犬は抱っこがお好き?正しい犬の抱き方をマスターしよう!

犬は抱っこがお好き?正しい犬の抱き方をマスターしよう!

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愛犬を抱きかかえる際、幸せを感じない飼い主はいません。しかし中には、抱っこを嫌がる犬や、間違った抱き方が原因で健康に支障を来たすというケースもあります。意外と奥の深い犬の抱っこについて、参考になる情報を集めました。正しい犬の抱き方をマスターしていきましょう!

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犬を抱くと得られる効果

幸せそうな女性と犬

Nina Buday/shutterstock.com

蛇足ですが、犬を抱っこする行為には実は私たちが意識する以上の意味があるようです。オーストラリアのモナシュ大学で行われた研究では、犬や猫を抱っこすることがストレスレベルを低減し、自尊心を回復するのに効果的とする結論を導き出しています。

アニマルセラピーという言葉が近年聞かれるようになりましたが、科学的な観点からもその効果を実証する結果がたくさん公表されています。

これには、“幸福ホルモン”または“愛情ホルモン”として知られるオキシトシンが関係しているようです。オキシトシンは、家族のきずなを感じたり気持ちを共有出来たと感じたりしたときに放出されるホルモンで、動物との間にも存在します。

不思議なことに、オキシトシンは人間の行動にも影響を与えます。他社とのかかわりをより強く求めるようになったり、ストレスを緩和したり、さらにはより社交的になるよう促す効果や思いやりのある行動の原動力になったりもするようです。

猫ともオキシトシンの出るスキンシップは可能ですが、犬との間ではより顕著に表れるとされています。犬の方がより社会性があるからだと思われます。

興味深いのは、信頼関係に基づいたスキンシップによって人間だけでなく犬の側でもオキシトシンが分泌されるということです。優しく叩いたり撫でたり、あるいは愛情深く話しかけるだけでホルモンが双方に分泌されます。

アメリカ・クレモント大学の研究でも、犬とヤギが触れ合う中で血中のオキシトシン濃度を計測すると、人間が愛や恋愛感情を持った時のレベルに等しい濃度のオキシトシンが見られたとしています。やはり社会性の高い動物に見られるのが特徴で、相互関係や協力関係に幸福や満足を感じることが分かっています。

当然ですが、人間がオキシトシンを十分に分泌するにはその動物に愛着や興味を持っていなければならず、それは動物の側においても同じです。

犬好きな人が犬と接する場合、もしくは猫好きな人が猫と接する場合と、そこまで好きでも興味があるわけでもない人がスキンシップを試みる場合とでは計測結果に明白な違いが見られたようです。しかし、愛犬とのスキンシップに関して言うならばその問題はないでしょう。

日本では、犬と人との間に分かりやすい愛情表現はあまりありません。もちろん家庭や個体差にもよりますが、日本原産の犬種が欧米諸国のそれほど人に懐かず、主人以外には警戒心を強く持っていることが一因です。

それでも、犬が飼い主と認めた人との間では十分な絆があり、たとえホルモン云々について知らなくてもしっかりと肌で感じ取っておられることでしょう。

古くから人間が犬を家畜化してきたのは、単に犬が労働や作業において有用なだけでなく、犬との間の絆に喜びを感じていたからだと考えられます。

犬への需要があるあまり、現代では悪質なブリーダーや殺処分など新たな負の側面も生み出してしまっていますが、犬との関係から得られる効果は語り尽せないほど素晴らしいものです。

もし抱っこに慣れなかったら

ドッグトレーナーの指導をい受ける犬

mezzotint/shutterstock.com

話を犬の抱っこに戻しますが、もし犬がどうしても抱っこになれない場合は飼い主はどうすればいいでしょうか?無理に抱っこするのはいけないと知りつつも、自分に懐いてくれなければ成すすべがないと感じるかもしれません。

そのような場合、素直にあきらめてドッグトレーナーやトレーニング教室を訪ねるのが最善です。

抱っこに苦労する程度であれば再トレーニングはそれほど難しくなく、攻撃行動が激しい場合でもドッグトレーナーは対処法を知っています。まずはトレーナーを抱える施設や動物カウンセリングのサービスなどを受け、現状を知るところから始めましょう。

犬が懐かなかったり問題行動を起こしたりする理由は必ずあり、時には複数抱えていることもあります。最も効果的なしつけの仕方を教わったり、トレーナーに預けて愛犬をしつけてもらったりなどのサービスがありますので活用しましょう。

首都圏であれば、犬の問題行動の診察やサポート、専用のトレーニングやセラピーなどを見つけることも可能です。

注意すべきは犬を力で支配するようなサービスやトレーニングです。そのような方法で犬を従わせることも可能ですが、その服従は信頼関係に基づいたものではありません。

つまり、従うものの飼い主を慕うことはなく、恐怖ゆえに大人しくしているにすぎません。そのような扱いを受けた犬は極度のストレス下に置かれるため、逆に問題行動が増えたり寿命を縮めたりしてしまいます。

必ず犬との信頼関係に重きを置いたトレーニングを学んでください。信頼関係に基づいた正しい姿勢の抱っこができるようになれば、飼い主冥利に尽きる至福の時間を味わえるでしょう。

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