猫にエリザベスカラーを付ける時の注意点は何?サイズや注意点について解説!

猫にエリザベスカラーを付ける時の注意点は何?サイズや注意点について解説!

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手術後などに猫にエリザベスカラーを装着させることがあります。猫にとっては邪魔でしかないエリザベスカラーですが、傷を治すには重要なツールです。今回はおすすめのエリザベスカラーを紹介するとともに、装着時に注意したいポイントをご紹介します。

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傷を舐める行為は治療の一つ

自分の手を舐める猫

Aaron Amat/shutterstock.com

エリザベスカラーやエリザベスウェアは、猫が傷口を触らないようにする対策の一つですが、舐める行為そのものは非常に自然で、傷を早く治す効果さえあります。

炎症や舐めることで傷が悪化しているようであれば辞めさせる必要がありますが、唾液が持つ素晴らしい効果を見逃すわけにはいきません。

動物の唾液はまるで薬

猫でも犬でも、その他の動物でも、自然界の動物は回復を待つ間、傷口を舐めて過ごします。食べ物を摂ることもリハビリすることもせず、傷の回復に全身のエネルギーを集中させているようです。これには理由があります。

唾液は薬のような役割を果たします。抗菌作用や回復を早める効果だけでなく、傷口の細胞組織や血管を新しく生成し、細胞が結びついて傷口が塞がるのを助ける効果があります。

背中に傷をつけたマウスを1匹だけケースに入れるのと、複数入れるケースで観察すると、お互いに背中を舐められるマウスは、ただただ自然治癒に任せて治るのを待つしかない一匹だけのマウスに比べると、同じ時間で最大で4倍も早く傷が治る、という有名な実験もあります。

口の中は皮膚の何十倍もの雑菌があるのに対し、皮膚よりも傷の治りが早いものです。唾液には特別な治療効果があり、野生動物は自然と傷口をなめることで回復を早めています。

他にも、風邪薬に使われているような成分が含まれていることで、体に害を及ぼす雑菌も殺す効果があったり、免疫システムを向上させる成分も含まれています。

舐めることで傷が広がる場合も

しかし、猫の場合は傷口を舐めない方が良い場合が多いようです。猫の舌には、糸状乳頭(しじょうにゅうとう)と呼ばれる突起物が二重に生えており、これが傷口を必要以上に刺激してしまう可能性があるからです。

猫を飼っておられる方であれば経験があることですが、猫に舐められるとザラザラとした感覚が肌の上を伝わります。猫に傷口を舐められた経験がある方であれば尚更分かるはずです。猫が自分の傷をザラザラとした舌で舐め続けると、唾液の殺菌効果や治療効果よりも、物理的な傷の拡大が上回ってしまいます。

猫が、 自分の体を舐め続けることで発生するハゲや炎症を「舐性皮膚炎」と呼び、長期間の治療を必要とすることもあります。後述するように、猫は普段からグルーミングやリラックスのために体を舐めるものですが、過度のグルーミングは肌を荒れさせ、広範囲をはげさせてしまうこともあります。

エリザベスカラーを嫌がっているようであれば外してやりたいところですが、特に手術直後であれば、傷口を縫っている糸を自分で噛み切ってしまうこともあるため、やはり傷口を舐めているようであれば、やめさせなければならないかもしれません。

グルーミングが必要な理由

それでも、猫は自分の体を舐めるのが好きな動物です。いわゆるグルーミングと呼ばれる行為で、毛づくろいや体を綺麗にする目的があります。

このグルーミングは、自分をリラックスさせるためにも行うため、エリザベスカラーでグルーミング出来ないときはどうしてもストレスが溜まりがちになります。さらには、唾液が抗菌作用を発揮して体を雑菌から守ったり、ザラザラの舌が血行を促進する効果もあるようです。

手術で傷口を触れなくなるのは致し方ないことですが、出来るだけ早く回復させて自然なグルーミングをさせてやりたいものです。

まとめ

猫のエリザベスカラーには幾つか種類があり、出来るだけ快適なものを選んでやる必要があります。エリザベスウェアなど、カラー以外の製品や方法がないわけではありませんが、獣医師の指導によってどうしてもエリザベスカラーを付けなければならないこともあるでしょう。

それでも、それは傷を出来るだけ早く治す最善の方法です。傷が治れば好きなだけ自由に動き回ることも可能になるため、最初のうちはエリザベスカラーが馴染むまでサポートしてやるしかないでしょう。傷口を刺激しないようにすれば、エリザベスカラーもすぐに取れるようになります。

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