警察犬ってどんなことをしているの?うちの子もなれる可能性はあるの?

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mofmo編集部

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警察犬って、テレビのニュースで見かけたり、街中で見かけることもありますね。空港の荷物受け取りのところにもいますね。でも、意外と警察犬のことって知らないことが多くありませんか? 警察犬はどんな仕事をしているのか、どんな訓練をうけているのか、犬種は決まっているのかなど、いろいろ調べてみました。

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警察犬になるには

Brown German Sheepdog Sitting On Road In Sunny Day

Grisha Bruev/shutterstock.com

それらの犬も、もともと素質を持っているとはいえ、いきなり警察犬として働くことはできません。一定の期間訓練を受け、さまざまなスキルを身に着ける必要があります。犬たちが警察犬になるには、どんな訓練が必要なのでしょうか?

警察犬訓練所に入所する

警察犬を育てるための訓練所に入所する必要があります。警察犬は民間から購入されますので、初めに犬の血統を確認したり、適性を判断したりします。基本的には上記の7種が警察犬として採用されていますが、素質があると判断された犬は、例外的に採用されることもあるようです。チワワやトイプードルなどの小型犬が採用されたこともあるそうです。

通常トレーニング

入所してすぐは、警察犬としてのトレーニングというより、一般家庭でも行われている基本的なトレーニングを行ないます。マテやおすわり、トイレトレーニングなど、通常のトレーニング、トレーナーの隣を歩く訓練などがあります。トレーニングを通して新たなパートナーとのコミュニケーションを図ります。

基本的なトレーニングを通して犬の素質を測るとともに、トレーナーとパートナーシップを築いていくことで、その後のトレーニングもスムーズに行うことができるようになります。そのためはじめの3カ月ほどは通常トレーニングが行なわれます。

服従訓練

3か月間のトレーニングを終え、警察犬としての訓練ができそうだと判断された場合、訓練内容がプラスされていきます。基本トレーニングのマテ、フセ、オスワリのほかに、障害物を飛び越える訓練が加わります。

実際に警察犬になった場合、犯人を追跡する場合や被災地に赴く場合、さまざまな障害物を超えることが想定されます。物をうまく飛び越える、かわすスキルは警察犬として働くために必須です。この段階で警察犬らしい訓練が始まるんですね。

追跡訓練

犯人を追跡したり、行方不明者を捜索するための追跡訓練です。訓練方法ですが、犬に探す対象者のにおいを嗅がせます。その後訓練場所のあちこちに、対象者の所持品を落としておきます。対象者のにおいをしっかり覚えている犬は、きちんと所持品や痕跡となるにおいをかぎ分けていくことができます。

かすかなにおいも察知できるように訓練するため、落としておく所持品はピンセットでつまんだり、袋に入れておくなど工夫されています。においをかぎ分けるのは、犬の習性ですのでできる子が多いのですが、それをうまく人間に伝える訓練が重要になります。

同じ匂いの物品を見つけたら、その場で吠えて合図をさせたり、物を咥えて行ってしまわないようフセをするよう教えられます。追跡訓練といっても、勢いよくにおいに向かっていくだけではなく、落ち着いて捜索ができるよう訓練されます。

警察犬に依頼される仕事の中で、追跡・においの捜査は頻度が高いですから、この追跡訓練は重要です。

麻薬探知訓練

国内に麻薬を持ち込ませないために、空港だけでなく国際郵便局などでも麻薬犬が配置されます。旅行客のハンドバッグやトランクのにおいを嗅がせ、麻薬のにおいがすると吠えたりその場に伏せることでパートナーに知らせます。

麻薬探知ができるように訓練するために、地中に埋めた麻薬を探す訓練、麻薬のにおいをつけたタオルを判別する訓練などが行われます。通常のトレーニングと同じように、麻薬のにおいを見つけられたらご褒美を与え、「このにおいを見つけると良いことがある」と学習させていきます。

かすかな麻薬のにおいいでも見つけ出せるようにするには、犬のコンディションを整えることも重要になるようです。犬が良い状態でいるためには、パートナーとなる人間との信頼関係も必要なんだそうです。この麻薬訓練を行う際はパートナーを固定し、犬と人間が良い関係を築いていけるようにするようです。

臭気選別訓練

においを手がかりとして、物や捜索対象者を探し出す訓練です。訓練は、選別台の上布を5枚置き、指定されたにおいの布を選んで持ってくる、というものです。

裁判でも、警察犬による選別は強力な証拠として使用されます。においの判別が正確にできるよう、またパートナーに知らせることができるようこの訓練できちんと訓練されます。

警戒訓練

犬が苦手な人は、犬の姿を見ただけでもその場を離れようとしますよね。「犬が警察と一緒にパトロールをしている」姿を見るだけでも、犯罪抑止になります。犬が苦手かどうかにかかわらず、なんとなくやめておこう、という心理が働きます。大きな体格で強そうに見える犬が威嚇犬として抜擢されるようです。

そんな威嚇するという役割を果たせるように、警戒訓練も行われます。おどおどした様子を見せず、周囲に気を配るよう訓練し、必要な場合は人間の指示で対象者に向かっていくことができるようトレーニングされます。

トレーニング時間

警察犬は、訓練時間朝6時に起床し、朝7時から夜8時まで訓練が行われます。間で食事や休憩はありますが、現場できちんと仕事ができるように、毎日みっちり訓練が行われています。

警察犬になるためのトレーニング期間中だけでなく、現場に出始めてからも訓練を欠かさず、いつでもベストな状態で仕事ができるよう準備しているようです。特別な訓練を受け、スキルを落とさずトレーニングしているので、警察犬として現場で活躍できるんでしょうね。

試験をクリアする

Smart police dogs outdoors

Africa Studio/shutterstock.com

警察犬になるには、およそ1年半から2年間の訓練を終えたあと、試験に合格する必要があります。試験は「足跡追及試験」と「臭気選別試験」です。

足跡追及試験

足跡追及試験では、犯人や行方不明者の足取りを追う能力がテストされます。犯人役の人と同じにおいのするものを試験のスタート地点に置き、ゴール地点にも遺留品を置きます。犬は制限時間内に足跡や物品をたどり、正確に対象者を追跡できるかどうかが判定されます。試験コースは300歩から400歩ほどの距離が多いです。

臭気選別試験

臭気選別試験では、訓練時と同じように選別台を用意し、においがついた5枚の布のうち、対象者と同じ匂いのものを選ばせます。試験は4回行われ、正解に判別できるかチェックされます。

難易度が高いテストとして、ゼロ回答選別という正解の布が置かれていない試験も実施されるそうです。対象者と同じにおいの布が「無い」という答えを出すには、より高い選別能力が必要です。

警察犬の引退後

Security guard with dog in park

Africa Studio/shutterstock.com

警察犬として活躍していた犬も、現役を超えると引退します。訓練を開始してから、警察犬として採用されるまで1年半から2年間ほどかかりますので、2歳から10歳の間を現役警察犬として過ごし、その後引退する犬が多いようです。

引退後は、訓練所で同僚たちと一緒に過ごすか、一般家庭に引き取られることになります。中には、麻薬探知など、いつも決まったパートナーと仕事をしていた犬は、そのパートナーに引き取られ、引退後も一緒に過ごすこともあるようです。

まとめ

警察犬は、犯罪を抑制したり事件解決の手掛かりを見つけるなど、私たちの生活を守ってくれている大切な存在なんですね。警察犬は私たちの生活を陰で支えてくれている重要な存在です。

警察犬の訓練の様子は一般公開されていることもあります。警察犬をもっと身近な存在と実感するために、訓練の見学に行ってみるのもありかもしれませんね。

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