犬にネギ類はご法度!危険な理由と万が一の場合の対処法を伝授!

犬にネギ類はご法度!危険な理由と万が一の場合の対処法を伝授!

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多くの日本人はネギ類が犬にとってNG食材であることを知っています。ただ、何故いけないのか具体的な理由については知らない飼い主さんは多いです。そこで今回は具体的にネギ類のどんな部分が危険で、どんな中毒症状が引き起こされるかを説明したいと思います。また万が一口にしてしまった場合の対処法もお伝えします。

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ネギ中毒になるとどんな症状が出る?

元気のない犬

Aleksey Boyko/shutterstock.com

ネギを食べてから、早い場合は12時間ほど、一般的には2日〜5日くらいで急性中毒症状が出ると言われています。

急性と言われると、ネギを食べてすぐに発症するように思われがちですが、上記のように、ある程度時間をかけて症状が現れるので、ネギを食べても何も出なかったと安心しないで経過観察を続けることが大切です。

主な症状としては、貧血と血尿があります。中でもわかりやすいのが血尿と言われています。ネギを食べた後に、尿の色がピンク色や茶色になったら、ネギ中毒を起こしています。

ネギを食べたことに飼い主さんが気づいていない場合は、愛犬の尿の色がいつもと違い、赤みがかっているなら、ネギを食べてしまった可能性を疑うことをお勧めします。

尿や便は愛犬の健康状態のバロメーターにもなりますので、日頃からチェックする習慣をつけておくと、留守番中に起こった事故を見つけたり、病気の早期発見に繋がります。

貧血になることによって、鼓膜や眼の結膜の色が白くなったり、ふらふら歩いたり、元気が無くなったり、食欲不振、下痢、嘔吐を起こします。他にも、黄疸や発熱、疲れやすくなり動かなくなるなどの症状が見られることもあります。

溶血性貧血になると、酸素が体に行き渡らなくなるので、心拍数の異常や痙攣、呼吸が早くなるなどの呼吸困難など、命に関わる深刻な症状もみられます。

だからこそ「ネギは絶対に食べさせてはいけない食材」と言われているのです。ただお腹を壊すだけではなく、命を落とした例が何例もあるほどひどい中毒症状を引き起こすのです。

しかも、時間が経つたびに症状は悪化していきますので、「元気がないけど、もう少し様子を見よう」「下痢や嘔吐で食べたものを出しちゃえば治るだろう」などと悠長に考えていると、取り返しのつかない状態になってしまいます。

幸い命には別条がなかったとしても、急性の中毒の影響で、肝臓肥大や膵臓が腫れたりもするので、適正な治療を受けないと、肝機能の低下などの慢性疾患にかかってしまい、残りの人生ずっと苦しめられることもあります。

ですから、ネギを食べたことがわかっているなら、上記のような中毒症状が現れなくても、安心せずに、できるだけ早く対処してあげてください。

また、犬がネギを食べたとは知らずに、これらの症状が現れてから異変に気付いたのなら、一刻の猶予も許さない意識で、迅速に緊急感を持って対応してあげましょう。

食べてしまった場合の対処法

動物病院で治療を受ける犬と付き添っている飼い主

Olimpik/shutterstock.com

ここまでで、犬がネギを食べてしまうといかに危険な状態になるかと、飼い主さんはすぐに対処する責任があることを学びました。

ここからは、実際、犬がネギを食べてしまった場合、飼い主さんは何をするべきなのか、然るべき対処とはどんな行動を意味するのかを考えていきたいと思います。

口から出す

もし、まだ犬の口の中にネギや、ネギが入った料理や食べ物があるなら、手を入れてすぐに取り出してください。

ネギや食べ物を出した後は、ネギのエキスが微量でも残らないように、口の中や口の周りなどを丁寧に拭いてあげましょう。もちろん犬は嫌がるとは思いますが、なだめながらなんとか方法を見つけて行ってください。

ここで、「食べさせたものも吐かせた方が良いのでは?」と思うかもしれませんが、自宅で素人の力で正しく吐かせるのは、はっきり言って無理ですし、かなり危険です。

“オキシドールや塩を使用して、自宅でも犬を吐かせることができる”という情報が、巷に飛び交っていたり、“飼い主さんの指を犬の口に入れれば良い”など、簡単に書いてある場合があります。

しかし、犬にとって吐くということはかなり大変なことで、普段はおとなしい犬であってもかなり抵抗しますし、指を入れて吐くまで口の奥を刺激すると噛まれる危険性もあります。

塩を使って吐かない場合は、塩分中毒になる危険もありますし、オキシドールは胃の粘膜を壊す可能性もあります。そもそも飲ますのにかなり時間がかかり、難航するのが目に見えています。

さらに犬が吐いたとしても、誤嚥してしまい、嘔吐物や消化液が喉や期間に入り込んでしまったり、気道を塞いで呼吸困難になってしまうこともあります。

つまり飼い主さんとはいえ、素人判断で犬を吐かせようとするのは、状況をより悪化させてしまう可能性の方が高いのです。

ですから、自分で吐かせようとは思わずに、口に入っているものを取り出すことだけに注意を集中して、飲み込んでしまったものはプロに任せるようにしましょう。

獣医に連絡

プロに任せるとは、獣医さんの判断を仰ぐということです。ネギ中毒のような深刻な症状の場合は、絶対にプロの意見が必要です。

かかりつけ動物病院があるならすぐに電話をかけて、状況を説明して、獣医さんの指示をよく聞いて、その通りに行動しましょう。

かかりつけの動物病院が休診だったり、時間外の時間に犬の症状が現れることもありますので、かかりつけの病院以外にも、近隣にある動物病院の連絡先と診療時間をいつでも取り出せるように用意しておくこともお勧めします。

電話をかける前に、一度冷静になって「食べたのはいつか」「どれくらい食べたか」「犬はどんな様子か」などを振り返り、きちんと伝えられるようにメモにしておくと良いでしょう。

獣医さんが適切な診断を下せるかどうかは、飼い主さんが伝える情報にかかっています。できるだけ正確でわかりやすく、なおかつ必要なことにマトを絞った情報を伝えられるように落ち着いて準備しましょう。

その後、獣医さんの指示に従って必要なら病院に連れて行ってください。基本的な治療としては、犬がネギを食べて30分以内なら薬を使って吐かせることが多いです。

治療が早ければ、中毒症状を起こすこともなく終わることもありますので、とにかく早めのプロによる対処が必要であることを覚えておきましょう。

まとめ

ねぎは非常に危険な食材です。絶対に愛犬には口にさせないようにしましょう。人間にとっては重宝する野菜でも犬にとっては爆弾です。

万が一口にしてしまった場合は、焦らず落ち着いて病院に連絡を入れましょう。自分で試行錯誤するのはNGです。

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