日本はペット後進国だった!3つの分野における日本と海外の犬事情の違いとは

日本はペット後進国だった!3つの分野における日本と海外の犬事情の違いとは

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日本ではたくさんのペットが飼育されています。ペットグッズもたくさんあるのでペット先進国というイメージもあるでしょう。しかし本当は日本はペット後進国です。今回は、法律面、ブリーディング面、フード面という3つの分野における、日本と海外の犬事情の違いに迫ります。

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日本と海外の犬事情2:ブリーダーに関する認識の違い

海外のブリーダー

Konstantin Tronin/shutterstock.com

日本と海外ではブリーディングやペットの販売に関する認識に違いがあります。日本の場合ペットを飼うとなると真っ先に思い浮かぶのがペットショップやホームセンターのペット売り場での購入ではないでしょうか。ペットショップなどに陳列されている犬猫の愛くるしい姿を見ると心が和む気がしますが、実はこれが大きな問題として指摘されています。

人間側からすると癒しの空間に思えるかもしれませんが、ペットからすれば四六時中ストレスにさらされていることになります。生まれていきなり親や兄弟から引き離されて見世物にされるわけですからそれも当然です。先述のように8週間規則がちゃんと適用されていなかった時は、社会性を十分に養えないうちに売り飛ばされていました。

この販売システムの問題点は他にもあります。ブリーダーはとにかく数を多く販売するために買い手の予定もないのに大量繁殖に取り組みます。飼い主に直接渡すこともありますが、競売で売ることもあります。そのため年間97,000頭もの犬が生まれても実際には77,000頭ほどしか飼い主が見つからないとされています。つまり2万頭近くの犬は見放されてしまうということです。

そういった犬は悪質な「引取屋」と呼ばれる存在に引き取られ、ろくな世話もないまま放置されたりします。その結果様々な病気にかかってしまったり死んでしまったりします。このような管理がしっかりしていない大量繁殖や、行き場を失った動物に対する適切な世話がされていないことが原因でこのような悲劇が生まれてしまいます。

海外のブリーディング事情

では海外ではどのようなブリーディングが行われているかというと、基本的には予約制となっています。ペットショップなどでの不特定な販売方式ではなく、飼い主が直接ブリーダーから犬を購入する必要があります。ペットショップがゼロというわけではありませんが、基本的には大量繁殖のような無謀なことは行われていません。予約制にすれば当然供給過剰の事態に陥ることはなく、犬が行き場をなくしてしまうこともありません。

イギリスやドイツなどのペット先進国ではペットショップでの陳列販売が禁止ないしは自主規制されています。仮にペットショップがあったとしても、売っているのは生体ではなくペット用品などです。これらの国のブリーダー関係者が日本のペットショップを観察したらおそらく驚くに違いありません。

動物愛護が進んだ国ではブリーダーが免許制になっているのも注目できます。誰でもブリーダーになれるようなら、イヌやネコを物としか考えていない悪質な業者が誕生する恐れがあります。しかしきちんとした免許制を強いていれば優良なブリーダーを輩出しやすくなります。現在日本では一定の条件を満たせばブリーダーになれてしまいますが、以下のような国々ではちゃんとした免許制が敷かれています。

  • ドイツ
  • イギリス
  • スイス
  • スウェーデン
  • アメリカ

日本もこれらの国々のように飼い主が欲している頭数と供給頭数とのバランスをしっかり管理するシステムを作れば、無駄な殺処分などがなくなる可能性が高くなるでしょう。また優良ブリーダーだけが繁殖や飼育にかかわるようにすれば問題は軽減されるはずです。

日本と海外の犬事情3:フードに関する認識の違い

ドッグフードを食べている犬

Jaromir Chalabala/shutterstock.com

日本におけるドッグフードの安全基準を定めた法律は2008年に成立した「愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律」です。この法律によると以下のような基準を守らなければいけません。

・有害物質や病原菌を含む原材料を用いない ・加熱や乾燥などの加工をする製品では病原菌が繁殖しないように製造する ・プロピレングリコールを用いない ・以下の5項目の表示を日本語で行うこと 1.ペットフードの名称 2.原材料名 3.賞味期限 4.製造業者、輸入業者または販売業者名および住所 5.原産国名

一見しっかりした法律に見えますが穴がいくつかあります。例えば5%未満の成分に関しては原材料や原産国を表示しなくても良いことになっています。少量なら何が入っていて問題ないように思えるかもしれませんが、もしそれが蓄積したら後々健康被害を感じてしまうかもしれません。

また添加物に関しても「エトキシン」「BHA」「BHT」などの添加物の使用が一定量認められています。さらには原材料に含まれる添加物は記載しなくても良いことになっています。ペットフードの製造に使われたら表示義務がありますが、原材料のレベルまでは把握しなくても良いということです。

海外のペットフード事情

一方海外は日本よりもペットフードに関する規定が厳しい傾向にあります。海外産のペットフードがすべて完璧というわけではありませんが、安心感は高いです。特にアメリカやヨーロッパ諸国の基準は高いです。

例えばドイツでは「ヒューマングレード」つまり人間が食べられるレベルの原料で作らなければいけないと決まっています。イギリスでは「PFMA」という団体が原材料はもちろんのこと副産物に関しても厳しく規制をかけています。

このように欧米諸国では毎日与えるドッグフードに関しても高いレベルの規制が存在しています。ホームセンターで大量に安く売られているようなドッグフードは何が入っているか分からない場合があるため、ペットの健康を考えるのであればドッグフードの見直しは必須でしょう。

まとめ

法律、ペットフード、そしてブリーディングに関して日本と海外の認識の違いを取り上げました。各国の犬事情は様々ですが、日本はまだまだペット先進国とは言い切れません。2019年の法改正などポジティブな面も出てきていますが、今後ますます犬猫をはじめとする動物愛護の精神が普及することが期待されています。

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