【獣医師監修】犬が口をくちゃくちゃする理由を解説!意外な理由と注意点を解説【2023年版】

【獣医師監修】犬が口をくちゃくちゃする理由を解説!意外な理由と注意点を解説【2023年版】

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頼定 大和

獣医師

頼定 大和

日本獣医生命科学大学卒。大学卒業後、沖縄の病院にて臨床経験を積み、関東、北陸で動物病院の院長として病院経営を行う。 現在は企業病院およびペット関連事業のコンサルティングに携わる。 また、猫の感染症や遺伝病の分野において大学と共同研究に取り組んでいる。講師歴:広島アニマルケア専門学校、日本獣医生命科学大学 動物病院経営学etc. https://okinawa-ahg.com/

犬が口をくちゃくちゃと動かしている様子を見たことがあるでしょうか。不思議な仕草なので、普段から気になっている飼い主さんも少なくないと思います。今回は口をくちゃくちゃする理由を紹介します。

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犬が口をくちゃくちゃする理由④:甘えている・リラックスしている

飼い主に甘えている犬

Sam Wordley/shutterstock.com

犬は相手に対して甘えているときやリラックスしている時にも口をくちゃくちゃとすることがあります。

どんな状況?

飼い主さんと一緒に過ごしている時に口を動かすかもしれません。撫でられたり、触られたり、寝る前などに多いでしょう。犬の方から構ってほしくて近づいてきたときなんかも同じような仕草が見られます。

他にも子犬が母犬に甘える時にも同じような口の動きをすることがあります。

これらは甘えやリラックスからくる行動なので、心配する必要はありません。むしろ、飼い主さんが信頼されている証拠なので安心できます。

甘えるとくちゃくちゃするのはどうして?

犬が甘えた時に口をくちゃくちゃするのはどうしてでしょうか?これは犬が幼かった時の名残からくる行動なのです。子犬のときはお母さんから母乳を貰っていました。口のくちゃくちゃはその時の母乳を吸う口の動きなのです。

母犬の近くにいるような安心感や温かい気持ちになったときに表れる仕草なのですね。可愛いですね。

犬が口をくちゃくちゃする理由⑤:ストレスを感じている・相手を落ち着かせようとしている

ストレスを感じている犬

JH Lee/shutterstock.com

犬がストレスを感じ取ったときに、自分や相手を落ち着かせようとして引き起こす行動でもあります。これはカーミングシグナルとも呼ばれるものです。

カーミングシグナルとは

カーミングシグナルとはなんでしょうか?カーミングシグナルとは「落ち着かる信号」という意味です。犬が自分を落ち着かせたり、相手を落ち着かせるために敵意が無いことを示したりするための仕草です。

犬が強い不安や緊張を感じる時にカーミングシグナルを行なうことが多いようです。

例えば犬同士が出会って緊張が走った場合や、飼い主さんが愛犬を叱ったときなどにカーミングシグナルが見られます。カーミングシグナルには他にもさまざまな仕草があるのですが、その中に「口をくちゃくちゃ」が含まれているのです。

カーミングシグナルが多いなら対処が必要

もし、しつけなどの際に愛犬のカーミングシグナルが頻発するなら、すこし対応の仕方を変えたほうが良いかもしれません。愛犬が強いストレスを絶えず感じている証拠だからです。

時には叱ることも必要ですが、いつも怒っていたり、怒鳴るような仕方でしつけたり、暴力を振るったりしてはいけません。愛するパートナーとして辛抱強く接してあげましょう。

犬が口をくちゃくちゃする理由⑥:歯の生え代わり

あくびをしている子犬

violetblue/shutterstock.com

犬がくちゃくちゃするのは歯が生え代わっているからかもしれません。

いつ頃?

子犬は生後8週間ほどですべての乳歯が生えそろうと言われています。その後、半年~1年ほどの間に永久歯へと生え変わります。だいたい1才くらいまでには、すべての歯が永久歯に代わっています。

どうしてくちゃくちゃするの?

歯が生えてきたり、抜けようとしたりするときは、今までにない違和感があるものです。

乳歯が生えてくるころには、今までにない突起物が気になって口を動かすものです。また歯が生え代わる時にも、抜けそうな歯が気になります。その時には出血などもあるでしょうから、余計に口の中が気になってしまうのです。

愛犬も1才までは口をくちゃくちゃとすることが多いかもしれませんね。

犬が口をくちゃくちゃする理由⑦:病気のサイン

歯をチェックしてもらう犬

Kuttelvaserova Stuchelova/shutterstock.com

犬が口をくちゃくちゃする理由の中で、一番心配になるものです。くちゃくちゃするのは口や消化器官に病気を抱えているからかもしれません。

胃腸の調子が悪い

犬は胃腸の調子が悪いときに、口を動かすものです。何か良くないものを食べて腹痛があるのかもしれません。吐き気などがあって胃液が逆流しそうになっている可能性もあります。

くちゃくちゃしているなら嘔吐がないか、下痢や軟便になっていないかチェックすると良いでしょう。胃腸にトラブルを抱えている場合は元気もなくなるので、犬の行動量も要チェックです。

歯周病

犬の歯磨きを怠っているなら歯周病に繋がる可能性があることも知っておきましょう。歯磨きしないと歯のまわりに歯垢がたまり、歯石となります。そうなるとさらに歯垢が溜まりやすくなり炎症を引き起こします。歯周病になるのです。

歯周病が進行するなら愛犬が死んでしまうこともあります。怖い病気ですから、注意しましょう。

口内炎

口内炎は口の中の炎症の総称です。口内炎は様々な病気が原因で引きおこされるようです。口の中に痛みが生じるので食欲不振になったり、炎症による強い口臭が目立つようになったりします。

てんかん

犬のてんかんの症状の1つには口をくちゃくちゃさせるものがあります。てんかんを持っている犬は落ち着きがなかったりよだれが垂れたり、痙攣したりします。

口のくちゃくちゃが頻繁にあるようでしたら獣医さんに相談したほうが良いでしょう。

まとめ

犬が口をくちゃくちゃする理由についてお知らせすることができました。

たまに見かける仕草ですが、たくさんの理由があって驚いたのではないでしょうか?特に気を付けなければいけないのは、異物を食べてしまうことや、カーミングシグナル、病気です。これらは愛犬がトラブルを抱えている証拠となりますから、早急に対処してあげましょう。

愛犬の小さな仕草の理由が分かっているなら、トラブルを防ぐことが出来ますから安心して生活できるでしょう。

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