犬がエビやカニを食べても大丈夫?与え方のポイントを解説していきます!

犬がエビやカニを食べても大丈夫?与え方のポイントを解説していきます!

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日本食には欠かせない甲殻類の代表が「カニとエビ」です。カニやエビなどの海の幸を犬も味わえるのでしょうか?人間でも甲殻類アレルギーなどで、すべての人が食べられるわけではありません。犬にとってカニやエビはどうなのか、幾つか情報を集めてみました。

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手作りフードの注意点

手作りできる食材

stockcreations/shutterstock.com

バランスよく作れば問題ないと誰もが思うはずです。しかし、犬にとってバランスのいい食事を作るのは簡単なことではありません。犬用のご飯として紹介されているものでも、犬にとっては何の意味もない、見栄えを重視するものも多く見られます。

大抵の場合、カルシウムとリンが過剰で、その他の栄養素とカロリーが不足しています。これでは健康を維持できないばかりか、骨の異常や成長不良、歯の疾患や消化不良などを慢性的に引き起こすでしょう。人間と犬では必要とする栄養素は違います。人間は犬よりも雑食で、犬は肉食よりです。

犬はタンパク質と脂質で成長し、それだけではエネルギーが足りないので炭水化物を食べます。体内で合成できない栄養素も多いため、食事からしっかり摂取していかなければなりません。

犬に必須の栄養素を把握したうえで手作りフードを作らなければならないのですが、それにはある程度知識が必要です。年齢や個体差もあるため、愛犬のライフステージに合わせて食事内容も変えていくことも求められます。

サプリメントでも偏食と同じ危険がある

犬が摂取すべき栄養は人間よりも多くなります。体を作り、健康を維持するのに必要な栄養素の一つにアミノ酸がありますが、犬は10種類の必須アミノ酸を摂取しなければなりません。この10種類は体内では合成できないため、食事に十分含まれていないと簡単に体調不良に陥ってしまいます。

アミノ酸は植物系のタンパク質からも補給できますが、それではリシンやロイシンなど一部のアミノ酸が不足します。やはり、毎日何かしらの動物系タンパク質を与えなければなりません。健康を思って野菜をメインに手作りしている場合、アミノ酸の不足から骨がもろくなったり疲れやすくなったりする危険性があります。

さらに栄養素の過剰摂取も問題視されます。先ほど触れたカルシウムとリンの場合を考えてみましょう。カルシウムは重要な骨格を作るうえで欠かせない栄養素です。しかし、カルシウムの過剰摂取は健康を害します。摂れば摂るほど骨が丈夫になるわけではなく、むしろリスクを高めます。

動脈の石灰化や心臓病のリスク増大、それらによる心臓発作や心疾患の発症といったリスクです。近年ではアメリカにおいて、「摂取を控えるべきサプリメント」のリストにカルシウムが加えられたと報じられています。

サプリメントによるカルシウムの過剰摂取は、骨ではなく血管を固くしてまう可能性があります。チーズや牛乳、ほうれん草などからカルシウムを摂取できますが、これらの食品を毎日のように与えているという場合も注意が必要でしょう。

リンも、同じように過剰摂取が懸念される栄養素です。リンそのものは、カルシウムと結合して骨を作る大切な役割がありますが、過剰摂取は逆に骨密度を低下させ、ホルモンバランスを崩す原因になります。

加えて、リンを処理するには腎臓が働くため、腎臓病などの腎疾患の原因にもなります。食品の加工が進むほどリンの含有率が高くなるため、ソーセージやハムを普段からよく与えているという場合は注意が必要です。

これらはサプリメントによる過剰摂取が心配される一例ですが、手作りフードでメニューや内容が偏るという場合も起こり得る事例です。

よくあるのは、「肉が少ない(もしくはない)、野菜メイン」のフード内容で、栄養バランスが極端に偏ったフードを習慣的に与えているといった事例です。このようなフードでは、犬が本当に必要なタンパク質やアミノ酸を摂取することが出来ず、エネルギーや十分な筋肉の発達が見られなくなります。

私たち人間にとっては必要でも、犬には意味のない“ヘルシー”な食事は、成長を妨げるどころか健康リスクを抱えることになります。飼い主からすれば「うちの犬は喜んで食べる」ように見えても、犬は喜びを感じている訳でありません。単に私たち人間が偏食を手伝っているにすぎず、犬はただ与えられるものを食べているだけなのです。

特に、茹でた野菜やお粥が多い食事では、水分の過剰摂取やエネルギー不足が懸念されます。肉類抜きや炭水化物が少ない食事内容ではエネルギーが足りず、それを野菜だけで補うにはかなりの量を食べなければなりません。もし犬が少食であれば、それだけで栄養失調のリスクを抱えることになります。

いくら嬉しそうに食べているように見えても、犬の体は悲鳴を上げている状態です。そのような食習慣が続けば、各器官や筋力は確実に弱っていき、免疫も弱くなります。飼い主からすれば寿命で亡くなったように見えても、実際は生涯を通じた栄養不足や偏食が原因で亡くなっていく犬も多いと指摘されています。

同じことは手作りフードにおける糖質の多さにも見られます。ジャガイモやにんじん、カボチャを与えることが多ければ、糖質が多く、腎臓に負担のかかる食生活を送っていることになります。

犬も人間と同じように糖尿病にかかるリスクがあり、水茹でした健康的に見える食事でも、じわじわと愛犬の糖尿病を進行させているといった事態になりかねません。

まとめ

何をえさに入れるかが大事

George Rudy/shutterstock.com

では、バランスの良い食生活をさせるためにはどうすればいいのでしょうか?

おすすめは、「市販のフードに1~2種類の具材をトッピングする」ことです。市販のフードは、犬専用に必要な栄養素がすでに配合されています。ここに、少ない種類の具材を追加して食べさせることで、犬の食欲を刺激し健康的に栄養を摂取させることが出来ます。

ゆで卵やささみなどの動物性タンパク質を追加したり、植物性脂質を多く含む大豆を乗せてやったりすることで、効果的に必須の栄養素を摂取することができます。

しかし、これもフードの含有栄養素や量も計算したうえで、過剰摂取にならないよう気を付けてやらなければなりません。意外にも高い手作りフードのハードルですが、決して無謀だという訳ではありません。

それでも、単に健康志向や見栄えなどの理由で手作りフードを食べさせて無用な健康リスクを冒すよりは、既製品でも一定の品質で栄養バランスを保っているフードの方が優れています。

愛犬が市販のフードにアレルギーを持っている、といったケースでなければ、無理に手作りにこだわらないのが健康の秘訣かもしれません。

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