犬が後ろ足を蹴るしぐさをする意味とは?やめさせた方が良いこと?

犬が後ろ足を蹴るしぐさをする意味とは?やめさせた方が良いこと?

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犬を飼っている方であれば、愛犬が後ろ足と使って地面を蹴っている姿を見たことがあるのではないでしょうか?特に排泄後によく見られる行動ですが、なぜ犬は後ろ足を蹴るのでしょうか? この記事では犬が後ろ足を蹴る理由やその意味、心理状態などについて解説していきます。

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犬が後ろ足を蹴る理由とは?

後ろ足を蹴るしぐさ

Annette Shaff/shutterstock.com

犬を飼っている方であれば、愛犬が後ろ足と使って地面を蹴っている姿を見たことがあるのではないでしょうか?特に排泄後によく見られる行動ですが、なぜ犬は後ろ足を蹴るのでしょうか?

この記事では、犬が後ろ足を蹴る理由やその意味、心理状態などについて解説していきます。ではまず、犬が後ろ足を蹴る理由を見てみましょう。

マーキング目的から

犬が排泄後に後ろ足を蹴るのは、本能的に砂を巻き上げて、自分の排泄物のニオイを広げているマーキング目的と言われています。また、後ろ足で蹴ることにより、足裏の肉球にある汗腺から出る分泌物でニオイを地面にこすりつけて自分のニオイも残しています。

この行動は身近なペットである猫とはとても対照的です。猫の場合は外敵から身を守るために砂をかけてニオイを消しますが、それとは反対に犬は砂を巻き上げてニオイを残すので、まさに対照的と言えるでしょう。

足についたおしっこを拭いているため

犬はおしっこをしたとき、おしっこが垂れて足の裏に付いてしまったり、おしっこをした場所を踏んでしまったりすることがよくあるようです。その際に足の裏が濡れてしまうことは、犬にとっては不快に感じるようです。そのためその不快感を拭おうと、足の裏を地面に擦りつけるのではないかと考えられています。

しかしコンクリートの上などに後ろ足を蹴ると肉球を傷つけてしまう恐れもありますので、もし愛犬が頻繁に後ろ足を蹴るようであれば、飼い主さんがウエットティシュなどを使って足裏を拭いてあげることができるかもしれません。

飼い主への愛情表現のため

犬が後ろ足を蹴る行動は飼い主さんに対しての愛情表現の場合もあります。飼い主さんが室内にいる際、横になっている愛犬が後ろ足で蹴ってくることがあります。それは飼い主さんを信頼していて”大好きだよ~”という気持ちを表すために、飼い主さんに対して後ろ足で蹴ってくるのです。

犬が後ろ足で蹴るのをやめさせる対策

犬に話しかける飼い主

Dean Drobot/shutterstock.com

犬が後ろ足で蹴ることにはマーキングや愛情表現などの意味があるとしても、どんな場所でも後ろ足で蹴ってもよいというわけではありません。では、後ろ足で蹴ることがふさわしくない場所で蹴ることを止めさせるにはどうすればよいのでしょうか?

犬が後ろ足で蹴るという行動はあくまでも本能的に行っているので、強制的に止めさせることは難しいことですし、犬にとってはストレスとなります。

もし犬がいつまでも後ろ足で蹴り続けているようなら、手を叩いて合図を出したり、犬の背中を軽く叩いて気持ちを落ち着かせたりするなど、何かしらの合図をするのが効果的です。

犬が後ろ足で蹴り続ける行動には注意が必要!

犬が不必要に後ろ足で蹴り続けることには注意が必要です。排泄後に砂や土などをかけるだけであれば特に問題ありませんが、アスファルトの上など固い地面の上で後ろ足を蹴り続けると、デリケートな肉球に傷がついてしまうことがあります。

肉球に傷ができてしまうと、そこから細菌が侵入し、大きな病気へとつながることもあります。また肉球に傷がついてしまうと痛みも伴い、その結果運動不足になってしまいます。

さらに砂や土の上だとしても、後ろ足で蹴り続けることは肉球の乾燥の原因にもなり、ひび割れや出血などを招く危険性もあります。ですから犬が後ろ足で必要以上に蹴り続ける場合は、止めさせるなどの注意が必要です。

犬がマーキングをする3つの心理とは

マーキングをする犬

Annette Shaff/shutterstock.com

犬が排泄後に後ろ足を蹴るマーキング行為には、犬の心理状態が関係しています。では犬はマーキングをする際どんな心理状態なのでしょうか?それには次の3つの心理が考えられます。

心理①縄張りをアピールする

マーキングをする犬の心理で最も考えられるのは縄張り、つまりテリトリー意識です。自分自身の縄張りとしてアピールしたい場所におしっこをかけます。たとえば散歩中であれば電柱や壁、支柱、曲がり角などに少量ずつのおしっこをかけてマーキングをしていきます。

マーキングと聞くとオス犬が行うイメージがありますが、これはオス犬はもちろん、発情期中のメス犬もマーキング行為を行います。

生後8か月頃までの子犬はオス犬だとしても、おしっこをする時に足をあげることはありませんが、青年期に差し掛かる頃から足を上げるようになり、マーキングをするようになります。

メス犬はたいてい座った状態でおしっこをしますが、縄張り意識が強い子はオス犬のように足を上げておしっこをし、マーキングをすることがあります。

対処法としては縄張り意識によるマーキング行為の場合、去勢手術や避妊手術をすることで緩和します。もちろん手術をすることでマーキング行為が完全になくなるわけではありませんし個体差もありますが、マーキング行為が減る傾向にあります。

心理②周囲へのあいさつ

いつもの散歩コースは、犬にとって通い慣れた道です。その道中にちょこちょことおしっこをしてマーキングすることで、同じ道を通っているほかの犬に対してのあいさつとして、自分のにおいを残すことがあります。つまり、周囲へのあいさつという心理状態でのマーキング行為です。

飼い主さんの多くは、愛犬が散歩中に地面のニオイを必死に嗅いでいる光景を目にしたことがあるのではないでしょうか?犬は散歩中地面のニオイを嗅ぐことで、周囲の犬たちの情報を嗅ぎ取り、さまざまな情報を収集します。

人間が新聞やテレビで世の中の情報を得ているように、犬も外に出ることで近所や地域、仲間の犬、鳥や猫などの情報などを知ることができています。この行動は犬にとっても非常に重要なので、愛犬が地面のニオイを一生懸命嗅いでいるときはある程度の時間を与えてあげるようにしましょう。

周囲へのあいさつを目的としたマーキング行為の場合、犬にとってとても重要なことなので止めさせることはできません。

ニオイを嗅いでいるときにマーキング行為をする傾向があるので、おしっこをしてほしくない場所などはニオイを嗅がないよう早歩きで通り過ぎることができるかもしれません。

またマーキング行為をしそうになったら名前を呼んだり、おもちゃを見せたりするなど気をそらせることも効果的です。

心理③飼い主さんの気を引いている

縄張りを主張する必要のない自宅の室内などでマーキング行為をする場合、ストレスがたまっている、もしくは飼い主さんの気をひこうとアピールしている心理と思われます。

散歩や遊ぶ時間が少ないなどスキンシップ不足やコミュニケーション不足になっていると、”もっと構って欲しい!”という気持ちから、室内でマーキングをすることが増える傾向にあります。

室内でマーキング行為をするようであれば、愛犬との接し方を見直してみることができるかもしれません。散歩や運動の時間は十分にとれているか?、スキンシップを図っているか?など、思い当たることがあれば改善していきましょう。

また愛犬が不適切な場所に排泄行為をした場合は、怒鳴るなど大きな反応を示さないで黙って片付け、愛犬の気を引かないようすることも大切です。

犬が飼い主の足にマーキング行為をする場合

犬と飼い主

WilleeCole Photography/shutterstock.com

犬が飼い主さんの足にマーキングをすることには、2つの理由が考えられます。それはボディランゲージとカーミングシグナルです。

ボディランゲージ

飼い主さんの足にマーキング行為をしてしまうボディランゲージとは、音や言葉を使わずにジェスチャーで飼い主さんに気持ちを伝えることです。

当たり前のことですが、犬は言葉を使って愛情表現をすることができないため、鳴き声だけでなくボディランゲージを使ってマーキング行為をし、飼い主さんに愛情を伝えていると考えられています。

カーミングシグナル

カーミングシグナルとは他人や他の犬に対して敵意がないこと、安心してほしいこと、仲良くしてほしいことなどの意味を込めて行われる行動です。特に犬同士でみられるカーミングシグナルは、ドッグランなどでよく見られる光景のひとつです。

おしっこをかけたりかけられたり・・など、相手の犬や自分の犬に対してイヤな気持ちになるかもしれませんが、犬同士のあいさつのひとつなので絶対に叱ってはいけません。

このようにたいてい犬同士で行われるカーミングシグナルですが、稀に飼い主さんなど人に対してすることもあります。オス犬の方がしやすい傾向にありますが、メス犬も人間の足元に座り込み、おしっこをしてマーキング行為をすることがあります。

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