琉球犬の特徴を知ろう!日本原産の琉球犬の魅力を紹介!

琉球犬の特徴を知ろう!日本原産の琉球犬の魅力を紹介!

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日本原産のワンちゃんには、秋田県、北海道犬、甲斐犬、土佐犬などがいます。どれもよく知られているワンちゃんですが、中にはあまり知名度が高くない犬もいます。例えば琉球犬です。琉球犬は賢くて大人しくて飼いやすいという特徴があります。今回は琉球犬の特徴や魅力に迫りたいと思います。

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琉球犬は沖縄原産の犬種

OKINAWAと描かれたサイン

Gustavo Frazao/shutterstock.com

日本原産の犬はたくさんいますが、そのうちの一つに琉球犬があります。秋田県、北海道犬、甲斐犬、土佐犬などと比較するとマイナーな犬種ですが、実は様々な魅力を兼ね備えた犬種なんです。琉球犬は名前の通り、沖縄で生まれた犬種です。

今回はこの琉球犬にスポットを当てて、どのような特徴があるのか、性格はどのようなものか、飼い方などを詳しく見ていきましょう。この記事を読み終わる頃には、すっかり琉球犬の魅力に取り付かれているかもしれませんよ。

では、まずは、琉球犬とはどのようなワンちゃんなのか、その特徴から見ていきましょう。

琉球犬の特徴

琉球犬は沖縄県原産の日本犬の一種で、全長約45センチから55センチの中型犬です。体高はオスは約46センチから50センチ、メスは約43センチから47センチほどです。体重は、オスは約14キロ、メスは13キロほどです。

琉球犬の読み方は、りゅうきゅういぬ、または、りゅうきゅうけんで、英語表記ですと、Ryukyu Inuとなっていて、海外でも人気のある犬種のようです。先祖は縄文犬と言われていて、沖縄県ではトゥラー(虎毛の琉球犬)とかアカイン(赤毛の琉球犬)とよんで、昔から沖縄では可愛がられてきたようです。

起源

琉球犬の起源としては、縄文時代に南西諸島経由で移入されてきた南方型のワンちゃんと、弥生時代に朝鮮半島方面から移入されてきた北方型のワンちゃんの混血によって産まれたとされてきましたが、近年になって、縄文時代の南方型の血筋だけで保たれている可能性があるという研究結果が出ています。どちらにしても、昔から引き継がれてきた血統ということですね。

この琉球犬は、1995年の12月に沖縄県指定天然記念物として指定されています。そのため個体数があまりいないですし、ほとんどの琉球犬は沖縄県で飼われているので、見たことがある方は少ないかもしれません。私はタイミングがよく、沖縄で何度か見る機会がありました。

最初は、琉球犬の存在を知らなかったので、かっこいいワンちゃんだなぁと思っていただけでしたが、その後そのワンちゃんが琉球犬だと知って、さらに興味がわいたんです。

外見的特徴

見た目の特徴は、虎模様の赤毛や黒、こげ茶のワンちゃんです。言葉で説明しにくい色で、他のワンちゃんには見られないような配色です。また、硬く短毛のダブルコートと呼ばれる被毛で、アンダーコート(下毛)とオーバーコート(上毛)の二重構造になっています。しかし、二重構造にはなっているものの、密生しておらず耐熱性に優れているため、沖縄の暑い夏に耐えれることのできる体になっています。

琉球犬の目の色は、茶色や青色が多く、耳はピーンと立っていて左右の感覚が広く、逆八の字状の形をしています。ストップと呼ばれている、前頭骨の額段部は浅くなっており、これは縄文犬の大きな特徴として知られています。しっぽに関しては、差尾(さしお)と呼ばれる巻かずに立っているしっぽです。

そして、琉球犬が他のワンちゃんと違う最大の特徴が2つあります。その1つは、爪です。琉球犬は他のワンちゃんとは異なり、四肢の爪が6本あるんです。そして、通常は前足にある狼爪(ろうそう)が琉球犬は後ろ足にあります。これは、狼や縄文犬の特徴だそうです。しかし、時の流れとともに現在では後ろ足に狼爪を持っている琉球犬は減ってきているようです。

他にも他のワンちゃんと違う点の2つ目は、舌です。琉球犬の舌には「舌班」と呼ばれる舌に黒い模様があります。北海道犬にもこの特徴は見られ、古い犬種の特徴であると言われています。しかし、この舌班も狼爪と同じく、この特徴を持つ琉球犬は減ってきていると言われています。現在では1割程度の琉球犬にしか舌班が見られないようです。

性格

このように、他のワンちゃんとは違う特徴を持っている琉球犬ですが、性格はどうなのでしょうか?

琉球犬の性格は、非常に大人しく人懐っこい性格です。実際に私が会った琉球犬はみんな大人しく、すぐにブンブンとしっぽを振ってお出迎えしてくれるフレンドリーな子が多かったです。

元々はイノシシ狩りの為に使われていたために、動物などに過敏に反応し、瞬時に動く活発さや勇敢さがあるようです。飼い主さんに対してとても従順という賢さもあります。

このように、飼いやすそうな琉球犬ですが、実際に飼う際には下記のような注意が必要です。

琉球犬の飼い方

ボウルに入っている二種類の犬のエサ

Jiri Hera/shutterstock.com

イノシシ狩りに使われていたワンちゃんですから、運動が欠かせません。出来れば毎日2回30分程度の散歩に連れて行く必要があります。散歩中には、必ずリードを付けましょう。

狩りの習性の為に、動物に過敏に反応してしまい捕獲するまで追いかけるという子もいますので、注意が必要です。リードをしっかり持ち離さないようにしましょう。

小さい子供やお年寄りが散歩に行く際には、引っ張られて転ばないようにも注意する必要があります。ですから、万が一の時の為にも誰かと一緒に散歩に行くようにしましょう。

しつけは早いうちから

琉球犬のしつけについては、他の犬種とあまり変わりはありませんが、子犬のときからしつけ教室に通わせたり、飼い主さんが小さい時からしつける必要があります。

基本的には大人しい性格の子が多いですが、狩猟本能がありますので、狩りの習性が出て問題行動を起こしそうな時にしつけがきちんと出来ているか出来ていないかで、飼い主さんの言うことを聞いて止められるかどうかが変わってきます。心配なようでしたら、一度プロに相談してみるのも手かもしれませんね。

琉球犬かどうかにかかわらず、ワンちゃんは通常、生後3週齢の頃から「社会化期」が始まっていきます。社会化とは、飼い主さん以外の人間やワンちゃんに慣れさせて社会に順応する力を養うことを言います。この時期に経験したことが多ければ多いほど、飼い主さん以外の人やワンちゃんと仲良くする事ができるようになります。

生後3週齢の頃は一番好奇心があり、色々な事を学んで吸収していく時期です。この期間にできるだけ沢山のワンちゃんや人に触れ合ったり経験を積んだりしていく事で、そのワンちゃんは人や他のワンちゃんに対して人見知りすることなく、毎日のストレスにもある程度強くなると言われています。こうした社会化は生後6ヶ月を過ぎると段々と減少し、新しい物や出来事を受け入れにくくなってしまうようです。

本来ならば、その時期には母犬や兄弟犬などと一緒に過ごす事で社会性を身につけていくのですが、今では2ヶ月から3ヶ月で親元から引き離してしまう事が多いので、社会性をしっかりと身につけないまま飼い主さんの元に来るワンちゃんがいます。

そのようなワンちゃんは慣れていない人や物や場所などに過敏な反応を示し、吠え続けたり逃げてしまったり、人やワンちゃんを噛んでしまうという問題行動につながっていきます。

そうしたことにならない為には、飼い主さんがかわいがるだけでなく、しっかりと子犬のしつけをする必要があります。

ケアは定期的に行う

トリミングに対してはどうでしょうか?毛の短い琉球犬にはトリミングというのはあまり必要ありません。しかし、歯磨きや爪切り、耳掃除、目の周りなど基本的なケアを怠らないようにしましょう。琉球犬の耳は、ピンッと立っているので、たれ耳のワンちゃんよりはケアしやすいですし、汚れが見やすいので、耳掃除のタイミングが分かりやすいでしょう。

耳の掃除の仕方は、ガーゼや柔らかい綿棒を使って綺麗にしましょう。耳の内側はデリケートな部分なので、なるべく自分ではしないようにしましょう。あまりにも汚れていそうだったら、動物病院やトリマーで耳掃除をしてもらいましょう。目の周りも汚れていたら、柔らかい布で外側だけ拭いてあげましょう。目ヤニが出ていたら、目の中に異物が入っていたり何かの病気の可能性もありますので、動物病院に連れて行ってあげてください。

爪切りについてですが、特に琉球犬は爪が6本ありますし、狼爪が後ろ足にありますので忘れないようにケアしてあげる必要があります。忘れてしまうと、巻き爪の原因になります。嫌がる子もいますので、無理の無いように切ってあげましょう。

あまりにも暴れるようだったら、場合によっては爪を間違えて切ってしまう可能性もありますし、それがトラウマになってしまいますので、そうした時にはトリマーさんや獣医師さんにお願いしましょう。

健康管理について

琉球犬がかかりやすい病気は特にありませんが、他のワンちゃんと同じように健康管理には十分注意してあげてください。

例えば、適切な食事と水を与えてあげてください。食事は栄養バランスを考えながら、年齢や体調などにも合わせて総合栄養食を与える事が必要です。水も健康を保つのに必要な物です。日頃から新鮮な水をたっぷりと飲める環境を整えて置く事が重要です。

水をこまめに変えたり器の素材や大きさなどを、ワンちゃんの好みに合わせてあげてください。また、水の器を置く場所についても好みがあるでしょうから、安心して水を飲める場所に置いてあげるようにしましょう。

オヤツを与えてあげることも必要です。もちろん、あげすぎは良くありませんが、適切な量のオヤツを上げることで毛艶が良くなったり、ストレスが解消されたりと、健康につながっていきます。

特に、年一回のワクチン注射や狂犬病対策は必須です。フィラリアを予防する薬もきちんと飲ませるようにしましょう。子供を産ませる予定がないのなら不妊去勢手術をした方がいいでしょう。可哀そうと思う人もいるかもしませんが、発情期になって鳴き声などの問題、メスなら乳がんになる危険性を考えると、不妊去勢手術を勧めるお医者さんがほとんどです。飼い主さんの判断に任せられると思いますが、かかりつけのお医者さんとよく相談しながら決定しましょう。

万が一脱走した時のことを考えて、マイクロチップを入れる方も増えています。マイクロチップを入れておけば、見つかった場合でも、保健所の人や動物病院の先生たちが調べて飼い主さんに連絡してくれます。見つかる可能性が高くなりますので、飼い主さんは考えてみましょう。

こうした事を続けていく事により少しでも長く愛犬と一緒に生活できますから、飼い主さんがワンちゃんの様子を見ながら行なってあげてくださいね。

琉球犬の飼い方について学んで行くことが出来ましたね。琉球犬の魅力に気づいた皆さんは、飼いたい!と思ったことでしょう。では、琉球犬をどのように迎えることができるのでしょうか?次にその点を考えていきましょう。

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