ペット業界の闇!?動物好きなら知っておきたいパピーミルの実態とその悲惨な現状とは

ペット業界の闇!?動物好きなら知っておきたいパピーミルの実態とその悲惨な現状とは

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パピーミルは「子犬の工場」という意味です。利益のためだけに劣悪な環境でたくさんの子犬を繁殖させており、ペット業界の闇ともいわれています。そこで今回は、飼い主さんたちにもあまり知られていないパピーミルの実態について、また優良ブリーダーとの違いについて詳しく解説したいと思います。

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パピーミルとは?

犬

pixabay.com

パピーミル(puppy mill)とは、その名の通り「子犬工場」という意味です。営利目的のために犬などの愛玩動物を大量繁殖させる施設または悪徳ブリーダーのことを指します。

では、パピーミルがどうしてペット業界の闇と呼ばれているのか、その構造をご紹介します。

パピーミルの構造

パピーミルは利益を何よりも優先した繁殖施設なので、犬たちが望んでいるような飼育環境とは全く異なります。

たくさんの子犬を生むためには、たくさんの母犬が必要になります。しかし、広い敷地や健康的なエサを準備してあげていたら業者にとって大きな利益とはなりません。

基本的にパピーミルで生まれてくる子犬たちは、「利益を生むための商品」として扱いを受けます。そのため、必要最低限の世話しか受けられないのです。

施設の床面積や、環境のメンテナンス、食費など全てが最低限に抑えられており、場合によっては狭いケージにずっと閉じ込められたままということもあります。低コストでより多くの商品を生み出そうと強引な手法が取られているのです。

また、パピーミルではたくさんの子犬たちを生ませるため、母犬の健康に配慮せずにどんどん新しい子犬を生ませようとします。当然、そのような無理な繁殖は母犬の体に大きな負担を掛けます。

子犬を生むことが出来なくなると、利益を生み出さないただの犬となり「処分」されます。母犬は子犬を生むだけの存在、いわば「道具」なのです。

そのような劣悪な環境で大量に生まれた子犬たちは、提供先として悪質なペットショップに売られたり、ペットオークションにかけられたりします。

パピーミルが引き起こす問題

パピーミルは様々な問題を引き起こします。例えば、パピーミルの犬たちは不衛生な環境で飼育されているため、健康状態がよくありません。親犬の健康状態がよくないと、生まれてくる子犬にも当然その影響が及びます。

適切な環境で生まれた犬と比べ病気になりやすい子や、遺伝疾患を抱えている子が多く生まれてくるのです。そのような子たちは売り物にはならないため、多くの場合、殺処分されてしまいます。

また、本来子犬たちは親犬や兄弟犬との触れ合いを通して社会性を学んでいきます。しかし、パピーミルで生まれた子犬たちは社会性を学ぶ前に売りに出されるため、社会化不足となり、問題行動を引き起こすことがあります。社会性を学ばずに育った犬は、精神的に不安定だったり、すぐに噛みついたり、人を怖がったり、吠え癖があります。

さらに、子犬の価格問題も深刻です。安く大量に子犬を仕入れたい購入者は、ペットオークションを利用し安い価格で売り出されている子犬を購入しようとします。そうすると、市場にはパピーミルで育てられた子犬たちで益々あふれるようになってしまうのです。

パピーミルと優良ブリーダーの違い

2匹の子犬

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では、良質なブリーダーが行う繁殖とパピーミルが行なう繁殖ではどのような違いがあるのでしょうか。

まず、良質なブリーダーは親犬、子犬ともに健康を絶えずチェックしており、無理な繁殖はさせません。当然ながら、繁殖の回数が制限されるため、大きな利益は生まれないことでしょう。

また、繁殖能力がなくなった親犬たちのお世話もしっかりと行い、最後まで育ててあげるのも良質なブリーダーの証拠です。

飼育環境もパピーミルとは正反対です。一頭一頭に対して十分な広さの敷地が用意されており、犬たちはのびのびと生活することができます。

ブリーダーは犬たちが抱える病気にもよく注意を払っており、遺伝性疾患を抱える親犬の交配は行ないません。

パピーミルに貢献しないためには?

箱の中に入っている子犬

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悪徳業者に貢献しないためには、信頼できる良質のブリーダーから直接購入することをおすすめします。

ペットショップなどで子犬を購入する際は、その犬がどこで生まれたのか必ず確認してください。曖昧な答えが返ってきた場合は、パピーミルで生まれた子犬の可能性があります。

子犬を購入する際にワクチン接種証明書や血統書を発行してもらえるかも大切なポイントとなります。犬の説明もしっかりと聞いておきましょう。子犬の良い点だけでなく悪い点や欠点なども正直に話してくれる場合は信頼性が高いといえます。

子犬を購入することを検討しているのであれば、子犬の背後にどのような施設や組織があるのかをじっくり考えてみるとよいでしょう。パピーミルの存在やその実態を知り意識しておくなら、「知らないうちに悪徳業者に協力していた」という事態を避けることができるに違いありません。

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