犬に塩はOK!食べてもいい量と与えるときの注意点!

犬に塩はOK!食べてもいい量と与えるときの注意点!

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「犬に塩分は良くない!」というイメージは強いですが、犬にもある程度の塩分摂取は体にとって必要です。過剰摂取しない限り、犬の健康を維持するために塩分は大切な役割を果たしてくれます。ここでは、犬に与えていい塩分量に着目しつつ、塩が犬にもたらすメリットや注意点を取り上げていきます。

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犬に塩を与えても問題ない?

塩

prasit2512/shutterstock.com

犬を飼っている方であれば「犬には塩分を与えるのは良くない」と考えている方は多いことでしょう。

そうした見解が広まっていることには理由があります。人間の場合は汗を流したりおしっこをしたりする時に塩分を排出しているので、体に塩分を補充する必要がありますが、犬は大量に汗をかくことがないので、塩分をうまく排出できずに腎臓や心臓に負担をかけてしまう恐れがあるという理由からくるものです。

もちろん、塩分の過剰摂取は犬の健康を害する危険がありますが、適量の塩分であれば犬に与えても問題はありません。犬は汗で塩分を排出することはありませんが、人間と同じようにおしっこをして塩分を排出できるからです。

逆に「塩分不足」になってしまうと倦怠感や食欲不振、下痢や嘔吐、精神障害などを引き起こしてしまう恐れもあります。ですから、犬にも適度な塩分を取らせることは大切なのです。

犬に塩を与えてもいい量

食事を摂る犬

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愛犬にドッグフードを与えているのであれば、犬の体が必要とする塩分量はドッグフードの中にきちんと含まれているので塩分量を気にする必要はありません。しかし、手作りフードを与えている家庭の場合は、塩分を気にするあまり全く塩を加えないことで逆に「塩分不足」になってしまう可能性があります。

犬の健康を害さない適度な塩分量は、犬の体重や体の大きさによって異なります。一般に、成犬が1日に必要とするナトリウムは体重1kgあたり50mgと言われています。これを食塩量に換算すると、体重1kgあたり0.127gが相当量になります。ではこの数字をもとに、犬の体重別に与えていい塩分量を取り上げてみましょう。

超小型犬の場合

超小型犬とは体重が4kg未満の犬のことで、チワワやヨークシャーテリア、トイプードル、豆柴、ポメラニアンといった犬種が含まれています。体重1~3kgの犬が1日に必要とするナトリウムは50~150mgで、これを塩分量に換算すると0.127g~0.381gになります。ちなみに、容器に入っている塩を一振りで約0.1g程度です。

小型犬の場合

小型犬とは体重が10kg以下の犬のことです。シーズーやパグ、ボストンテリア、チンやミニチュアダックスフンドなどの犬種が含まれます。体重5~10kgの犬が1日に摂取するといいナトリウムは250~500mgで、塩分にすると0.635g~1.27gになります。親指と人差し指の2本で塩をひとつまみした量がだいたい0.5g程度です。

中型犬の場合

体重が25kg以下の犬種を中型犬といいます。例えばビーグルやパセンジー、バセットハウンド、ボーダーコリー、ブルドッグや日本スピッツといった犬がいます。体重10~25kgの中型犬の1日のナトリウム摂取量は500~1250mgで、食塩相当量は1.27g~3.175gです。小さじ1/2がだいたい3gになります。

大型犬の場合

大型犬とは体重が25kg以上の犬のことです。ゴールデンレトリバーやラブラドルレトリバー、秋田犬、ダルメシアン、セントバーナード、ドーベルマンとった犬種が含まれます。大型犬の場合は食塩量3.175g前後を目安に、体重1kgあたり0.127gずつ増やしていってください。

子犬の場合は注意が必要

子犬にも適度な塩分は大切です。ただし、子犬は成犬と比べると消化器官がまだきちんと発達しておらず、消化不良や胃腸障害を起こしやすいので特に注意が必要です。子犬用のドッグフードを与えるようにしましょう。成犬用のフードだと子犬には塩分量が多くなってしまう可能性が考えられます。

犬に塩を与えることで期待できる効果

塩

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塩分の成分となるナトリウムには、体内の水分バランスを調整したり、血液細胞の浸透圧を調整したりする役割があります。これによって赤血球が膨らみ過ぎて破壊してしまうのを防ぐことができます。もし破壊されてしまうと「溶血性貧血」を引き起こしてしまう恐れがあり危険です。

また、塩分には神経の伝達や糖分やアミノ酸を吸収する働きもあります。神経細胞の伝達は電流を起こすことで行われます。この電流をうまく発生させるためには、細胞外液のナトリウムイオンやカリウムイオンが一定のレベルに保たれていなければなりません。

もし電流がうまく発生しないと、神経の情報伝達や心臓の収縮に影響を与えてしまう可能性があるので、適度に塩分を摂取することは犬にとっても健康を維持するのに大切なのです。

犬に塩を与えるときの注意点

適量の塩分を守って与えさえすれば基本的には問題ありませんが、腎臓や心臓に疾患を持つ犬の場合は注意しなければなりません。腎臓や心臓に疾患を持つ犬は排泄機能がうまく働きません。過剰な塩分を摂取することで、病気が悪化してしまう危険があります。素人判断で塩分を与えずに、医師から決められた食事量や食餌法をきちんと守って与えるようにしてください。

健康な成犬であっても塩分を過剰に摂取すると「食塩中毒」になってしまい、命に危険を及ぼす恐れもあります。犬の体重1kgあたり2~3gほどで食塩中毒になる危険があり、4gで致死量になるともいわれています。

特に人間が口にする食べ物はのほとんどは、犬にとっては塩分過多になってしまいます。人間の食べ物を与えないほうが良いと言われるのはこのためです。犬に与えていい食べ物であっても、塩分量が過剰になっていないかよく気をつけて与えるようになさってください。

もし、愛犬がぐったりして元気がないとか何らかの異変が見られるような時は、与えた塩分量に関わらず獣医師に相談して指示を仰ぐようにしましょう。

しょうゆは与えても問題ない?

日本の食事の味付けに欠かせないしょうゆですが、塩と同じようにごく少量であれば愛犬の食事の味付けに使用しても問題はないでしょう。

ただし、しょうゆは材料に大豆や小麦が使用されていることがあり、これらにアレルギーを持つ犬もいるので注意が必要です。また、しょうゆには塩も入っているので、やはり塩分過剰に気を付けるようにしてください。

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