犬が雪を食べるのってどうなの?雪遊びの際の注意点や寒さ対策まですべて紹介します!
童謡「雪やこんこ(ん)」では、犬は雪の中を喜んで駆け回り、猫は暖かいこたつの中で快適に過ごす様子が歌われています。犬は「変化を好む」ゆえに雪で遊ぶことが大好きなようです。では、雪遊びの最中に犬が雪を食べてしまったらどうしたら良いでしょうか。犬が雪を食べても大丈夫なのでしょうか?
犬が雪を食べても問題ないのか?
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結論から言えば、雪は水であるため問題ありません。茶色く濁っていたり汚れていたりする雪でなければ、お腹を壊さない程度に食べても何の問題もないでしょう。
犬が雪を食べる理由は「行動学上のもの」と「体質のもの」に分かれているようです。
行動学上のものとは、何にでも興味を持つ犬であるため雪を口に含んでしまう、あるいはしつけができていないためはしゃいでしまって雪を食べるなどの理由があります。行動学上、その犬の性格やその時の気分によって雪を口にするということです。
これに対し、体質のもの、つまり体に原因があるという観点で見ると、喉が渇いているので水分を摂取するために雪を食べる、普段から水をよく飲むためやはり水分摂取の目的で雪を食べるなどの理由が挙げられます。
あまりにも多く水を飲むようであれば、糖尿病や慢性肝炎などの病気が疑われますが、単純に喉が渇いていたり、冷たさが気持ち良かったりするために雪を食べる犬もいます。
雪を食べることで、水分補給しながら、なおかつ水を飲む以上の満腹感や爽やかさを感じる場合もあり、雪を見た途端に食べ始める犬も見られます。
直接の害はないが「選ぶ」必要がある
以上のような理由から、雪を食べる事そのものに問題はありません。それでも、雪を食べる量や場所にもよるため、家の外に犬を放す際にはしっかり監督してやるのが前提です。
そうであれば、喉が乾けばむしろ自然の行為であるため、雪を食べる行為に不安を感じる必要はないでしょう。
とは言いつつも、やはり雪の清潔さや衛生状態には気をつけなければなりません。
“恵みの雨”と言いつつも、大気汚染の影響を受けて清潔ではなくなってしまっているわけで、雪も常に衛生的であるとは限りません。
特に、都会や都市部で積もっている雪は、そばを走る車やバイクの排気ガス、周辺の土や泥を含んでいます。そのまま食べさせるにはあまりにも不衛生であるため、ワンちゃんは遠ざけておくのが賢明でしょう。
しかし、普段から空気が綺麗で澄んでいるような感覚のある地方や、田舎に積もっている雪や積もりたての新雪であれば、衛生面で心配ないと判断できる場合もあります。
見た目にも清潔で、泥や土、ゴミなどを含んでいないのであれば、ワンちゃんが雪を食べてしまっても影響は出ないでしょう。
むしろ、寒さのせいでつい水分補給させるの忘れてしまい、前述のように喉の渇きという自然な理由で雪を食べることもあるからです。
雪遊びの際の注意点
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多くのワンちゃんにとって雪遊びは楽しいものですが、飼い主は意外に多い雪遊びのトラブルに気を配らなければなりません。
最も多いのは、雪に隠れた石や木片、ガラス片で肉球を傷付けてしまうことでしょう。気付かぬうちに肉球をケガし、傷が悪化したり細菌が侵入したりすることで思わぬ感染症や致命傷を引き起こす場合があります。
「雪玉」にご用心
加えて、雪玉が発生することにも気を付けなければなりません。雪玉は、読んでの字のごとく雪が玉状になって毛に絡まる状態のことです。
雪の中で遊んでいれば多少の雪もくっついてしまうものですが、これが毛に絡まって取れなくなると少々厄介です。足のしもやけや凍傷の原因になったり、歩くのに痛みを生じさせたりなどの弊害があります。
特に肉球の間に雪玉が入り込んでしまうと、歩きにくくケガなどの原因になるでしょう。長毛種は雪玉が出来やすい犬種なので特に注意が必要です。
雪玉は、基本的に毛に雪が絡まって大きくなるため、気が付くと丸いボールのような雪が体中にくっついているということも珍しくありません。
雪玉は雪そのものであるため、特別害があるわけではありませんが、体に雪がいつもくっつくことでしもやけや凍傷の原因になったり、肉球の間に入り込んで傷や炎症を引き起こしたりすることもあります。
毛に絡むだけあって取るのは簡単ではなく、お湯で溶かしながら取らなければなりません。そのまま家の中に入ってしまえば水浸しになってしまうこともあります。
こうしたトラブルを避けるために、犬用の靴下やシューズを履かせるのが最善です。犬の手足を守る靴下は手軽で安価に入手できます。
最初は嫌がる子が多いため、家の中で時折履かせるなどして慣れさせる必要があるでしょう。
防寒用のジャケットを着させるのも効果的ですが、毛が出ている部分には雪玉が発生するため、いずれにしてもワンちゃんを見守りながら遊ばせてやる必要があります。
興味深いことに、雪国や寒い地方原産の犬は、たとえ長毛種であっても雪玉ができにくい犬種がほとんどで、長毛種でなくてもトイプードルやミニチュアシュナウザーは、遊ばせていると雪玉が一瞬で出来てしまいます。
ご自宅のワンちゃんを雪の中で遊ばせたことがなければ、まずは雪が少し積もった日に庭先や公園などで様子を見るのがおすすめです。
可能であれば、全身をジャケットやシューズでしっかり覆うのが理想的ですが、時間や体調管理がしっかりできていれば、そのまま雪の中で遊ばせていても問題ないでしょう。
その際は体力やのどの渇きに注意してください。年齢や犬種、個体差にもよるので何とも言えませんが、休憩をはさんで肉球や足にけがをしていないか確かめたり、時間を決めて遊ばせたりするなどの対策が必要になるでしょう。
“犬は喜び 庭駆け回り”は本当なのか
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童謡「雪やこんこ(ん)」では、犬は雪の中を喜んで駆け回り、猫は暖かいこたつの中で快適に過ごす様子が歌われています。
これが本当なのかどうかは、例によって個体差や犬種によるため断言できませんが、しかし動物学者の間では「変化を好む」ゆえに犬は雪で遊ぶ、との意見で一致しているようです。
犬は普段見慣れないものに興味を持ち、それらを調べることに刺激や変化を感じます。それには景色や臭い、他の種類の生き物を見ることや新しい食べ物を味わうことが含まれています。
雪国に生息している犬種や飼育されている個体ならともかく、普段雪を見ることのないワンちゃんにとって、雪は異質で奇妙なものです。触ってみると冷たく、食べても不快ではないどころか水になります。
これらがワンちゃんにとって面白く、遊び道具として興味を持つようです。
加えて、諸説はありますがオオカミの血を受け継ぐゆえの習性だとも言われています。オオカミは冬の厳しい時期が来る前にたらふく食べて脂肪を蓄え、冬を乗り切ろうとします。
これに加えて、運動することで体温を上昇させ、筋肉の柔軟性を保つという習性があるようです。犬もこの傾向を持っており、雪を見ると本能的に運動しようとするのかもしれません。
体温を上昇させることは、寒さの厳しい冬において生命維持に不可欠なだけでなく、免疫力を強化するという役割もあります。体温低下を防ぐことが人間にとっても重要なのは周知の通りです。これを本能レベルで行っているのが犬という訳です。
さらに、犬は元来寒さに強い動物でもあります。愛玩動物としてポピュラーな猫に比べると、体温を維持する機能や抵抗力に強さがあり、逆に暑さに弱い性質を持っています。
これは、犬がアンダーコートとオーバーコートという二重構造の被毛を有しているためで、熱を蓄え外界からの変化に強いことが挙げられます。
体温調節が得意なため雪の中でも凍えずに済み、むしろ雪の感触や冷たさに興味をもって活動しています。日本原産の柴犬や秋田犬も、寒さに強く冬の低い気温に適合している犬種です。
もちろん、寒さを苦手とする犬種や個体もあります。被毛が一重でシングルコートの犬種は、冬には活動量が減ってしまうかもしれません。
ワンちゃんが雪の中で遊びたがらない場合、ワンちゃんに任せて居たいところに居られるようにしてあげましょう。
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