猫の歯はどんな構造をしている?健康な歯を維持するためにできることとは?

猫の歯はどんな構造をしている?健康な歯を維持するためにできることとは?

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何気なく見ている猫の歯ですが、人間の歯と比べると何が違うのでしょうか。どんな種類の歯が生えていて、どんな役割を果たしているのか、猫の歯の構造について詳しく解説していきたいと思います。また猫がなりやすい歯の病気や歯の健康を守るためにできることも取り上げます。

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猫の歯はどんな構造をしている?健康な歯を維持するためにできることとは?

猫の歯ってどうなってるの?

猫の歯

Adisa/shutterstock.com

何気なく見ている猫の歯ですが、人間の歯と比べると何が違うのでしょうか。どんな種類の歯が生えていて、どんな役割を果たしているのでしょうか。

この記事では猫の歯の構造について詳しく解説していきたいと思います。

猫の歯の数と名前について

猫の歯は人間同様、まず乳歯が抜けた後に永久歯が生えてくる二代性歯をしています。子猫の頃は乳歯が26本、そして成猫になると永久歯が30本で構成されています。歯は「前歯(切歯)」「犬歯」「臼歯」の3種類あります。

・前歯(切歯) 前歯(切歯)は上顎と下顎それぞれに6本ずつ、つまり計12本生えています。切歯には獲物に噛み付いたり、小さな獲物の肉を噛み取ったりする役割があります。また体が痒いときなどには前歯を使って甘噛みするなど、被毛を梳かす櫛のような役割もしています。

・犬歯 切歯は左右の上顎と下顎に大きな犬歯が1本ずつ、全部で計4本生えています。犬歯は幅が広くて長さもあるので、獲物を獲る際に噛み付くのに適しています。また猫同士で喧嘩をするときには犬歯を使って相手に傷をつけたり、大きな敵が来た時には犬歯を見せて唸って威嚇したりします。

・臼歯 犬歯より奥に生えている歯は臼歯と呼ばれています。前方にある臼歯は「前臼歯」、奥に生えているものは「後臼歯」といいます。前臼歯は上顎に6本、下顎に4本で計10本生えており、後臼歯は上下に2本ずつで計4本生えています。乳歯から永久歯に生え変わる時に後臼歯が新しく生えてくるため、歯の数が増えます。

猫の歯の構造

猫の歯

Eric Isselee/shutterstock.com

では猫の歯はどのような構造になっているのでしょうか?

猫の歯は人間の歯同様、「歯髄」「象牙質」「エナメル質」の3層で構成されています。神経や血管が集中している歯の中心部分である歯髄を囲んでいるのが象牙質で、その表面が硬いエナメル質で覆われています。

そして歯を支えている部分は「歯周」と呼ばれています。歯周は「歯肉」「歯槽骨(しそうこつ)」「歯根膜(しこんまく)」「セメント質」で構成されています。

歯と歯肉の間にある数ミリ程度の溝は「歯周ポケット」と呼ばれます。歯周ポケットに歯垢や歯垢が溜まると、唾液中のミネラルと結合して固くなり歯石が蓄積されていきます。それにより歯周組織に炎症が発症する状態が「歯周病」です。

猫は人と比べると歯周病になりやすい歯をしていると言われています。なぜなら人の口腔環境は中性に近い弱酸性ですが、猫の口腔環境はアルカリ性だからです。アルカリ性の環境下の場合、虫歯菌が発生しにくいため虫歯になる確率は低いですが、歯周病菌が繁殖しやすい環境となります。一方、人間の歯は酸性の環境下にあるため、虫歯菌が繁殖しやすくなっています。

子猫の歯の生え変わりについて

子猫

Scorpp/shutterstock.com

では、子猫の乳歯はいつどのように生え変わるのでしょうか?

子猫の乳歯は生後15~20日ごろに生え始め、生後2ヶ月頃までにすべての歯が生え揃います。そして生後3~7ヶ月ごろまでに、乳歯から永久歯へと生え変わっていきます。永久歯が生え始めると、約1ヶ月ほどかけてすべての歯が生え変わると言われています。

猫の永久歯は、乳歯が生えている時にすでに顎の内部の骨に永久歯が出来ています。永久歯が伸びてくるにつれて乳歯が少しづつ押し出されて乳歯の歯根が溶け、最終的に抜けるようになっています。ちなみに乳歯から永久歯に生え変わるのが一番早いのは犬歯と言われています。

歯の生え変わり時期に見られる子猫の行動とは?

猫の乳歯が抜ける時期が分かっていても、乳歯の抜けるタイミングや抜けた歯を発見することは難しいようです。そこで猫の歯が生え変わるときに見られる次のような行動を子猫がするようになったら、愛猫の歯を観察するようにしましょう。

・手や布などに噛みつくことが増える 子猫は乳歯が永久歯へと生え変わる時期は歯茎に痒みや痛みなどの違和感を感じるようです。そのため飼い主さんの手や布、おもちゃ、硬いモノなどに噛みつくことが増えるようになります。

・出血している 歯が抜けると少し出血が見られます。猫の口周りに血がついていたり、噛んでいたものに血がついていたりすることがあります。歯が抜けることでの出血はたいてい数分で止血するので特に気にする必要はありませんが、長く出血が続くようであれば動物病院を受診されることをおすすめします。

・口の周りを舐めている 歯が生え変わる頃はよだれが増えてきます。出血することも加わり、口周りをペロペロと舐めることが増えるようになってきます。

・口臭がある 個体差もありますが、歯が生え変わる時期は口の中が臭う子もいます。おそらく乳歯と永久歯の間に食べカスや歯石が溜まっていることでニオイが発生していると考えられます。永久歯にすべて生え変われば、口臭も自然になくなってくるでしょう。

こんな場所で抜けた乳歯を発見できるかも?!

猫の乳歯が抜けるタイミングに遭遇することは難しいと言われています。たいていの場合、乳歯が抜けるとそのまま飲み込んでしまうようですが、便と一緒に体外へ排出されるので特に心配する必要はありません。飲み込む確率が高い乳歯なので、愛猫の乳歯を見つけることができたらラッキーと言えるでしょう。

では抜けた乳歯はどんな場所を探すと見つけやすいのでしょうか?具体的には床、ごはんの容器、水飲みの容器、お気に入りのおもちゃにくっついていたなどが挙げられます。愛猫の乳歯を見つけてみてくださいね。

乳歯遺残には要注意!

ごく稀に生じることですが、猫の中には永久歯が生えているのに乳歯が抜けずに口腔内に残ってしまう子もいるようです。また永久歯が生えてこないで、成猫になっても乳歯が残ったままの状態の子もいます。

このような乳歯が残っている症状は「乳歯遺残」と呼ばれています。乳歯遺残になると歯のかみ合わせが悪くなるため、食べ物をきちんと噛めなくなる不正咬合のリスクが高まります。また歯垢が残りやすくなくなるため歯肉炎が悪化し、歯周病の原因にもなります。

ですから愛猫の永久歯が生え揃う生後7ヶ月あたりを目安に、口の中に乳歯が残っていないかどうかをチェックしてみましょう。もし永久歯が30本生え揃っていなかったり、乳歯が抜けずに残された状態になっていたりする場合は手術が必要になるケースもありますので、かかりつけの獣医師さんに相談してみましょう。

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