犬がクレートから出てこない…どうしたらいい?また、その原因は?
mofmo編集部です。
犬用のクレートをご存知ですか?愛犬にとって欠かせないものといっても良いほど大切なものです。しかし中にはクレートに引きこもってしまう犬もいます。クレートは正しく利用しないと本来の目的が果たせなくなってしまうことがあります。そこでここではクレートとは何か、メリット、引きこもってしまう原因や対処法を紹介!
クレートトレーニングの仕方
supercat/shutterstock.com
このように犬にとっても大切なクレート。では愛犬がクレートを気に入るためにクレートトレーニングを始めましょう。
大切なのはクレートはいいことがある場所、愛犬にとって大好きな場所と思ってもらうことです。
ポイント1 クレートの扉を開けて、クレート内に愛犬が大好きなおやつを置きます。
扉の音に恐怖感を持っている場合は扉を外しても良いでしょう。まずは犬自らクレート内に入るようにすることです。
ポイント2 犬が中に入ったら、出てくる前にさらにおやつを与えてクレート内にいる時間を長くしていきます。
この二つのステップを何度も繰り返して、犬がスムーズにクレートに入るようにトレーニングしていきます。これによってクレートに入るとよいことがあると思わせます。
そしてクレートに入るタイミングで「ハウス」と声掛けをするようにしましょう。「ハウス」の声かけでクレートに入る訓練を行います。徐々におやつなしでも「ハウス」の掛け声でクレートに入るようになります。
ポイント3 クレート内で1分ほど待機できるようになったら、次は扉を閉めるトレーニングです。
愛犬がクレートに入ったら扉を閉めてからおやつを与えます。食べ終わったら外に出して思いっきり褒めてあげます。すぐに外に出してあげることでまずは安心感を覚えさせます。
これを繰り返すことで徐々に中にいる時間も増やすことができるでしょう。
ポイント4 クレート内での扉を閉めた状態での待機時間が長くなったら、次はクレートに布をかけて飼い主が見えないようにして、おやつを与えます。食べきる前に布を外し飼い主が見えるようにします。この時にはクレート内におやつはいれません。
これは飼い主が見えない時によいことがあるという訓練です。
ポイント5 最終訓練は布をかけて飼い主が見えない状況に慣れさせるのですが、この状況の時間を長くしていきます。
おやつを入れる間隔を長くしていきます。おやつを入れてから飼い主はその場を離れ、しばらくしてからまたおやつを与えるという方法を繰り返します。
こうした方法によって、愛犬は徐々にクレートに慣れてくることでしょう。
クレートトレーニングでしてはいけないこと
クレートは愛犬にとって楽しい大好きな場所と思ってもらうことが大切なのですが、クレートトレーニングで気をつけなければいけないことが一つあります。
トレーニングの扉を閉めて待たせる訓練中に、犬が吠えることがあります。この時に声をかけたり扉を開けないようにします。それは愛犬が吠えることで飼い主の注意を自分に向けることができると思うことがないためです。吠えるたびに扉を開けるなら、吠えれば外に出られると思ってしまいます。
ですから愛犬が吠えた場合は、静かになるまで待って、吠えなくなったら扉を開けるようにします。
また無理やり犬をクレートに押し込めるようなことはしてはいけません。大切なのは愛犬が自ら進んでクレートに入るようにすることです。
そのためにおやつを使ったりして自然とクレートに入るように促すのです。
またクレートトレーニング中に、トイレを我慢させることがないようにしましょう。もしもトイレを我慢しているとクレートは落ち着ける場所になりません。ですからトレーニング中は愛犬の様子もよく観察してください。
犬がクレートに引きこもる原因とは?
absolutimages/shutterstock.com
こうしてクレートトレーニングができると、犬にとってクレート内は快適な空間となり落ち着きたいとき、留守番の時などでも自ら進んでクレートに入るようになります。
ところが中にはクレートにこもってしまい、外にでなくなってしまう犬もいます。
では愛犬がクレートに引きこもってしまう原因は何でしょうか?いくつかの原因を見てみましょう。
怖いことがあった
犬がクレートに引きこもる一つの理由は「クレートの外で怖いことがある」場合です。
例えば雷が激しい、花火がうるさいなど大きな音に敏感な犬にとって、これら大きな音がするといった状況は犬にとって恐ろしい状況で恐怖心を感じさせます。地震が発生することも犬にとっては恐怖の瞬間でしょう。また飼い主から激しく怒られたりしたときもクレートに逃げ込むかもしれません。
自分の身を守るためにクレートに身をひそめるというのが一つの理由です。
騒がしいのが苦手
子犬は騒がしい状況でも一緒になって喜ぶことがありますが、成犬になり、シニア犬ともなると騒がしい状況が苦手になってきます。
ですからたくさんの来客が来たり、小さい子供が騒がしくしているとこうした状況から逃げるようにクレート内に入って自分を落ち着かせることがあります。
気に入っているものを隠している
他には、自分の気に入っているものを隠しているときにもクレートに引きこもることがあります。
お気に入りのボールや人形、飼い主のにおいがついた服、靴下、食べかけの骨などがあるでしょう。こうしたお気に入りの品物を誰にも見せたくない、触られたくない、取り上げられたくないという時に、クレート内に隠して、守るために自分自身もクレートに引きこもることがあります。
まるで小さい子供のようですね。
怪我や病気
他には怪我をしている場合や病気の時にもクレート内に引きこもることがあるかもしれません。
犬は人間のように自身の体調不良や怪我の状態を伝えることができません。また非常に忍耐強い動物です。自分の弱みを他の者に知られたくないという心理が本能的にあります。ですから体調がよくなかったりどこかが痛いときも飼い主に伝えることができないため人目につかないクレート内にこもって耐えます。
もう一つ、「偽妊娠」という妊娠していないにも関わらず妊娠したように思い込んで妊娠時と同じ行動をする状態の時にもクレートに引きこもることがあります。
犬は妊娠すると巣ごもりという行動をとります。偽妊娠によって妊娠期と同じ行動をとる犬もクレート引きこもることがあるのです。
犬がクレートに引きこもったらどうする?
Iryna Kalamurza/shutterstock.com
ここまで犬がクレートに引きこもってしまう原因について見てきました。
では実際に愛犬がクレートに引きこもったらどうしたらよいのでしょうか?
犬がクレートに引きこもる原因はいろいろありますが、基本的にその時の犬の心理は「そっとしておいてほしい」というものではないでしょうか?
外の恐ろしい状況、うるさい状況から自分を守るためにクレートに引きこもります。そんな時は静かに過ごしたい、ゆっくり休みたいという愛犬の気持ちを尊重してあげても良いでしょう。お気に入りのおもちゃを手にしてひとりで満喫したいのかもしれません。
怪我や病気が原因でクレートに引きこもっている場合は、様子をよく観察しましょう。
軽いけがや病気でしたら犬自身が持っている免疫力で回復を待つことができます。しかしもしも愛犬の様子がいつもとはかなり違っている。ぐったりしている。呼びかけにもあまり反応しない。など明らかに普段と様子が違う場合は早めに獣医に見てもらった方がよいですね。
そこまでの変化がない場合は、しばらく様子を見ても良いでしょう。
愛犬がクレートの引きこもっているときにしてはいけないこと
愛犬がクレートに引きこもっているときにしてはいけないことがあります。それは何でしょうか?
犬がクレート内にいるときに無理やり外に引き出すことはしないでください。これは絶対にしてはいけない行為です。
なぜなら犬がクレートに入るのには様々な理由がありますが、主に安心したいから、落ち着きたいからというものです。そんなところに、飼い主が無理やりクレートから引きずり出そうものなら引きずり出すという行為に対して恐怖感を募らせてしまいます。
この恐怖感や不安感は飼い主への不信感へとつながり攻撃的になるかもしれません。ですから無理やり引きずり出すことは絶対に避けなければなりません。
クレートから出したいときはどうしたらよいか?
無理やり引きずり出すことは絶対にしてはいけない行動ですが、では愛犬をクレートから出すにはどうしたらよいでしょうか?
一つの方法は、愛犬の好きなおやつやおもちゃを使ったり優しく呼びかけることです。愛犬が自ら外に出てくれるのをじっくり待ちましょう。
まとめ
今回は犬のクレートについて見てきました。
クレートは犬にとって安心できる空間です。しつけや移動の際にもうまく活用することができます。クレートに入ることを覚えれば、災害が起きた時もクレートに入れて避難することができます。ハードタイプのクレートでしたら、災害から身を守ることもできるでしょう。
そんなクレートですが、愛犬がクレートに引きこもって外に出なくなると、飼い主としては心配になりますね。でもそこまで心配しなくても良いでしょう。
犬も犬なりに理由があって引きこもります。不安があったり、気持ちを落ちつかせたいといった理由で引きこもっているのが主な理由です。ですから明らかに異常な体調不良でもない限り、無理やり引きずり出すことはしないでください。
無理やり引きずり出しては飼い主への不信感を募らせてしまいかねません。
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入り口にゲートを付けていることと、首輪に住所や連絡先を書いていますね。まぁマンションなので脱走しても同じ階のフロアをうろうろするくらいなんでしょうけど。