【獣医師監修】犬が雑草を食べたがるのには理由がある!食べてしまう対処法や注意点を解説【2023年版】

【獣医師監修】犬が雑草を食べたがるのには理由がある!食べてしまう対処法や注意点を解説【2023年版】

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頼定 大和

獣医師

頼定 大和

日本獣医生命科学大学卒。大学卒業後、沖縄の病院にて臨床経験を積み、関東、北陸で動物病院の院長として病院経営を行う。 現在は企業病院およびペット関連事業のコンサルティングに携わる。 また、猫の感染症や遺伝病の分野において大学と共同研究に取り組んでいる。講師歴:広島アニマルケア専門学校、日本獣医生命科学大学 動物病院経営学etc. https://okinawa-ahg.com/

散歩中に愛犬が急に道端に生えている草を食べ始めてビックリされた飼い主さんも多いと思います。犬が雑草を食べる理由については、実はまだはっきりと分かっていない部分も多いようです。ここでは犬が雑草を食べる理由として多く取り上げられている意見や、食べてしまう時の対処法や注意点を取り上げます。

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犬が草を食べた後に気をつけること

気持ち悪そうな犬

Vikafoto33/shutterstock.com

犬が草を食べて吐くということはよくあります。しかし、吐き方に注意しましょう。個体差や食べた草の量にもよりますが、通常なら吐くのは1回から3回くらいです。しかし5回以上吐くとか、感覚をあけて何度も吐くようであれば、毒性の草を食べた可能性もあると考えた方がいいかもしれません。

あまりにも吐き気がひどい場合には、農薬や殺虫剤がついた草を食べてしまったことによる有機リン中毒を起こしている可能性もあります。ひどい下痢になったり、嘔吐物に血が混ざったりしていないかよく観察しましょう。もしそのような症状が見られるのであれば、すぐに動物病院へ行きましょう。

また他にも腰が抜ける、痙攣をおこしている、瞳孔が縮まっている、泡を吹いているなどの場合には一刻も早く病院へ連れて行き受診しましょう。数分の差が犬の生死を分けることもありますので、早急の対応が必要です。

このような重症な症状でない限り、草を食べて吐いた後にケロッとしている子も多いです。そういった場合には、ご飯を普段のようにあげてもいいのか悩むところだと思います。吐いた以外の症状がなく、普段と変わらないようであれば、ご飯をあげてもいいとのことです。

しかし念のために、すぐにあげずに少し時間を置いて、いつもの半分か三分の一くらいの量をあげて様子をみましょう。吐き戻すことがないのを確認してから、残りのご飯をあげてみてください。

また、草を食べた後に排便をすると、ニラのような草が肛門から出てぶら下がっていることもあります。これを無理に引っ張ったり引き出そうとしたりすると、肛門に傷がついてしまうこともありますので注意しましょう。

他の注意点としては、噛み切った草が鼻の中に入ってしまいくしゃみが止まらない、片方の鼻の穴から透明色で無い白みがかった色や黄色の膿などが出ているといった場合には、病院で診てもらう必要があります。

このように草を食べた後、飼い主さんは犬をよく観察し、普段と変わりがないか観察しておく必要があります。できれば草を食べさせない方がいいのですが、どうしても食べたい!という子には、ご自宅で安全な草、犬が食べてもいい草を栽培することもできるでしょう。

草を育てるのは面倒くさいという方は、ペットショップで犬食用の草も販売されていますので、買って与えることもできます。また、普段のご飯にニンジンやカボチャなどの緑黄色野菜を少量刻んで与えてもいいかもしれません。

犬に草を食べさせない為には?

散歩する犬

manushot/shutterstock.com

散歩で草を食べさせない為には、落ちている物を拾い食いしないようにしつけていく必要があります。

道に何かが落ちているという設定で部屋の中を再現します。すぐに分かるような場所にオヤツを落としておきます。オヤツの匂いを嗅ぎつけてオヤツに近づいていくはずです。その時に飼い主さんは、犬が拾い食いをしないようにリードをしっかり持っておきます。

リードに邪魔をされてオヤツまで届かないと分かれば、そのうちに諦めます。諦めて飼い主さんのところへ戻ってきたタイミングで褒めてあげ、ご褒美のオヤツをあげましょう。この時のご褒美は、床にあるオヤツよりも良いものをあげてください。床に落ちている物を諦めて飼い主さんのところへ戻るなら、もっといいご褒美がもらえると覚えるようになっていきます。

次に、諦めることと飼い主さんが指示する言葉をリンクさせていきます。犬がオヤツを諦めて飼い主さんのところに行くといいことがあると覚えたら、「ダメ!」という言葉でもいいですが、普段の生活の中で使っている言葉と混ざらないような英語や他の言語で言ってもいいでしょう。

慣れてきたら、リード無しでやってみましょう。犬が指示に従って落ちている物を食べなくなったらオヤツの数を増やし、オヤツの数が多くても落ちている物に興味を示さなくなってきたら、今度は床に落としているオヤツのグレードをあげてみましょう。質が良いもの、自分が好きなものが落ちていたらクリアするのは難しいかもしれません。

上質なオヤツにも見向きもせず飼い主さんの指示に従えたら、いつもの散歩コースに一緒に行き、犬が落ちている物や草などに興味を示し鼻先を近づけるたびに、指示を出します。その指示に従って対象物から興味をそらした時には、褒めてオヤツをあげましょう。

このようにしていくなら散歩でも草に興味を示さず、飼い主さんも心配することもなくなり、楽しい散歩になることでしょう!

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