犬がさくらんぼを食べても大丈夫?期待できるメリットや注意点について解説します!

犬がさくらんぼを食べても大丈夫?期待できるメリットや注意点について解説します!

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犬にさくらんぼを食べさせてもいいのかと考えたことがありますか?小ぶりで甘酸っぱく食べやすいので、ついつい犬にも気軽にあげたくなるものです。今回はさくらんぼを犬に食べさせてもいいのか、メリットや注意点などについてまとめてみました!

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さくらんぼを犬に与えてもいいのか?

犬とさくらんぼ

Utekhina Anna/shutterstock.com

犬にさくらんぼを食べさせてもいいのかと考えたことがありますか?小ぶりで甘酸っぱく食べやすいので、ついつい犬にも気軽にあげたくなるものです。

今回はさくらんぼを犬に食べさせてもいいのか、メリットや注意点などについてまとめてみました!

さくらんぼの与え方に注意が必要

結論から言うと、さくらんぼの実の部分は犬に食べさせても問題ありません。しかし、種と茎の部分は食べさせないように注意が必要です。

さくらんぼを犬に与えるメリットもありますが、それよりも種を食べてしまうことによる危険のほうが大きいので、その点を先にご説明したいと思います。

さくらんぼの種が危険な理由とは

まず最初に注意しておかなければならない点として、さくらんぼの種には「アミグダリン」という成分が含まれています。このアミグダリンは消化器内で青酸カリと同様の毒素に変換されてしまう性質を持っています。

ですから、さくらんぼの種は絶対に与えないように気をつける必要があります。噛み砕かない限りは胃腸では消化されずに便として排出されるので、中毒になる可能性はありませんが、万が一噛み砕いてしまったら大変です。

呼吸困難や、意識障害が発症してしまう可能性もあるのです。少量であればそれほど大事には至らないかもしれませんが、それでも注意が必要です。

アミグダリンという成分は人間にも有毒です。人間の場合は種を誤って噛み砕いて食べるという可能性はほとんどないと言ってもいいと思いますが、犬の場合は違います。犬は歯やあごが丈夫なので、種ごと噛み砕いて食べてしまう可能性は大いにあります。

さらに、もし噛み砕かずにそのまま飲み込んだとしても、犬の胃腸を傷つける恐れがあります。さくらんぼの種は固くて尖っているものもあるので、胃腸を傷つけたり消化器官のどこかで詰まってしまったりする可能性があります。

さくらんぼの実の中にはアミグダリンは含まれていませんから実の部分は与えることができますが、種は必ず取り除いてから与えるようにしましょう。

さくらんぼの種と茎

Alp Aksoy/shutterstock.com

茎や葉、花の部分もダメ!

さくらんぼの葉や花の部分には「クマリン」という成分が含まれいて、肝機能を低下させる毒性を持っています。アミグダリンのようにすぐに症状があらわれるというわけではありませんが、肝機能の低下は犬にとって致命的です。

肝臓は沈黙の臓器と呼ばれていてすぐには症状があらわれにくい器官ですが、水面下で症状がじわじわと進行していく可能性があります。実際に症状があらわれたときにはすでに重症になっているというケースもあります。

もともと犬は肝臓が強めの動物ですが、肝機能が低下する食事を続けていると肝臓が弱ってしまうおそれがあります。肝機能が回復するためには療養食が必要になったり、回復まで時間が掛かったりするものです。葉や花の部分は絶対に与えないようにしましょう。

また茎(柄)の部分ですが、喉にひっかかる危険性があります。小型犬の場合は特にその危険性が高まります。さらに消化にも悪いため、茎を食べることは犬にとって負担になります。茎も取ってから犬に与えるようにしましょう。

ここまで注意点について考えてきましたが、まとめると「種や茎などは与えてはならず、実の部分だけを犬に与える」ということになります。ちょっと面倒に感じるかもしれませんね(笑)

人間の場合は茎の部分を手でつかみ、実をほおばり、口の中で実だけを食べ、種は吐き出すことができます。食べるためにとくに包丁などを使わずに簡単に食べることができるのも、さくらんぼを食べることの魅力の一つかもしれません。

でも犬に与える場合は、茎や葉、種を取り除いてから犬に与えなければなりません。しかも一粒一粒が小さいので、何個もその作業をするのはちょっとした手間になってしまいます。そう考えると面倒に思えますね。

では、そのデメリットや面倒さを超えるメリットがさくらんぼにはあるのでしょうか?次に、さくらんぼを犬に与えるメリットや効果について紹介します。

犬にさくらんぼを与えることで期待できる効果

さくらんぼを食べようとする犬

LDarko/shutterstock.com

今のところ犬にさくらんぼを与えたという臨床結果はないようです。なので、さくらんぼに含まれている栄養素と、犬が必要としている栄養素を考えた上で期待できる効果についてご紹介します。

体を温めることができる

さくらんぼは体を温める果物と言われています。寒い地方で採れるりんごやぶどう、さくらんぼは体を温めると考えられています。これは東洋医学の考えのようです。冷え性の犬、寒い地方で生活している犬にとっては効果的かもしれません。

もともと犬は寒さに強い種類が多いので、必ずしも体を温める食べ物を摂る必要はありません。でも、気温の急激な変化や加齢によって体が冷える場合もあります。

体が冷えると感染症にかかりやすくなったり、病弱になったりしがちです。人間の場合も体を冷やさないのは健康の秘訣の一つですから、犬の体もその点に気をつけてあげるといいかもしれませんね。

血流を良くする

さくらんぼには鉄分が多く含まれています。血流がよくなるとか、貧血の予防の効果が期待できます。またその関係で体が温まるという効果も期待できるでしょう。

食物繊維による便秘解消

さくらんぼには食物繊維が含まれています。ドックフードだけでは食物繊維が不足しがちなため、さくらんぼをおやつとして与えるなら便秘を解消する効果を期待することができます。

しかし、これまたデメリットの一つですが、さくらんぼにはソルビードという糖分が含まれていて、これが犬にとって消化されずらい糖分となります。ですから、ソルビードによって下痢を引き起こす可能性があります。

食物繊維を摂ることによって腸内の善玉菌が活性化し、腸内環境が整う効果はありますが、その反面ソルビードによって高い確率で下痢になってしまう可能性があります。犬によって個体差があるので、まずは少量与えてみて便通を確認してみるのがおすすめです。

皮膚や粘膜の強化

さくらんぼにはビタミンAやビタミンCといった栄養素が含まれています。一般的な話にはなりますが、これらの栄養素は皮膚や粘膜の健康に効果があります。特にビタミンCはドッグフードにはあまり含まれていない場合が多いので、食事から摂取するのはサプリメントや果物からの場合が多くなります。

犬はビタミンCを体内で組成することができるようになっていて、人間のように食事からビタミンCをたくさん摂る必要はありません。必ずしも食事からビタミンCを摂取しなくてはいけないというわけではありませんが、ビタミンCは体に保存することができない栄養素です。

また、ストレスや飼育環境、犬の年齢によってはビタミンCを自分で生成するのが難しくなる場合もあります。犬が本来持っているビタミンC生成する能力を補助する食事として効果的だと思います。

有機酸による疲労回復効果

さくらんぼにはクエン酸などの有機酸が含まれています。酸っぱいものを食べると疲労回復に良いと聞いたりしますよね。人間の場合、さくらんぼを食べることで疲労回復に効果があるというのは科学的に実証されています。

カリウムによる塩分の排出

さくらんぼには小さな実の中に豊富なカリウムが含まれています。カリウムには体内のナトリウム、つまり塩分を排出してくれる働きがあります。

犬は肉食動物ですが、わりとなんでも食べる動物です。ドッグフード以外に塩分の強いものを食べさせてしまったということもあるかと思います。また飼い主さんによっては、仕事や家事で忙しくて犬に十分な運動をさせてあげることができていないという方もおられるかもしれません。

そういうときにカリウムを摂取すると、余分な塩分を体外に排出する効果を期待できます。また、カリウムには利尿効果もあるため、腎臓を健康に保つのにも役に立ちます。

目の健康維持に役立つ可能性

さくらんぼにはアントシアニンという成分も含まれています。特にアメリカンチェリーにこの成分が豊富にふくまれているようです。

アントシアニンというと一般的には、眼精疲労の回復や視力の回復に効果があると言われています。人間に関して言えば、アントシアニンを摂取することで一定の効果が期待できるというデータが出ています。残念なことに犬に関してはまだ詳細な報告がないようです。

ただアントシアニンという成分に関しては、特に毒性もなく、目の健康以外にも抗酸化作用や抗炎症作用があるものですから、犬が摂取してもメリットはあっても特別なデメリットはないと考えられます。

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