ワーキングドッグは引退したらどんな生活を送るの?退職後の引き取り先や生活を紹介!

ワーキングドッグは引退したらどんな生活を送るの?退職後の引き取り先や生活を紹介!

update

ワーキングドッグとは日本語では「使役犬」と呼ばれており、人間と共に働くために特別な訓練を受けている犬たちです。これらの犬は死ぬまでワーキングドッグとして働くわけではありません。ある程度になると引退をするのですが、ワーキングドッグを退職した後はどんな生活を送るのでしょうか?退職後の生活を紹介します。

update

ファシリティドッグの退職後の生活

ファシリティドッグの手と患者の手

Aleksey Boyko/shutterstock.com

最後に紹介するのは「ファシリティドッグ」です。

病院や施設などに訪問して入院患者や施設入所者にいやしを与える犬と聞くと、「セラピードッグ」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?ファシリティドッグも人間に癒しを与える存在なのですが、セラピードッグとはいくつかの違いがあります。

まずセラピードッグはいろいろな病院や施設を訪問しますが、ファシリティドッグは一つの病院に常勤しています。またセラピードッグは、普通基本的なしつけを受けている家庭犬です。穏やかな性格で人懐っこい性格の犬でしたら特に犬種に制限もありませんが、ファシリティドッグは医療にもかかわるため、特別に高度な訓練を受けています。

さらにセラピードッグのハンドラーは飼い主であることがほとんどですが、ファシリティドッグの場合、ハンドラーは臨床経験のある医療従事者です。そしてセラピードッグの主な役割は「人を癒すこと」ですが、ファシリティドッグはそれ以上のことをします。癒すことはもちろん、医療行為にかかわる部分にも踏み込んでいるのです。

ですからファシリティドッグになるためには、子犬の時から厳しい適性検査が行われ厳しい訓練を受けなければなりません。現在日本にはファシリティドッグの訓練所はなく、日本で活躍しているファシリティドッグはみな、アメリカの専門施設で訓練を受けたのち日本にやってきています。

日本にいるファシリティドッグはわずか3頭で、2018年には「ベイリー」というファシリティドッグが引退をしました。

ファシリティドッグの引退はいつ?

ファシリティドッグ「ベイリー」はオーストラリアで生まれたのち、アメリカのハワイで訓練を受け、その後日本へときました。2010年に静岡県立こども病院で日本初のファシリティドッグとしての活動を始めたのです。

病院では入院中の子どもたちの部屋を訪問して体を触ってもらったり、一緒にボール遊びをしたり、つらい治療中には傍らに寄り添い手術室まで一緒に行ったり、時にはベッドで添い寝をすることもあります。

ファシリティドッグの存在に勇気をもらい病院でのつらい治療を乗り越え、ストレスを軽減することができているようです。実際ベイリーがこれまでに接してきたこどもたちの数は2万人を超え、子供たちやその家族からはたくさんの感謝の言葉がとどいています。

ベイリーはファシリティドッグとして9年間働き、10歳になった時に「高齢」という理由から引退をしました。犬の10歳というのは人間でいうとかなり高齢で75歳くらいになるでしょうか。身体機能も低下してくる年齢となります。そのため引退となりました。

ちなみにベイリーの後任には「アニー」というメスのゴールデンレトリーバーが着任しています。

ファシリティドッグの引退後の生活は?

ファシリティドッグのベイリーは引退後どうしているのでしょうか?

ベイリーは2018年に引退したのち、ハンドラーの森田優子さんと一緒に暮らしています。そして現在も、今までいた神奈川県立こども医療センターに残って体力的に負担の少ない仕事を行っているようです。無理のない範囲内で病院内の図書館などを訪問し、子供たちと触れ合っています。

ファシリティドッグはハンドラーと共に生活をし、ハンドラーと共に出勤し、勤務が終わるとともに帰宅し、勤務以外は普通の犬のようにハンドラー(飼い主)と共に過ごしています。

ですから引退後も生活は大きくは変わっていないかもしれませんね。引退後も体に負担にならない程度で子供たちと触れ合うため、引き続きこどもたちの支えになっていることでしょう。

ご意見、ご感想ありましたらコチラ! この記事のコメントへ (0件)
桜 フォトコンテスト 全国のドッグラン一覧
編集部PICKUP
関連する記事

mofmo掲示板