危ないドッグフードもある?しっかりカロリーや中の成分が重要!
mofmo編集部です。
犬のドッグフードは、たくさんの種類があり、どれにすればいいのか迷ってしまいます。 そんな時に役立つお話をしていきます。
脂質の多いフードを避ける
Chendongshan/shutterstock.com
脂質の多いフードの犬にとっては有害なフードになります。脂質は、そのまま肥満や過剰な脂肪につながり、特に高齢になった時に様々な健康被害をもたらします。
各種血栓症や体重増加による関節などの負担増加、血液が脂肪でドロドロになってしまう等、健康を保つことを阻害する影響が数多く発生するでしょう。
体重が増加して運動不足になることで、さらに肥満症を悪化させる悪循環も当然発生します。
脂質の役割
しかし脂質も、犬にとって非常に重要な栄養素です。脂肪は、タンパク質や炭水化物と比べて熱量が高く、体温維持や恒常性を保つのに不可欠です。
脂肪には、脂溶性ビタミン吸収補助効果や必須脂肪酸などが含まれており、ホルモンの生成や細胞膜の形成、臓器のエネルギーや保護、皮膚や毛の材料にもなります。
脂質を十分に取っていれば、ミネラルであるビタミンA・D・E・Kの吸収が効率的になります。これらは、水に溶けにくく脂に溶けやすい脂溶性ビタミンであり、ミネラル分として身体のあらゆる臓器や器官で必要とされています。
過剰摂取は害をもたらしますが、ビタミン不足になると貧血や歩行障害、皮膚炎など様々な体調不良や疾患を引き起こします。健康でいるために、適切な脂質の摂取は不可欠です。
必須脂肪酸
必須脂肪酸は、体内で合成できない外部摂取が必要な脂肪酸です。オメガ6脂肪酸のリノール酸、オメガ3脂肪酸のα-リノレン酸が必須脂肪酸がこれにあたります。
これらは人間にとっても必須の脂肪酸であり、細胞膜の形成やホルモン生成の材料となります。どちらも体全体にとって必須であり、臓器や末端機関の恒常性を維持するのに不可欠です。
これも、不足すると皮膚炎や関節痛、頭がスッキリせず疲れやすくなること、体力不足や各部の出血などを引き起こします。
犬に必須の脂肪酸
犬の必須脂肪酸はリノール酸(オメガ6)です。これは植物油の中に含まれる主要な脂肪酸で、ベニバナ油(リノール酸含有率:73%)やトウモロコシ油(リノール酸含有率:55%)などから摂取します。
必須脂肪酸に関しては、植物性の脂肪の方が動物性脂肪よりも優れており、動物脂肪のリノール酸含有率は、鶏と豚の脂肪で15~25%、牛の脂肪、魚油、バターでは5%未満となっており、吸収効率としては植物性脂肪に比べてかなり劣っていることが分かります。
リノレン酸(オメガ3)も犬にとって必須脂肪酸なのですが、犬はリノール酸からリノレン酸に転換することができるため、食物からの摂取で考えると必須ではないと言われています。
脂肪不足に気を付ける
脂質が不足すると、繁殖機能の低下や毛のツヤが失われるなどの症状が発生します。特に妊娠中に手術が不足している場合は、新生児の異常や流産などを引き起こす危険性が高まるため、妊娠中の犬には高めの脂肪含有率のフードを与えなければなりません。
ホルモンによって毛を生成する機能も弱まるため、フケが多くなったり全体的に毛の元気がなくなってボリュームがなくなったりします。脂質不足が続くと毛への影響だけにとどまらず、皮膚炎やアトピーなどを引き起こします。
低脂肪のドライフードをいつも与えられている犬に多く発症する症状で、ダイエットを意識しすぎたり専門の獣医の指導なしにフードを与えている場合に多くなります。
高温や高湿度の環境で長期保存したドライフードを与える場合にも、発生する危険性が高まります。適切ではない環境で長期保存したフードは、脂質が酸化して体内に有効な脂肪酸が摂取できなくなります。
加えて、酸化防止剤や保存料などを多く含んだフードはそれ自体が有害な影響を持っていると言われているため、適切な脂肪含有量の新鮮なフードを与えることが重要です。
脂質の多いフードを避ける
もちろん、これも過剰摂取は禁物です。例えば人間の場合、必須脂肪酸オメガ6の摂取過多によって心筋梗塞や脳梗塞などの血栓症、アレルギー疾患、行動異常などが報告されており、余剰分となった必須脂肪酸は害にもなっています。
量に加えてバランスも大切で、オメガ6とオメガ3が5~10:1の割合が最も良いバランスとされています。犬の場合、極端に摂取してしまうと膵臓炎発症のリスクが高まります。
膵臓は、脂肪を消化するための酵素リパーゼを生産しています。脂肪をあまりにも多く摂ってしまうと、膵臓は脂肪をできるだけ分解しようとしてリパーゼをたくさん分泌しなければならず、過度の負担がかかってしまいます。
労働犬など、過酷な環境で体を使う犬の場合は高い脂肪率の食事が必要とされていますが、愛玩動物として飼われる犬はそうではなく、脂肪含有量が5~8パーセントのフードで十分とされています。
脂質の意外な役割
加えて、嗜好性や食欲を保つのにも重要な要素です。脂質に味があるわけではありませんが、脂が加わることで“コク”や“旨み”を感じるのは犬も同じようで、低脂肪率のフードよりも、適切な量をきちんと含んだフードの方が犬の食欲をそそります。
おやつをあげすぎたりすることなどによって、ドッグフードをあまり食べなくなる犬もたくさんいます。
脂質の存在は、犬がふさわしいドッグフードをずっと食べ続けるのに大切で、食欲を維持して毎回の食事を楽しむ重要な“味”となっています。
炭水化物の必要性
犬にとって必要ではないと言われる炭水化物ですが、必須の栄養素というよりもエネルギー源として必要な栄養素です。炭水化物は、即効性のあるエネルギー源として重要です。
タンパク質や脂質は生きていくのに必要な栄養素ですが、それらだけでは犬に必要なエネルギーをまかなうことができません。より安価で簡単に摂取できるエネルギー源として、事実上必須の栄養素となっています。
タンパク質と脂質だけでエネルギー量をまかなおうとすると、非常に大量の食材を毎日食べなければならなくなり、それは消化や吸収といった面で臓器に多大な負担をかけることになります。
特に、タンパク質と脂質の摂りすぎそのものが犬の体にとって害になるため、炭水化物を抜きにしたフードの生活は現実的に難しいところがあります。エネルギー変換効率で考えると炭水化物は非常に優れた食材であり、安価ということもあって事実上必須というわけです。
さらに、炭水化物は満腹感を得るのに効果的な食材です。タンパク質や脂質よりも少ない量で満足でき、適切な量のタンパク質を含むフードや食事は肥満防止やダイエットに効果的です。
泌乳中の母犬にとっては、授乳するために必須の栄養素となっています。エネルギーを得るのに炭水化物が必要で、体を養うためにタンパク質や脂質が必要となります。
過剰な炭水化物はやはり害になる
そんな炭水化物ですが、当然過剰摂取は害になります。犬には、糖を分解する酵素ラクターゼがあまりありません。人間は十分に有しているため、牛乳などの乳製品でも問題なく摂取できます。
しかし犬の場合、正常で健康的な犬でもラクターゼをほとんど分泌しておらず、成犬になれば活性率が極めて低くなってしまいます。乳糖を多く含むフードや牛乳を与えることなどは避けるべきです。
乳糖を含んでいないものであれば、犬用の牛乳やアイスクリームを与えることもできるでしょう。
“肉の内容”に注意
279photo Studio/shutterstock.com
以上は栄養素に関する注意点ですが、フードに含まれるその他の成分も犬にとって危険な材料になり得ます。最後に一つだけご紹介しておきます。
原材料名に、「ミール」や「パウダー」と記載されている商品は避けるのが賢明です。チキンミールやチキンパウダーと言った書き方で含まれているのですが、どんな品質の肉を加工してあるのかが判別できません。
糞尿や羽を含んでいたり、その材料になった肉が健康的で安全なものでない可能性もあります。製品コストを抑えたりする目的で含まれるのですが、その質を判断する説明や内容がないことが問題となります。
ミールなどと記載されている商品を購入するのであれば、必ず「副産物は含みません」という記載があることを調べましょう。
加えて、「動物性油脂」「植物性油脂」を含む製品も避けておいた方が良いでしょう。植物性脂質は必要な栄養素ですが、何の油を使用しているのか明記している製品を選ぶのが最善です。
まとめ
いかがでしょうか? ドッグフードにはいろんな種類がありますが、しっかり栄養や内容成分等をみて選ぶようにしましょう。 犬の為にフードも考えてみましょう!
【お願い】ドッグフードは食いつきやアレルギー、わんちゃんのライフステージなどで必要なものは変わっていきます。特定のドッグフードが愛犬にぴったりということはありませんので、必ず飼い主さん、場合によっては獣医師さんの判断によって、少しずついろんなタイプのフードを試してあげてください∪・ω・∪
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