【獣医師監修】犬に桃はOK!食べてもいい量と与えるときの注意点!【2023年版】

【獣医師監修】犬に桃はOK!食べてもいい量と与えるときの注意点!【2023年版】

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頼定 大和

獣医師

頼定 大和

日本獣医生命科学大学卒。大学卒業後、沖縄の病院にて臨床経験を積み、関東、北陸で動物病院の院長として病院経営を行う。 現在は企業病院およびペット関連事業のコンサルティングに携わる。 また、猫の感染症や遺伝病の分野において大学と共同研究に取り組んでいる。講師歴:広島アニマルケア専門学校、日本獣医生命科学大学 動物病院経営学etc. https://okinawa-ahg.com/

心地よい香りと甘くてジューシーな美味しさを合わせ持つ桃は、多くの人から愛されるフルーツの一つです。桃は人だけでなく、犬が食べても問題ないフルーツです。水分量も多いので夏バテ防止や熱中症対策にも効果的です。しかし与え方や量に気を付けることが大切です。ここではその点を詳しく取り上げます。

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犬に桃を与えても問題ない?

犬と桃

Eve Photography/shutterstock.com

桃は日本でも各地で生産されています。5月くらいから店頭に出始めますが、最盛期は7~8月頃です。しかし、生産場所や品種によって生産される時期は10月にかかる頃までと長く楽しめるフルーツです。

犬にも基本的には安心して桃を食べさせることができます。しかし、犬は甘みを強く感じることができるので、好んで食べようとする犬も多いかもしれません。

水をあまり飲みたがらないときや、夏の熱中症対策などに水分量が豊富な桃をおやつや間食として上手に取り入れれば、水分補給としての効果も期待できます。

犬に桃を与える時は丸ごとそのままではなく、皮や種をきちんと取り除き、実を小さくカットするか、もしくはフードプロセッサーなどですりつぶした状態のものを与えましょう。

犬に桃を与えてもいい量

桃を差し出す女性

pixabay.com

犬に桃を食べさせるときには、与える量に注意することも愛犬の健康を守るために大切なことです。

あまりにたくさん食べさせてしまうと偏食の原因にもなりかねませんし、嘔吐や下痢などの消化不良にもつながります。また、フルーツには基本的に糖分が多く含まれているので、与え過ぎは肥満や糖尿病のリスクにもつながりかねません。

犬に与えていい1日の目安量は犬の体重や体の大きさによっても異なります。

超小型犬の場合

超小型犬とは体重が4kg未満の犬のことをいいます。日本ではチワワやトイプードル、ヨークシャーテリア、ポメラニアンなどが超小型犬に相当します。

超小型犬の感触やおやつとして桃を与える場合、1日の目安量は14g~32g前後です。これは、桃を厚さ2cmの半月切りにした状態で1切れから2切れ程度になります。

小型犬の場合

小型犬は体重が10kg以下の犬のことです。代表的な犬種としてはボストンテリア、パグ、テリア、柴犬などがいます。

小型犬に与えていい1日の目安量は40g~78gほどです。2cmの半月切りの桃を3~6切れ程度と覚えておきましょう。愛犬の体重に合わせて増減してください。

中型犬の場合

中型犬は体重が25kg以下の犬のことで、フレンチブルドッグやスパニエル、ブルテリア、ボーダーコリーといった犬種が含まれています。

中型犬に与えることができる桃の1日の量は100gから150g前後です。8切れから12切れを目安で増減して与えてください。

大型犬の場合

大型犬とは体重が25kg以上の犬のことをいいます。例えばレトリーバーやグレーハウンド、アイリッシュセッター、ドーベルマンなどが挙げられます。

体重が30kgの犬で桃178g程度、40kgの犬で222gほどになります。犬の体重に合わせて桃の量を変えてください。

子犬の場合は注意が必要

子犬に桃を与える時は特に注意しましょう。子犬は消化器官がまだ発達しておらず、ちょっとしたことで下痢や嘔吐などの消化不良を起こしてしまうことがあります。子犬の大きさや体重に関わらず、桃を与える時はほんの少しで様子を見るようにするか、わざわざ与えなくもよいでしょう。

犬に桃を与えることで期待できる効果

走り回る犬

pixabay.com

桃にはビタミンCやビタミンEなどの豊富なビタミンが含まれています。これらの栄養素には免疫機能の働きをサポートし、抗酸化作用をもたらす役割があるので老化防止に効果があります。

また、桃にはペクチンという水溶性の食物繊維も含まれています。食物繊維は便秘を予防したり、便通を良くしたりする働きをしているので、腸内環境を整えるのに役立ちます。

他にもミネラルの一種であるカリウムも含まれているので、汗と共に失われやすい暑い夏に効率よく取り入れておくのにも役立ちます。桃には水分や糖分もたくさん含まれているので、熱中症対策として取り入れることができるでしょう。

犬に桃を与えるときの注意点

カットした桃

pixabay.com

犬に桃を食べさせるときには皮や種を取り除いてからとお伝えしましたが、これには理由があります。

桃の皮や種、また葉の部分にはアミグダリンと呼ばれるシアン化合物が含まれています。このアミグダリンはシアン化水素を発生させ、急性中毒につながるリスクがあるといわれています。もちろん大量摂取でもしない限り中毒症状を引き起こすような恐れはありませんが、与えないよう気を付けましょう。

皮には農薬なども付着しています。種は大きく硬いので、誤飲してしまうと喉や胃腸を傷つけてしまう危険もあります。そうしたことも踏まえて、皮や種はきちんと取りましょう。

また、まれではあるものの特定の食べ物にアレルギー反応を示す犬もいます。もし桃を食べたあとで、体に異変があるようなときは迷わず獣医師に相当するようにしてください。

桃の缶詰や桃ゼリーは与えても問題ない?

缶詰

pixabay.com

桃を使用した加工品はたくさんあります。

桃の缶詰はシロップ漬けになっているので、犬に与えると糖分過多で肥満につながる恐れがあります。

桃ジュースや桃ゼリーに関しても同じことが言えます。市販されているものは砂糖や香料、糖分などの添加物が含まれている場合があるので、もしジュースやゼリーにして桃を与えたいなら、桃だけを使った手作りのものが好ましいです。

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