
犬同士の上下関係はどのように決まる?飼い主が認識しておくべきポイントを紹介
多頭飼いをしている方であれば、犬同士の関係にも気を遣っている方が多いでしょう。犬同士には上下関係がありますが、その上下関係はどのように決まっているか知っていますか?今回は犬同士の上下関係について焦点をあてたいと思います。

犬同士にも人間関係がある

WilleeCole Photography/shutterstock.com
多頭飼いをしている方であれば、犬同士の関係にも気を遣っている方が多いでしょう。全ての犬が仲良くしてくれたら良いですが、犬同士の上下関係において飼い主さんが注意すべき点があるでしょうか?今回は犬同士の上下関係の秘密に迫りたいと思います。
犬は本来群れで生活する動物です。当然ですが、それぞれに関係性が作られています。多頭飼いしている人は犬同士の間に上下関係があることを知っている人が多いでしょう。もちろん、犬の上下関係と人間の上下関係はことなりますから、ぼんやりとした理解のままの人も多いはずです。これを機会に犬同士の上下関係についてもっとよく考えてみましょう。
犬同士の上下関係はシンプル
犬同士の上下関係とはどのようなものでしょうか?犬同士の上下関係は非常にシンプルです。上位にいる犬はすべての事に対して優先権があります。また下位の犬は上位の犬を優先しますし、自分が下位であることを認めています。
この関係は2頭であっても、3頭以上の複数の関係であっても変わりません。それぞれには明確な上下関係があり、しっかりと力の違いが表れているものです。
犬はもともと集団で生活していました。現在でもその習性が失われているわけではありません。野生動物として生活している犬たちは、その集団のなかで犬社会を築いており、それぞれの犬同士では明確な関係があります。
人間にも社会がありますが、人間の関係性は非常に複雑です。人間の場合は、社会や関係性に思想などが含まれていますので、単に上下関係があるわけでありませんね。
平等であることが主張されていたり、ある部分では資力や武力によって力関係が定まる場合もあります。歴史的には、力による上下関係が定まっていたことが多いですが、近代へと発展していく中で、平等化や公平化、人権の確立がおこり、その関係性は複雑になっていますね。
こうした人間の社会とは全く異なっているのが、犬の社会です。犬の社会では関係性が非常に単純です。リーダーが存在し、それは力によって決まります。それ以外の上下関係もはっきりとしており、それぞれは自分がどの位置にいるかを把握しているものです。
飼い主さんは人間社会の関係性を犬に求めるべきではありません。人間の関係性は人間の思考力あってのものです。動物にそれを当てはめようとするなら、秩序が無くなってしまい犬たちも混乱してしまうでしょう。
ですから飼い主さんに必要なのは、犬特有の関係性を把握することなのです。
犬同士の上下関係の見分け方
犬同士の上下関係はどのように見分けることができるでしょうか?
犬同士では互い分かっていても、それをあえて伝えてくれるわけではないので、飼い主さんは観察によって、互いの犬の上下関係を見分けなければいけないでしょう。といっても、犬の上下関係を見分けることは難しくありません。
一番よくわかるものとして「マウンティング」と呼ばれる行為があります。
マウンティングとは、片方の犬が他方の犬の上に覆いかぶさる行為の事をさします。下位の犬が文字通り下の位置にいて、上位の犬が上から覆いかぶさるのです。
下位の犬は通常と同じように立っていますが、上位の犬は飼いの犬の腰に覆いかぶさるようにするのが特徴です。このマウンティングは性衝動が伴う場合もありますが、ほとんどの場合は「自分の方が上位であることを示す行動」つまり「上位行動」です。
マウンティングが行われるなら、犬同士もはっきりと上下関係を認識することになりますし、それを見た飼い主さんもどちらが上位かが分かるのです。
マウンティング以外にも犬同士の上下関係を見極める方法はたくさんあります。例えば、普段のお互いの態度でもすぐに判断できるでしょう。
一方が吠えて片方がシュンとしているなら、吠えている方が上位です。同じ空間にいるときに堂々としている方は上位ですが、おどおどしたり落ち着きが無かったりする方は下位の可能性があります。
犬同士の上下関係を見分けたなら、飼い主もその上下関係に従ってあげることが大切です。下位の犬を上位の犬のように扱ってはいけません。逆も当てはまります。
子供たちはどんな立場にいるの?
犬社会において、子供たちはどのような立場にいるのでしょうか?子犬たちも社会の上下関係の一部にはいますが、特別視はされています。基本的に子犬たちは何をやっても本気で怒られることはありません。
もちろん、やりすぎたり、上位の犬に不敬な態度をとったりすると怒られたりいじめられてりすることもあるので要注意です。
子犬たちは幼いころに他の犬たちとじゃれ合ったり、成犬たちからたしなめられたりして徐々に社会性や上下関係のルールや程度を身に着けていくのです。
犬同士の上下関係はどのように決まるの?

Eric Isselee/shutterstock.com
犬同士の上下関係はどのようにして決まるのでしょうか?もともと弱肉強食の世界ではあるので、力というシンプルなものによって関係が変わってきます。加えて年数なども大きな影響を及ぼします。
性格
犬の性格は様々です。気弱で大人しい性格もあれば、気性が荒く押しの強い性格もあります。より上位になりやすいのは、やはり気の強い犬が多いように感じます。
性格の強さは、精神的な強さにも直結します。どんなときでも勇敢さを示したり、逃げなかったりするなら、その犬は他の犬からも認められるようになり、自然と上位の立場になります。逆にどんな相手であっても弱々しい反応を示す犬は、下位の扱いをされるようになります。
年齢
犬の社会を観察していると、年功序列が基本となっていることが多いようです。幼い犬は下位になり、年齢が高ければ高い方が上位の存在として認められることが多いようです。
もちろん、すべてにおいて年功序列なわけではないでしょう。年齢は高くても非常に高齢のおじいちゃん犬がリーダーになることはありません。高齢でありながらもみんなを引っ張り、皆に対して力を示せるものが上位に位置するのです。
犬の上下関係は比較的幼い時から定まっている場合が多いようです。幼い犬は当然ながら力も弱いですし、気も弱くなります。年上の犬の方が強いので、上位になりやすいでしょう。この関係が続くので自然と年功序列になっていくのでしょう。
飼育され始めた時期
野生の犬と飼い犬では大きな違いがあります。それは1人の飼い主というリーダーのもとで生活しているという点です。新しく子犬が生まれた場合も、新しく買われたり貰われてきたりする場合も、いわゆる新入りが一番下位の存在になります。
すでに飼い主との関係を築いている方が当然地位が高く、新しく飼育されるにつれて、どんどんと下に入ってくるのです。
大切なのは飼い主さんもそのように扱ってあげることです。新しく飼い始めた犬の方を特別扱いしたり、他の犬よりも優先させたりすると他の犬は混乱してしまいます。飼い主さんの行動がきっかけで攻撃されたりいじめになったりすることがあるので注意しましょう。厳しく感じるかもしれませんが、新しい犬は一番下位でいるしかないのです。それが一番安全でもあります。
ケンカ
力の強さが直接上下関係に影響することも多々あります。犬同士がケンカしている場面に遭遇するかもしれませんね。これで犬同士の間で決着がついて、上下関係を分からせている場合が多いです。
ケンカに負けたほうが勝った側の下になります。力が強いものが上に立つ社会なので、当然と言えば当然です。これも犬社会のルールであり、可愛そうに思わないでいいでしょう。上位の犬やリーダーの犬は下位の犬を守る役目と責任を負うものです。当然力がないと守ることができませんし、他のものを従わせることもできません。
ケンカつまり、力の強さは一番分かりやすいルールであり、必要なルールでもあるのです。
情報交換にて
多頭飼いをしていると、犬同士がお互いに挨拶したり「情報交換」したりしている場面を見るでしょう。犬は相手のニオイから情報を仕入れる動物です。犬同士でも相手のおしりや身体などのニオイを嗅ぎ合います。その時には人間が言葉で語る以上の情報をやり取り出来ているのです。
ニオイによって、相手の性別、身体の大きさ、年齢、性格などを理解します。相手がどんなポジションにいるかもこの情報交換でわかるのです。
犬同士もケンカばかりで上下関係を決めるのではありません。この情報交換で互いにケガすることなく、自然と認めあうことが多いのです。
ニオイを嗅いで「あなたは私よりも上位です」と自分から認めたり、「自分よりも下位だね。分かってるよね」と自分が上位であることを認識しつつ、相手に立ち位置を伝えたりします。
この情報交換で互いの相性が分かる場合もあります。すぐに仲良くなる場合もありますし、お互いにじゃれ合う関係に発展することもあります。気弱な犬は情報交換した後にすぐ、お腹を見せて降参のポーズを取ることもあるのです。
犬にとってこの情報交換やあいさつはとても大切なことであり、欠かせない習慣でもあります。その度にお互いの立ち位置を認識できるので、上下関係がブレて不安定になることもないのです。
-
- シニア犬(老犬)におすすめのドッグフード人気ランキング10選【2021最新】選び方も解説!
- 愛犬には健康で長生きしてもらいたいですよね!関節や消化機能などが低下する、7歳以上のシニア犬(老犬)のドッグフードを選ぶときに重要なポイント、ご存じですか?できるだけわかりやすく解説していきます!
- 犬の食べ物
- 2550
-
- ピュリナワン【猫フード】評判まとめ!栄養バランス解説とお試し紹介
- スーパーやドラッグストアなどでもよく見かける「ピュリナワン・キャットフード」は、コーヒーでお馴染みのネスレが販売しているキャットフードです。猫の年齢や体調に合わせてフードが選べるようさまざまな種類がラインナップされています。「ピュリナワン・キャットフード」はどのようなフードなのかを解析しましょう。
- 猫の食べ物
- 2736
-
- 猫の安全なキャットフードの選び方!安全で合う餌を選ぼう!
- 昔は「ねこまんま」と言われ、家族の食べ物の残り物とか、焼き魚の余りを与えたりしていました。しかし、家猫もやがてペットショップから血統のある品種を飼うのが増え始めると、やはり餌には非常にこだわり、気になる方も多いはずです。おすすめのキャットフード、安全な餌の選び方、そのキャットフードの評判、キャットフードにについて詳しくお伝えします。
- 猫の食べ物
- 2126
-
- 柴犬におすすめのドッグフードは?犬種別でみるドッグフードの選び方。
- 日本でも大人気のペット「柴犬」。最近は柴犬専用のドッグフードというのも見ますが、柴犬におすすめのドッグフードってあるのでしょうか?愛犬柴犬のためのおすすめドッグフードの選び方のポイントを見てみましょう。
- 犬の食べ物
- 2094
-
- 犬の臭いが部屋に染みつく原因は何?部屋の消臭方法を工夫しよう!
- 犬を飼っているおうちには自然と犬の臭いが付着します。飼い主さんは慣れていても、お客さんがビックリすることもあります。今回は、部屋に犬の臭いが付いてしまう原因と、おすすめの部屋の消臭方法をご紹介します。
- 犬のお手入れ
- 3105
-
- 犬の足の拭きすぎは肉球や肌のトラブルにつながる!正しい足の拭き方でお手入れしてあげよう
- 愛犬のお散歩の後は足をキレイに拭いてあげることでしょう。きちんと拭かないと家が汚れてしまいますし、ウイルスなども気になります。しかし、洗いすぎや拭きすぎは逆に肉球や地肌のトラブルの原因になってしまいます。この記事では、愛犬に優しい足をの拭き方やお手入れ方法をご紹介します。
- 犬のお手入れ
- 3788
-
- ひじをついて風格たっぷりな犬!?ひじ掛けが好きな犬の心理と対処法とは?
- まるで人間のようにソファーやテーブルににひじをつく犬がいます。今回は、そんなひじ掛けが好きな犬の心理をご紹介します。また、犬がひじ掛けが好きな時にどんな対応をすべきかも解説します。
- 犬の気持ち
- 3484
-
- 犬を飼育できる賃貸物件には落とし穴がいっぱい!?借りる前に覚えておきたい注意点とは?
- 賃貸住宅でも犬を飼育したいと思う方はいることでしょう。賃貸情報を確認すると、「ペット可」で紹介している物件も多くあります。しかし、そうした「ペット可」の物件の中でトラブルも数多く報告されているようです。この記事では、犬を飼育できる賃貸物件を借りる前に押さえておきたい注意点を解説します。
- 犬と暮らしたい
- 4322
-
- 犬が家の中でマーキングするのはどうして!?それには自己アピールが関係していた!
- 犬はきれい好きな動物です。家の中ではトイレは決まった場所にします。しかし、自分の縄張りを主張するために家の中でマーキングしてしまうこともあります。飼い主さんにとっては困った状況でしょう。この記事では、犬が家の中でマーキングをしてしまう理由と対処法を解説します。
- 犬のしつけ
- 2269
mofmo掲示板
-
- マルチーズを飼っていますが、涙焼けがひどくどうしたら除去できるのでしょうか?
- こまめに目の周りを拭いていますが、涙焼けがひどくなる一方です。
- 4425
- コメント
うちもマルチーズが居ます。涙焼けは殆どありません。毎日朝と夜顔と身体を拭いてブラッシングしています。犬用の体拭くシートを使用しています。 動物病院とかトリマーさんにも褒められています。 もし涙焼けが酷い場合はペットショップにある涙焼け用の薬剤を使用して毎日拭くと良くなりますよ。 白いマルチーズなので毎日頑張って手入れは必要ですよね……
-
- 真夏のお散歩の対策教えてください!仕事の関係上、お昼にしか散歩できません。
- 仕事の関係上、お昼にしか散歩に行く時間がとれません。 飼い始めたばかりですが、夏の散歩がこんなにも負担がかかるなんて、想像もしませんでした。 夏の散歩対策おしえてください!!うちの子は、フレンチブルックの生後6か月です。
- 0
- コメント
どんなところにお住まいでしょうか。アスファルト、コンクリート、タイル等の道路しかないということであれば、特にフレブルということであればそういったところでは無理と思います。自然な公園等でもあればそこまで車等でお連れになり木陰を中心として遊ばせることは可能かもしれません。その場合でもマナー水以外に飲み水は必携と思います。冷却ウエアー等ご用意されるなど考え得るできる限りの対策はしてやった方が良いでしょう。日の出前後の早朝、日没後の道路が冷えた夜間は無理なのでしょうか。我が家でも田舎ですが5時から1時間程度の早朝散歩(土の道路中心に)をしています。
-
- 今度ドックランデビューします!マナーをおしえてください!
- ドックラン特有のマナーってありますか?飼い主のわたしが、緊張してます。
- 0
- コメント
マナー?自由奔放に走り回らないように周囲の邪魔にならなければいいと思いますよ。証明書とかはもちろん必要ですけど、それはマナーとは違いますよね