室内犬が安心して過ごせる部屋づくりのポイント
人も犬も時代に伴って住む環境は変わるものです。昔は屋外に犬小屋が定番というイメージでしたが、現在では屋外犬よりも屋内犬の方が多くなりました。その要因はいくつか考えられます。そこで今回は、室内で犬を飼う時に押さえておきたいポイントを安全性と快適性を柱にピックアップしました。
キッチン周り:火傷や拾い食いに注意
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キッチンには犬にとって危険が多い場所の一つです。
調理中に油が飛んで火傷をしてしまったり、食材を切っていたものが床に落ちてしまい拾い食いをしてしまったりなどなど。犬は良い匂いがするので、入りたいと思うものです。
ただ調理中に足元に犬がいると調理に集中できないので事故が起こりやすくなります。
安全なのは、キッチンには犬を入れないようにすることがベストです。
赤ちゃん用の安全策やペットフェンスなどで、キッチンに入れないようにすることで、事故を未然に防げます。
香りの強いものは置かないこと
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犬はとても鼻が良い動物です。
匂いを嗅ぎながら様々な情報を得ています。
犬にとっての臭覚はとても大切な情報を得るツールです。
犬の臭覚はヒトの臭覚の数千倍から数万倍とも言われているほどです。
ですので犬が嫌な匂いがすると犬にとってはストレスになります。
犬種によって臭覚の鋭さは異なるのですが、ヒトよりも優れていることは確かです。
ですので犬が嫌がる匂いはできるだけ取り除いてあげたいものです。
では犬が苦手な匂いとはどんなものでしょうか?
個体差はあるのですが、大まかに犬が嫌がる匂いは下記のようなものです。
お酒、タバコ、香水、芳香剤、柑橘系の香りなどです。
犬はアルコールを分解することがほとんどできないのでお酒の匂いを嫌がると言われています。
タバコの煙は、犬の鼻や喉を刺激し、咳がでたり、咳がでいたり、アレルギー反応がでてしまうケースもあります。
タバコは百害あって一利なしと言われるように、犬にとってはヒトよりも影響を強く受けてしまいます。
ですので犬がいるところでの喫煙は控えてあげたいものです。
そして香水や芳香剤も鼻への刺激が強いため嫌がる傾向があります。また線香の煙も苦手だという犬もあります。
犬が生活する場所では、あまり強い香りのするものは避けたほうが無難です。
常に部屋は綺麗にしておく
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犬を飼っているから部屋が汚くなっても仕方ないと思っている方はいませんか?
その考え方は全く逆です。
犬を飼っているからこそ、部屋はいつも清潔に綺麗に保つように心がけてあげたいものです。
犬は何が安全で何が危険なのかを理解できていないものです。
食べられるかも?と思うと口にしてしまい、誤飲誤食してしまいます。
ですので犬が歩く床には基本的には何も置かない、落とさないが基本です。
例えば髪の毛が落ちてしまっていて、床をペロペロとなめている時に髪の毛まで食べてしまったら。
うんちと一緒に排泄されたら良いのですが、腸に絡みついてしまうこともあるのです。
また誤食には私たちの想像しないようなものまで口にすることがあります。
乾電池や輪ゴム、クリップなど、明らかに食べられないと思うものでも食べてしまうのです。
ですから床や犬が行きそうな場所にはできるだけものを置かないように心がけましょう。
いつも清潔にものが少ない生活をすることは、犬の健康につながります。
温度、湿度に気を配ること
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犬の最適温度とヒトの最適温度は少し異なります。
犬種や個体差はあるのですが、だいたい温度は18度から22度までの間、湿度は40%~60%が最適だと言われています。
これよりも高い温度になるとパンディングをして体温調整をしはじめます。
ですのでヒトが快適と思う温度よりも少し低い温度がちょうど良いのです。
まずは犬がよくいる部屋には、温度と湿度がわかる温湿度計を置いて犬が快適に過ごせているかをチェックしてあげてください。
暑い季節にクーラーを28度設定にしている場合は、犬にとっては少し暑く感じていることがあります。
そこでサーキュレーターや扇風機を使用して空気を循環させたり、ジェルマットなどで冷たい場所を設置して、犬が過ごしやすい場所を作ってあげましょう。
ただ冷やしすぎるとヒトも犬も体調を崩す場合があるので、ほどほどに設定しましょう。
逆に寒い季節には、部屋を暖めてあげましょう。
ただ冬は湿度も下がるので、湿度も程よくあげてあげることで、犬にとって快適な空間になります。
犬は寒くなると、体を丸くして体温が下がるのを防ぎます。
ですので部屋で丸くなっていたら、寒がっている証拠です。
部屋の温度をあげたり、毛布やホットカーペットなどで暖かくしてあげてください。
また温度だけでなく湿度も重要です。
気温はさほど高くなくても、湿度が高い日には注意が必要です。
体温を下げるためにパンディングをするのですが、湿度が高い場合パンティングをしても唾液が蒸発せずに体温が下がらないのです。
犬の体温は38~39度だと言われています。
41度を超えると命にかかわるので、体を触って暑い!と感じたら、足の付け根や首、耳の後ろなどをひやしてあげましょう。
犬も熱中症になる?!
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ヒトと同様に犬も熱中症になります。
気温だけだとそんなに暑くないと思っていても、地面から近い場所では思いのほか気温が上昇しています。
ですので外の散歩や部屋でもチェックしてあげてください。
暑い時には、水を必要以上に飲んだり、パンディングをして体温を下げようとしたり、冷たい床に寝そべっていたりします。
熱中症にならないように、常に部屋の温度と湿度を管理してあげましょう。
防虫対策をしっかり行うこと
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暖かい季節になると外に出やすくなりとても嬉しい季節である反面、虫たちが活動する季節でもあります。
犬にとって大敵なのは、ノミとダニです。どちらも暖かくなると活発になるため、しっかりと対策を取る必要があります。
ダニ対策は、ダニが多い場所を徹底的に綺麗に掃除することが基本です。
お布団、クッション、ブランケット、ラグなどは定期的に洗濯し乾燥機で乾かすと、ダニは死滅しまいます。
洗濯ができないものは、布団乾燥機を使って高温状態でダニを死滅させます。そして死骸をしっかりと取り除きます。
万が一ダニを発見してしまった場合は、可能であれば家中をバルサンなどの燻煙殺虫剤で徹底的に駆除します。
そして犬は、ノミダニ用のシャンプーを使ってしっかりとシャンプーをしてあげます。
ノミ対策は、犬にのみを寄せ付けないことが大切です。
動物病院やペットショップ、ホームセンターなどで様々な商品が販売されています。
使用する時には、獣医さんとどの商品を使うのが良いかを相談して使いましょう。
薬が体質に合わないこともあります。
最近では自然由来のものも多く販売されていますので、飼い主さんがどれを使うかを選んであげる必要があります。
ケージを設置する場所を考えよう
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ゲージは、犬を事故や危険なことから身を守るために使います。
実際には、お留守番や寝る時など一時的に使います。
飼い主さんの目がなくても安心して過せる場所が最適です。
では犬はどんな場所を好むのでしょうか?
犬は狼がルーツとされていて、薄暗い場所や狭いところが安心するとされています。
ですので、ゲージを設置する場所は、人通りが少なく静かな場所が最適です。
窓際は明るすぎたり暑くなりすぎることがあるので、避けてあげてくださいね。
それぞれの家庭で設置する場所は違うと思いますが、犬が安心して眠れる場所を確保してあげるためにも、設置場所には十分に気を使ってあげてください。
まとめ
犬と一緒に暮らすということは、犬の体や行動、性質などをよく知ることから始まります。
ヒトにとって良いと思うことも犬にとっては良いことではないこともあるのです。
ですので犬を飼う時にしっかりと犬についての知識を得て、犬が快適に健康に過ごせるような環境づくりが大切です。
また犬の幼少期はとても好奇心が旺盛で知らないものを見つけるとついつい興味津々で口にしてしまったりします。
ですので誤飲誤食をしないように目に触れないようにすることや、危険な場所には入れない工夫をすることが大切です。
人間にとって快適で安全な家でも、犬にとって危険だといいうこともあります。
犬が安全に日頃から犬の行動をよく観察して、危険かも?と思った場所はできるだけ早く改善していきたいものですね。
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