アナトリアンシェパードってどんな犬種?見た目の特徴や性格、飼育の注意点を解説!

アナトリアンシェパードってどんな犬種?見た目の特徴や性格、飼育の注意点を解説!

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小型犬が人気のある日本では、超大型犬であるアナトリアンシェパードはあまり馴染みがありませんが、世界的に愛好家が多い犬種です。この記事では、牧畜犬として活躍していた歴史や身体的特徴、性格や飼育の注意点など、アナトリアンシェパードの基本情報をご紹介します。

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歴史

アナトリアンシェパード

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トルコ中部のアナトリア地方で育種されたことから、アナトリアンシェパードと名付けられました。

その地方で約6千年前から存在している超古代種であるジョパン・コペギをルーツとし、トルコ中部原産のカンガール・ドッグや西部のアクバシュ、東部のカルス・ドッグなどと自然交配して1800年代にアナトリアンシェパードが誕生しました。

土着犬として遊牧民とともに生活し、オオカミやジャッカル、クマやチーターなどのどう猛な野生動物から家畜を守っていました。また、優れた嗅覚を生かして、猟犬もしくは軍用犬としても重宝されていました。その後、勇敢で忠実なアナトリアンシェパードは、トルコを訪れた西欧人の注意を引き、西欧諸国に輸入されるようになります。

この時点ではまだ正式に犬種として登録されていませんでしたが、トルコに駐在していたアメリカ兵が1967年に2頭のアナトリアンシェパードの子犬をアメリカに連れ帰り、交配させブリーディングを始め、この2頭から派生した犬をアメリカンケネルクラブ(AKC)でアナトリアンシェパードとして登録し、初めての正式な犬種として確立されました。

現在、アナトリアンシェパードとして販売されている大部分は、アメリカでブリーディングされた子孫です。

身体的特徴

アナトリアンシェパード

pixabay.com

・体高 オス74cm~81cm、メス71cm~79cm ・体重 オス50kg~65kg、メス40kg~55kg

上記の数値からもお分かりいただけるように、アナトリアンシェパードは超が付く大型犬です。

大きいだけではなく、骨太で筋肉隆々のパワフルな身体の持ち主でもあります。脚も長くて太く、速く走ることもできますし、首や顎も太く力も強く、非常に頼もしい犬種です。クマやオオカミと互角に戦える優れた身体能力とボディを持っているので、牧畜犬もしくは番犬として重宝されてきたのも納得です。

顔の特徴で一番目立つのは、大きな三角形の垂れ耳です。トルコではかなり短く断耳されることもありますが、ショードックとしてのスタンダードや垂れ耳が世界的に認められています。

幅広丸みを帯びた頭部と、小さく窪んだ瞳、丸いマズルと優しい表情をしています。被毛は、ウィートンやフォーンなど淡黄色のショートコートで、耳やマズルが黒いのが一般的です。セサミ柄や斑点がついた個体もよく見られます。

アナトリアンシェパードのルックスは、貫禄がありスマートで惚れ惚れします。威厳のある雰囲気に穏やかそうな表情が非常に魅力的で、ショードッグとしても人気があります。

性格

子犬と飼い主

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アナトリアンシェパードの性格は警戒心が強く勇敢、かつ穏やかで忠実という、番犬として最高のバランスです。

見知らぬものや人には警戒心をもって接し、しっかりと観察します。そして、問題がなければそのまま見守りますが、異常を察知すると迷うことなく攻撃するのです。

でも、元々攻撃的な性格ではなく、防衛本能が強いだけなので、普段はおっとりとした扱いやすいキャラクターです。知能が高く、しつけもよく覚えますし、リーダーと認めた人には忠実なので、きちんと訓練できる飼い主さんにとっては飼育しやすい犬種でしょう。

牧畜犬として働いていた時は、人に促されることなく、自分のテリトリーと認識したエリアや家畜を自分の意思で守ってきた犬なので、自立心が強く一匹でいることを好み、縛られずに自由に過ごす時間を必要とします。

飼育する上での注意点

強靭なボディを持つ超大型犬で、強い防御本能と自立心旺盛な性格をしているので、徹底的にしつけなければ危険です。飼い主さんが強いリーダーシップを見せて、ボスであることを完璧に認識させなければなりません。

犬の訓練に慣れている玄人さん向けの犬種で、初心者の方や小さな子供がいる方にはお勧めしません。狭い飼育スペースしかない方も、アナトリアンシェパードの飼育は難しいです。毎日散歩に連れて行くだけでは不十分で、飼育場所自体が屋外の広い敷地で、自由に歩ける状態にしてあげる必要があります。

警戒心が強いので、初めての人が訪ねて来る時には必ず飼い主さんが立ち会い、問題ない相手であることを教えてあげましょう。動きが読めない子供や、突然ジャンプしたりする猫は攻撃対象になってしまうことがあるので、アナトリアンシェパードのテリトリーに入れるのは慎重に行ってください。

注意点はいくつかありますが、しっかりとした信頼関係が築ければ、家族にとって本当に心強い存在になってくれる犬種です。

日本では個人輸入で飼育しているアナトリアンシェパード愛好家の方が少数いらっしゃいます、国内にブリーダーはいません。

満足いく飼育環境を整えることの難しさや、個人輸入で購入すると1頭100万円ほど費用がかかることがネックになっているようですが、とても魅力的な犬種ですから、興味のある方は実際にアナトリアンシェパードを日本国内で飼育している人にコンタクトをとって、より詳しい情報を聞いてみることをお勧めします。

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