いケージの中で多くの時間を過ごすことになります。ペットホテルにも預けたくないと思う人は多いものです。

犬に預けることができない場合、一緒に旅行に連れて行こうと考えます。

長期旅行の場合も

日本では珍しいかもしれませんが、海外ではロングバケーションなどがあります。私たちも長期休暇をとって長い期間旅行に出かけることもあるでしょう。

別荘などを持っていて、そこでしばらく生活することもあるでしょう。長期旅行になればペットを置いていくことは難しいでしょう。長期間誰かに預けるよりも一緒に連れていって楽しみたいと考える場合が多いです。

犬に新しい経験をさせたい

小型犬であれば散歩をさせることも少ないかもしれません。中型犬や大型犬であってもいつもの散歩だけでは触れ合う景色には限界があります。犬に新しい経験をさせたいと考えている飼い主さんもいるでしょう。

そんな場合には一緒に旅行に連れていきたいと思われるかもしれません。特に都会で飼育している犬は自然豊かな景色を知らない場合が多いでしょう。大自然のなかで自由に走り回ってほしいという飼い主さんの気持ちもよく理解できます。

このように色々な理由で、飼い犬を旅行に連れていくことがあるでしょう。いずれの場合も犬のことを第一に考えている場合が多いです。しかし、旅行自体が犬にネガティブな影響を与えることを忘れてはいけません。旅行によって少なからずストレスを感じることがあるからです。

旅行に連れていく際、犬はどんなことにストレスを感じるのでしょうか?またそうしたストレスをどのように軽減させることができるのでしょうか?これから旅行時の犬のストレスの理由と対処法を考えていくようにしましょう。

旅行が犬にストレスを与える7つの理由

元気のない犬

Anna Hoychuk/shutterstock.com

旅行は犬にストレスを与えるものです。せっかく良い動機で旅行に連れてきているわけですから、そうしたストレスは最小限にしたいものですね。

犬が旅行のどんな部分にストレスを感じるか知っておくなら、上手に対処する方法も理解できるはずです。旅行が犬にストレスを与える7つの理由を考えてみましょう。

1.環境が変わる

犬は環境が変わることでストレスを抱えるものです。犬を飼い始めたときの様子を思い出してみましょう。

怯えていたり落ち着きが無かったりすることが多かったのではないでしょうか?それはあなたのお家へと引っ越して環境がかなり変わったからです。そうしたストレスは時間が経つにつれて少なくなるものです。慣れていき、そこが自分のお家だと思えるようになるのです。

旅行ではそうはいきません。犬が新しい環境に慣れる前に新しい場所に移動することが多いでしょう。別荘などがあってそこに長期滞在するのでなければ、なかなか慣れてくれることがありません。

新しい環境では、新しい景色、新しい音、新しいニオイに囲まれます。いつもと違った刺激に包まれるので、それらが犬のストレスになってしまうのです。

2.新しい経験

旅行先では新しい経験もたくさんあるでしょう。いつもと違った仕方で遊ぶこともあれば、知らない人や動物に会ってビックリすることもあるでしょう。好奇心旺盛な犬はそうした新しい経験が苦になりません。

しかし引っ込み思案で内気な子はそうはいきません。臆病なので新しい出会いがあるたびに、怯えてしまうことでしょう。毎回飼い主さんに助けを求めてくるかもしれません。

新しい経験は犬の視野を広げることにもなりますし、ストレスを与えることにも繋がるのです。

3.移動が大変

旅行で犬が大変に感じるのは移動です。どんな移動手段を考えていますか?ペットが乗れる乗り物は限られています。乗れたとしても飼い主さんとは別の場所になることも多く、大抵は小さなケージに何時間も過ごすことになります。

船や飛行機などでは大きく揺れることも多いでしょう。犬は飼い主さんとはなれて不安に感じます。普段経験しない揺れで体力的にも精神的にも弱ってしまうでしょう。

車移動することもあるでしょう。飼い主さんの車の中では、いつでも飼い主さんの近くにいることが出来ます。しかし、車での移動は長時間移動になりやすいでしょう。

人間でさえ長時間の車移動は疲れてしまいます。まして、感覚神経が鋭い犬たちは車の揺れで疲れ切ってしまうことがあります。当然動き回ることが出来ないのでストレスを感じるでしょう。

車のような環境では普段のように好きにトイレに行くことも出来ません。犬は自分が安心できない場所ではトイレを我慢する傾向があります。トイレに行きたがらないからと言って放っておくと身体的にも精神的にも追い込んでしまうことになります。

4.運動不足になる

旅行先では思うように動きまわることが出来ないかもしれません。犬を連れた旅行では行き先が限定されますし、近くまで来たとしても、犬が入ることができない場所も増えてきます。移動にも時間を取られるので、結果的に運動不足になることも多いでしょう。

旅行では飼い主さんも観光に気持ちがもっていかれます。また観光などで疲れますので、いつものように散歩に行こうと思わないでしょう。

運動不足になればストレスを発散することが出来ず、むしろ逆にため込むようになります。

5.食べ物が変わる

犬にとって食べ物が変わることがストレスになる場合があります。いつものドッグフードと同じものしか食べたくない子もいるのです。旅行先のごはんは美味しくないと感じることもあるでしょう。

普段食べないものを食べてお腹を壊してしまうことさえあるのです。食べ物が変わることは十分ストレスの原因となることを覚えておきましょう。

6.興奮しすぎてしまう

旅行先では楽しいことや刺激がいっぱいです。飼い主さんも楽しむでしょうし、犬も楽しんでくれることが多いでしょう。刺激があることは良いのですが、あまりにも新しい刺激が続くなら、犬は興奮しっぱなしの状態になります。

一時的であれば問題ないですが、長い時間興奮が続くことも犬にストレスを与える要因となります。そのような状況が何度か続くなら犬は疲れてしまって、急にふさぎ込んでしまったりするのです。犬が興奮していたとしてもそれがストレスに繋がる場合があることも覚えておきましょう。

7.飼い主さんが構い過ぎる・構ってくれない

旅行先では飼い主さんが犬に構い過ぎる場合があります。旅行に連れてきた犬が心配なのかもしれません。またせっかくの機会なので出来るだけたくさん経験してほしいと思っているのかもしれません。

結果、いつも以上に犬に構い過ぎてしまうことでしょう。適度なコミュニケーションは大切ですが、構い過ぎは厳禁です。犬もひとりの時間がないとストレスを感じてしまうのです。

逆に、飼い主さんが自分たちのことに集中してしまってほとんど構ってくれなくなる場合もあります。見知らぬ場所でひとり放っておかれるとどう感じるでしょうか?とても寂しいですし、旅行で感じるストレスを発散する場面も少なくなります。結果強いストレスを感じてしまうのです。

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