犬がこんにゃくゼリーを食べても大丈夫?犬の食べ方の習性から危険性を学ぼう

犬がこんにゃくゼリーを食べても大丈夫?犬の食べ方の習性から危険性を学ぼう

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冷やしても凍らせても美味しいこんにゃくゼリーですが、食べ方などによっては時に人間にとっても危険な存在となり得ることもあります。では、そんなこんにゃくゼリーを犬が食べても大丈夫なのでしょうか?犬の食べ方から分かる危険性についてまとめてみました!

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早食いは犬にとって危険

今にも食べたそうな顔の犬

Ms_Photo/shutterstock.com

こんにゃくゼリー以外でも、体の大きさにあった食べ物を咀嚼しないという犬の食事スタイルから考えると分かる通り、市販のドッグフードや果物でも窒息事故につながる危険性があります。

特にお腹が空いている時に一気に頬張れるような食餌を与えると、勢い余ってのどに詰まらせてしまう可能性が高くなります。犬にとって噛む目的は「飲み込める大きさに小さくするため」です。

つまりある程度噛ませるような食品が望ましく、柔らかいからといって与えると噛まずに飲み込んで詰まらせてしまう危険が発生します。ジャーキーや米、パンといった食品でも、焦って食べたり無理に飲み込もうとしたりすることがあるため、大きさに注意して与えるか、食べている最中は様子を見守るのが賢明です。

早食いを防ぐ

犬があまりよく噛まずに食べると、嘔吐や胃腸を弱める原因にもなります。特に、お腹が空いているときなど胃がまだ十分に準備できていないときに空腹の勢いに任せて食べると、胃に突然内容物や空気が大量に押し込まれるため、催吐につながったり胃に多大な負担をかけがちになったりする場合があります。

それを繰り返すと胃は常に過度なストレスにさらされるため、消化能力を弱めてさらに嘔吐しやすい体調に陥ってしまいかねません。

さらに、急な早食いは胃捻転(いねんてん)と呼ばれる危険な症状を引き起こす危険性もあります。胃捻転とは、胃が捻じれることでガスを溜め込む、あるいはガスで膨れることで捻じれる症状を指しています。大型犬に多い急性の症状とされていますが、小型犬や猫でも発生し得る非常に危険な症状です。

胃捻転が発生すると胃と一緒に周辺の血管も捻じれ、心臓や肺につながる血液が遮断されてしまいます。内部で血流が停止するため、多臓器不全によるショックで死亡する危険性のある症状です。

食事後数時間以内に頻繁にげっぷする、気分悪そうによだれを垂らす、背中を丸めて痛みをこらえている、苦しそうに呼吸する、お腹が膨れている、元気がない等の様子が見られるようであれば、早急に動物病院で治療を受けましょう。

胃捻転は発見の遅れが命取りになる非常に危険な症状です。治療が遅れると死亡率が非常に高くなるため、フードの食べ方やその後の愛犬の休み方に注意を払ってください。

最初のうちは上記のような症状が現れても自力で歩けますが、その内に立つことも出来なくなり、昏睡状態を経て死に至ります。こんにゃくゼリーでなくとも犬の食事にはこのような危険が伴っているため、早食いしにくいフードやおやつを与えるのがカギとなります。

一度に大量のフードを与えずおかわりさせることや、食餌の回数を増やして一回の量を減らすこと、喉が渇いているとしても水をがぶ飲みさせないこと、食後に激しい運動をさせないこと、ウェットフードではなく固いドライフードで噛ませること、あえて大きめの粒の食材やフードで咀嚼回数を増やすこと等の対策が有効です。

犬の食事をトレーニングする

食べるのを我慢する犬

eva_blanco/shutterstock.com

人間と同じで犬も正しい食べ方によって健康的に生きることができ、逆もまた然りです。本来、犬は規則正しい食事よりも獲物が見つかった時にお腹を満たす生活を送っていたようです。

自然界の当然の掟というわけですが、現代の人間との生活ではその必要はありません。すべて飼い主が用意するのを待って、飼い主が用意したものを食べる生活になります。獲物を探して追いかけ、くわえて噛み殺してから食べる野生の生活に比べれば、様々な過程が省略されていることになります。

野生では、早食いしようにも獲物を見つけてから食べるに適した部分を引きちぎる、引き裂くなどの手順が必要ですが、家ではそのような過程すらなく、丸飲みしようと思えばそれも可能です。そのため、早食いによる窒息事故や胃捻転などの事故に気を配らなければなりません。

早食いには太りやすいというデメリットもあります。満腹感を感じる前に食事が終わってしまうため、さらにエサをせがんだり人が食事中に寄って来たり、それでついおやつの回数も増えてしまったり等、気づきにくい弊害が発生するものです。

犬の食事のペースをコントロールするには、前述の食事内容そのものの工夫に加えて、生活ペース全体をストレスの少ない物にする必要もあります。

食事後は必ず休ませること、極端な空腹にならないよう運動量を適正なものにすること、食べる場所を落ち着ける空間にすること、フードを詰められるおもちゃなどにより物理的に早食いを防ぐなどの方法が挙げられます。

特に多頭飼いの家庭では落ち着きがなくなり易いため、よほど仲がいい等のケースでない限りそれぞれにハウスを用意してやることが有効かもしれません。

犬が食べるべきではない他の食材

犬にはダメ

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最後に、こんにゃくゼリー以外で犬が食べるべきではない食材もご紹介しておきましょう。どれも聞き覚えのあるものかもしれませんが、改めて愛犬の周りの環境を見直すことに役立てば幸いです。

食材一覧

◾️ぶどう ぶどうがなぜ犬にとって危険なのかは未だに解明されていません。人間にとっては美味しい果物ですが、犬には急性腎不全を引き起こす非常に毒性の強い食材と言われています。

致死量は「体重1キロ当たり10グラム」とされていますが、個体差により変動します。同じ理由でレーズンも危険です。ぶどうの美味しい季節には愛犬の動向に常に注意しておいてください。

◾️プルーン 食物繊維やミネラルの豊富なプルーンですが、カリウム血症やソルビトールと呼ばれる成分により急性の下痢を引き起こす危険性があります。種や葉にはさらに毒性があり、呼吸困難やアナフィラキシーショックを引き起こす危険性さえあります。プルーンをよく食べるという方は、間違って犬が口にすることのないように気を配りましょう。

◾️玉ねぎ、ネギ類、ニンニク 犬にとって毒性が強いことで有名な玉ねぎを外すわけにはいかないでしょう。ネギ類の植物には、あのツンとする臭いの原因である「アリルプロピルジスルファイド」という成分が含まれています。

これが犬の赤血球を破壊し、敗血症や急性の貧血を引き起こします。酸素を全身に運ぶことが出来ないため、多臓器不全により死亡する危険のある食材です。熱を加えても破壊されることがないため、玉ねぎの入った料理はもちろん、スープやエキスの入ったものも危険です。

◾️アボカド アボカドも犬にとっては危険な食材です。脂肪分が多くくちどけも柔らかいアボカドですが、これも犬にとってなぜ有毒なのかを示すはっきりとした理由は分かっていません。ペルシンと呼ばれる成分が有毒なのではないかと言われています。

特に、種に最も含まれるペルシンは皮や果肉、枝にも含まれています。心臓の血管の筋肉の動きを阻害し、心不全で死に至ります。

◾️ほうれん草、ゴボウ 毒性はありませんが、カルシウムやマグネシウムにより結石を作る可能性を高めます。少量であれば与えても問題ありませんが、出来るだけ避けておきたい食材です。

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