ぺろぺろされると可愛い、猫が舐めてくるのはこんな理由がある！

誤解されやすい猫の気持ち

Milles Studio/shutterstock.com

8個の代表的なパターンに分けて、猫ちゃんが舐めてくる時の状況とその気持ちをご紹介してきました。

次に、猫が舐めてくる時の気持ちとして、多くの人が誤解しているケースを2つご紹介します。

「止めてよ!」と怒っている訳ではない

猫が甘えて手を舐めてきたので、可愛がって撫で返していると、急に甘噛みしてくる事はないでしょうか。

飼い主としては優しく撫でてあげていただけなのに、「何か気に障ることがあったかな」とか、「撫でて欲しくなかったのかな」などと感じてしまうのではないでしょうか。

さっきまで自分から甘えてきていたのに、急にどうしたのかと不思議に思うかもしれません。

しかし、猫の気持ちとしては噛んでいても「止めてよ!」と怒っている訳では決してありません。

そもそも、猫が甘噛みするのは噛んでも許してもらえる相手であると分かっているからです。

実際、猫の社会でも子猫同士で甘噛みし合いながら、痛みを学習して行きます。

「このくらいの噛み方であれば、相手も痛くない」という事を学習するのです。 甘えてじゃれ合いたい時にどれくらいの力で噛んでも良いか猫なりに理解しているのです。

それで、撫でている時に甘噛みしてくるのは、実は猫としてはとてもリラックスしていて、「ちょっとじゃれ合いたいな・・」と感じているのです。

心から飼い主に気を許している証拠なので、過度に驚かず、そのまま遊んであげましょう。

「心配しているよ」と慰めてくれている訳ではない

自分が落ち込んで悲しんでいる時、愛猫がそっと近づいてきて、ペロペロと舐めてくる事があります。 飼い主としては、「わたしの事を慰めに来てくれた!」と感動してしまいます。

しかし、猫には人間の気持ちを理解する事は難しく、特に「悲しい」という気持ちは、猫には分かりにくいと言われています。

実際、猫は長年連れ添った猫が亡くなっても、意外なほど自然に生活を続ける事があります。

残念な事実ですが、猫は思っている以上に楽観的な感情を持った生き物で、人間のような死生観は持っていません。

つまり、「うちの猫はとっても心優しいので、自分が落ち込んでいると慰めてくれるんだ」、「自分の気持ちを分かってくれているんだ」というのは、人間の勘違いです。

猫としては、飼い主が悲しんでいるとしても、そんなの分からないというのが本音です。

舐めるのを止めさせる方法

猫が舐めてくるのは、基本的に愛情表現であると言う事を考えると、飼い主として嬉しい気持ちになりますが、状況によってはあまりに舐められ続けると、困る事もあります。

また、猫の舌には、糸状乳頭(しじょうにゅうとう)という突起があります。

この突起によって毛が良く絡むので、猫にとっては毛繕いしやすい便利な舌ですが、人間の肌にとっては、ザラザラしていて舐められると意外と痛いです。

痛みを我慢して舐められ続けていると、皮膚が弱い人の場合は、皮がむけてしまったり、皮膚炎になってしまったりします。猫の愛情を受け止めつつ、自然と舐めるのを止めてもらう効果的な方法をご紹介します。

柑橘系のスプレーを掛ける

匂いや保湿クリームなどが気になって舐めてくる猫の場合には、柑橘系のスプレーを使うのが効果的です。

かつて、肉食動物であった猫は、嗅覚を用いてその肉が食べられるか判断していたので、嗅覚がとても優れています。

一説には、酸っぱい匂いがしないかどうかで、腐っていないかを見極めていたので、その名残で猫は酸っぱい匂いが苦手と考えられています。

そうした猫の習性を利用して、猫が舐める部分にミカンやレモンなどの柑橘系の匂いがするスプレーを掛けておく事で、舐めさせるのを止めさせる事が出来ます。

全身を撫でてあげる

甘えたいという気持ちで舐めてくる猫の場合には、こちらから愛情を示してあげる事で満足させてあげる事が出来ます。

猫が飼い主の気を引こうと近寄って舐めてきた時には、逆にこちらから頭やお腹など、猫が満足するまで全身を撫でてあげましょう。

やがて、気持ちよくなって寝てしまったり、飼い主に可愛がってもらえた事に満足してくれるので、舐めてくるのを防ぐ事が出来ます。

まとめ

ANURAK PONGPATIMET/shutterstock.com

いかがだったでしょうか。こんなふうに我が家の猫は考えていたのかという、発見があった人もいるかもしれません。

意外なほど、猫は舐めるという一つの行為を通して、人間に自分の気持ちを語りかけてきているのです。

ぜひ、それぞれの猫の気持ちを把握しながら、可能な限り受け止めてあげるようにしましょう。

でも、ちゃんとしつける事も時には重要です。舐められると困る時には、傷つけない仕方で、自然と舐めるのを止める事が出来るようにしつけてあげましょう。