犬の聴覚は耳の形で決まる?!犬の耳の種類と聴覚の関係を徹底解説!

犬の聴覚は耳の形で決まる?!犬の耳の種類と聴覚の関係を徹底解説!

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人間の耳の形は大きく変わることはありませんが、わんちゃんの耳は犬種ごとに様々です。主に「直立耳」「半直立耳」「垂れ耳」に分けられます。犬は聴覚が優れていると言われていますが、耳の形で変わることがあるのでしょうか?ここでは犬の耳の種類と聴覚の関係性を徹底的に掘り下げていきます!

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犬の聴覚

首を傾ける犬

Woot Khamkoon/shutterstock.com

犬に聞こえる音域(可聴範囲)

音には「高さ」というものがあり、「高さ」は振動の速さで決まります。「周波数」というのは1秒間に振動する回数のことで、単位を「Hz(ヘルツ)」で表します。

私たち人が聞き取れる音の『可聴範囲』は、20~20,000Hzがほぼ限界と言われています。それに比べて犬は人の可聴範囲を大きく上回る、15〜50,000Hzを聞き取ることができるといわれています。

ちなみに犬を呼び戻すための「犬笛」は犬の可聴域の広さを応用し、超音波(約30,000ヘルツ)を発して犬を呼び戻します。もちろん人間には聞き取れない音です。

犬がこのように高い音に対して敏感に反応できることは、小動物の甲高い鳴き声を素早く察知する際に役立ちます。またドライヤーや掃除機、電動工具などの音に不快感を感じてしまう原因にもつながります。

「距離」は人間の何倍なの?

犬は耳がとても良い動物です。そんなわんちゃんの聴覚はどのくらい優れているのでしょうか。

人間とわんちゃんとの聴力の差を調べる実験で、人間は6メートルまでしか聞こえなかった音を、わんちゃんは24メートル離したところでも聞き取れることができたことが分かっています。つまり、距離の上ではわんちゃんは人間の約4倍もの聴力があるということです。

聴こえる「方向」は?

聴こえる「方向」は人間は16方向に対し、わんちゃんは32方向まで聴き取ることができるといわれています。落下音については人の約400倍も聞き取れるといわれていますので、猟師が遥か遠くから鳥を射落とした場合、犬は獲物が落ちる音などを聴き分けて一目散にその場所へ行くことができるという能力にも優れているのです。

「犬が首を傾けている」ことと聴覚の関係は?

犬が首を傾ける仕草をたまに見ることがあると思います。とってもかわいいですよね。この仕草は右と左の耳の位置を変えることで、より正確に音源を探ろうとしている時に行うものなのです。左右の耳に入ってくる音の誤差から音源を逆算していると考えられています。

『何かを考えているのかなぁ〜』という仕草にも見えますが、「この音どこからするのかなぁ〜」「この音、何かなぁ〜」と音を探っている様子なのです。私たちにはまるで聴こえない音ですが、わんちゃんには何か聴こえているのでしょうね。

こちらの動画、音を流すと左右に何度も首を傾けて不思議そうな顔をする子犬たちです。

○https://m.youtube.com/watch?time_continue=58&v=FaQwH1PKWXc

動画の後半には音に慣れてきたのか首を傾げなくなってしまいましたがとっても可愛いです。

わんちゃんは「距離」「可聴範囲」「方向」と、何をとっても人間の聴力よりはるかに優れていて驚かされるばかりです。

しかし、いつもはきちんと言うことを聞いてくれて「いい子」だったのに、最近では「無視」するし呼んでも来ないなどと感じている飼い主さんもいるかもしれませんね。それはもしかしたら愛犬の聴力が低下してしまったのかもしれません。

では、愛犬の聴力が低下しているサインについて考えてみましょう。

愛犬の聴力が低下しているサイン

動物病院で耳を見てもらう犬

didesign021/shutterstock.com

愛犬の聴力が低下しているかどうかは、下記のようなサインに現れる場合があります。

•その1 予期できない音がした時に反応しない(何かが落ちた音、玄関のピンポンなど)

•その2 音がした方向を見ない

•その3 呼びかけやコマンドに対する反応が以前と違う

•その4 雷やサイレンなどの怖がっていた音を怖がらなくなった

•その5 近寄っても気付かずにいて触るとびっくりする

•その6 以前よりも臆病、攻撃的になった。過度に吠える

•その7 大きな音がしても眠れる

•その8 耳を痛がる、耳からの異臭がする、不快感を示す

•その9 頻繁に頭を振ったり傾けたりする

このような兆候に加え、飼い主さんだからこそ気がつくサインというものも出しているかもしれません。少しでもおかしいなと感じたら動物病院で耳の検査を受けてみてください。

犬の聴力が低下する4つの原因

歳をとって行く過程

Vitaly Titov/shutterstock.com

老化

人間も年を取ると耳が聞こえにくくなってくるのと同じように、同様のことがわんちゃんにも生じます。老化による聴力の低下はある日突然に聞こえなくなるわけではありません、少しずつ進行していきます。

遺伝

遺伝で耳が悪いわんちゃんもいます。白黒ブチの被毛を持った犬は、先天的な聴覚障害を持っている可能性が高い傾向にあると言われています。

白黒ブチでまず思い浮かべるのは「ダルメシアン」です。ダルメシアンは22%の割合で片耳が聞こえず、8%の割合で両耳が聞こえないとも言われています。

また白い毛並みのブルテリアは20%の確率で聴覚障害を持つとも言われています。その他30種類以上の犬種でも先天的な聴覚障害があるといわれています。

細菌感染による耳の炎症

よく聞く耳の病気ですが、外耳炎、中耳炎、内耳炎などは耳の中に細菌が入り増殖すると炎症を起こします。耳を痒がる、頭をしきりに振るなどの行動が目につくようならば耳の不調のサインかもしれません。

また、突然聞こえなくなってしまったのなら何か別の病気が疑われるかもしれませんので、早めに動物病院を受診してください。

化学物質

洗剤、接着剤、シンナーなどを鼻から吸い込んだり耳に付着したりして溶剤の成分が耳の分泌液に蓄積され、聴力が落ちてしまうことが考えられます。愛犬の付近には置かないように気をつけてください。

まとめ

犬と飼い主

Benevolente82/shutterstock.com

今回は犬の聴覚についてお伝えしました。犬は聴力に優れているので音に対してとても敏感です。私たち人間が聞こえていない音が常日頃から聞こえている世界に住んでいるのです。私たちの聞こえない音がどのような音なのか想像もつきませんが、犬にとっては大切な情報源なのでしょう。

時には雷や花火、掃除機やドライヤーなどの音に対して恐怖や不快感を感じることもあります。なかなか愛犬の気持ちになることは難しいかもしれませんが、日頃から観察しどのような音に敏感になっているのかを知って愛情深く接してあげてください。

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