ロイヤルカナン猫用「センシブル」を解析!口コミ評判は?
mofmo編集部です。
ペットの健康を考えたフードとして有名な「ロイヤルカナン」は猫のデリケートな性質にも考慮しています。その一つが胃腸が敏感な猫のおなかに配慮した「フィーライン ヘルス ニュートリション センシブル」です。 今回はそんな「ロイヤルカナン センシブル」の原材料や成分を徹底分析してみました。
「ロイヤルカナン センシブル」の原材料と成分
Ermolaev Alexander/shutterstock.com
では早速「ロイヤルカナンセンシブル」の原材料と成分を分析してみましょう。
原材料は以下のとおりです。
肉類(鶏、七面鳥)、米、動物性脂肪、植物性分離タンパク、とうもろこし、小麦粉、小麦、加水分解タンパク(鶏、七面鳥)、コーングルテン、酵母および酵母エキス、ビートパルプ、魚油、植物性繊維、大豆油、フラクトオリゴ糖、アミノ酸類(DL-メチオニン、タウリン)、ゼオライト、塩化アンモニウム、ミネラル類(Ca、K、Cl、P、Zn、Mn、Fe、Cu、I、Se)、ビタミン類(A、コリン、D3、E、C、ナイアシン、B2、パントテン酸カルシウム、B1、B6、葉酸、ビオチン、B12)、酸化防止剤(BHA、没食子酸プロピル)となっています。
では気になる原材料を詳しく見てみましょう。
肉類
センシブルの原材料欄を見てみると、第一原材料に肉類「鶏、七面鳥」が使用されています。
完全肉食動物の猫にとって一番必要な栄養素は肉や魚から摂取できる動物性たんぱく質ですので、肉が第一原材料に使用されていることは高く評価できる点です。
しかもセンシブルで使用している鶏肉や七面鳥(ターキー)はキャットフードの原材料として最適です。
「鶏肉」には、動物性たんぱく質が豊富に含まれていますし、他にもビタミンやリン、セレンなどのミネラルも豊富です。
これらは強い骨や歯を作るのに欠かせませんし、免疫力を高める効果もあります。健康な体つくりには欠かせない栄養素です。
また鶏肉は嗜好性が高いため、鶏肉を使ったフードは食いつきが良くなる傾向にあります。
「ターキー」は鶏肉よりもコレステロールも少なく、脂肪分も少ないのでヘルシーな肉となっています。
肥満が気になる猫にもピッタリの食材です。
さらに鉄分や亜鉛、セレンなどのミネラルが豊富に含まれており、免疫力を高める効果も期待できます。
またセンシブルでは、粗悪な原材料ともいわれている、副産物やミール系の使用がないので安心です。
これらは食用として取り除いた本来なら破棄にするような部位(鶏の頭や骨、羽根、血液、足、糞尿)などを乾燥粉砕させている可能性があるものです。
こういった粗悪な部位は消化によくありませんし、栄養価も低いことは容易に想像できるでしょう。
他のたんぱく源として、「植物性分離たんぱく、加水分解たんぱく」が使用されています。
これは消化率が90%以上という超高消化性のたんぱく質として配合されています。
胃腸が弱い猫にとって高消化性のたんぱく質はうれしいのですが、猫にとって必要なたんぱく質は植物性ではなく動物性たんぱく質です。
また「植物性」というだけではどんな植物からとったたんぱく質かわかりませんので、詳しくどんなたんぱく源なのか記載して欲しいものです。
穀物
第二原材料を見てみると「米」があげられています。つまり穀物ですね。
他にも「トウモロコシ、小麦粉、小麦、コーングルテン」が使用されています。
非常にたくさんの穀物が使用されていることはとても残念なことです。
なぜなら何度も言いますが猫は完全肉食動物ですので、肉の消化は得意としているのですが、穀物の消化吸収は大変苦手だからです。
穀物を消化するためにはアミラーゼという酵素が必要なのですが、猫の唾液にはアミラーゼが含まれていません。
さらに穀物はゆっくり腸内を進むことで時間をかけて消化吸収されるのですが、猫の胃は小さく腸も短いため穀物の消化には向いていないのです。
まして今回紹介しているセンシブルは胃腸が弱い猫用となっているのに、消化がしにくい穀物がたくさん使用されているのはなんとも残念なことではないでしょうか?
特に小麦やトウモロコシは猫がアレルギーを起こしやすい食材とされています。
ですから穀物アレルギーのある猫は食べることができませんし、今はアレルギーがなくても食べ続けていくうちにアレルギーが発症する可能性もあります。
ではなぜ消化に良くない穀物を原材料として使用しているのでしょうか?
穀物はビタミンやミネラル、食物繊維補給目的もありますが、一番の目的はかさ増しでしょう。肉や魚に比べて安価で入手でき、加工も簡単なためかさ増し食材として最適なのです。
本当に猫のことを考えているのなら、野菜やくだもの等からビタミンやミネラル、食物繊維を摂取するようにするはずです。
油脂
第三原材料を見てみると「動物性脂肪」があげられています。
猫の栄養に欠かせない脂質ですが、他にも「魚油、大豆油」が油脂として使用されています。
これら脂質は猫の美しい皮膚や被毛の維持をサポートしたり、脳の成長を助けたりエネルギーとして用いられます。
大豆油には不飽和脂肪酸とも呼ばれるオメガ6脂肪酸が、そして魚油にはオメガ3脂肪酸、オメガ6脂肪酸がバランスよく配合されているので、美しい皮膚や被毛の維持にかかすことができません。
さらに魚油に含まれているEPA、DHAは健康な脳の成長をサポートしてくれます。
しかし「動物性脂肪」というのは愛猫家が避けたいとする原材料の一つともいわれています。
なぜなら動物性脂肪というのは名前の通り動物の脂肪のことですが、このようなあいまいな表現ではいったい何の動物の脂が使用されているのか全く分かりません。
もしかしたら複数の獣の脂をブレンドして使用しているかもしれませんし、病気で薬物汚染された家畜の肉や、病気や事故で死んで腐りかかっている家畜の肉から絞りとった脂を使用している可能性もあります。
とにかく品質も鮮度も何もわからないのです。
どんな油なのかわからないだけでも不安なのですが、動物性脂肪の特徴は酸化がとても早いので加工段階からすでに酸化が始まるため、必ずといってよいほど保存料や酸化防止剤が使われています。
これら保存料や酸化防止剤の中には健康被害を及ぼすものもあり、発がん性やアレルギーのリスクが高いものもあります。
ところが油脂に使用する保存料や酸化防止剤は原材料欄への記載が義務ではないため、どれだけ強力な酸化防止剤がどれほどの量添加されていても消費者の私たちにはわかないのです。
恐ろしいことですね。
本当に信頼できるキャットフードの場合「鶏脂、サーモン油」など具体的にどんな油を使用しているか明らかにしていますし、油脂に使用している酸化防止剤も明らかにしているので安心です。
ビートパルプ
続いて気になる原材料が「ビートパルプ」です。
ビートパルプとは、サトウダイコンから砂糖を搾り取った残りカスのことで、こちらも愛猫家が避けたいとする原材料の一つです。
ビートパルプを使用する目的は2つ、かさ増しとウンチをかためることです。
ビートパルプは絞りかすということですからタダ同然で入手できるため、キャットフードのかさ増しによく使用されます。安いキャットフードの原材料を見ると必ずといってよいほど使用されています。
ビートパルプにはウンチをかためる作用があるため、ビートパルプを含むフードを食べる猫のウンチは固くなる傾向にあり、トイレ処理が楽になります。
おなかが緩くてうんちの処理が面倒と感じている飼い主にとって、うんちが固まることはメリットでしょう。
しかしそれはあくまで人間都合です。
ビートパルプがおすすめできないのには2つの理由があります。
一つは残留薬剤の恐れです。
サトウダイコンから砂糖を搾り取る際に効率よく砂糖を搾り取るために硫酸系の薬剤を使うことがあるのですが、この方法だとわずかではありますが薬剤がビートパルプに残る可能性があります。
わずかな量とはいえ硫酸系の薬剤は劇薬ですので、残留薬剤が便の排出を促す神経信号に影響を及ぼし、便秘の原因になるといわれています。
もう一つの理由は、便秘になりやすいということです。
ビートパルプにはウンチをかためる作用があるので、便秘になる可能性があります。
さらにうんちが固まるということは下痢をしていてもうんちが固まると言うこともできます。
例えば、食物アレルギーによって下痢を起こしていてもビートパルプの作用によってうんちが固まってしまうと、アレルギーを起こしていることに気付けないかもしれません。
そのためそのままアレルゲンを食べ続けることになるかもしれないということです。
胃腸が弱く下痢気味の猫にとって、うんちが固まるビートパルプは良い原材料に思えるかもしれませんが、これらの理由からおすすめできない原材料の一つと言えます。
酸化防止剤
最後に気になるのが酸化防止剤です。
キャットフードは油脂を使用しているので、時間の経過とともに酸化するという問題点があるため酸化防止剤の使用は欠かすことができません。
酸化したキャットフードは品質が劣化したり風味が損なわれるため、消化に悪くなったり食いつきが悪くなったりします。
そのためセンシブルでは「BHA、没食子酸プロピル」が酸化防止剤として使用されています。
「BHA」は元々はガソリンの酸化防止剤として使用されていましたが、のちに食用への酸化防止が認められ限定的に使用されるようになりました。
ところが動物実験の結果、発がん性が確認され他にも呼吸困難や歩行障害などが起こることが明らかになってきました。
さらにはアレルギー発症というリスクもあるため、現在では人間用の食品への使用は制限されています。
「没食子酸プロピル」も強力な合成酸化防止剤で、食用のバターやマーガリン、化粧品などに使用されています。
しかしこちらも動物実験の結果、発がん性や内臓疾患の危険性がある添加物であることが明らかにされてきました。
ロイヤルカナンの公式サイトを見ると「一日摂取許容量を守っていますし、BHAは摂取してから2日で体外に排出されるので危険ではない」としています。
しかしからだに悪影響がある危険性があるとわかっている添加物の使用は不安ですね。
成分
では「ロイヤルカナンセンシブル」の成分を見てみましょう。
以下のとおりです。
たんぱく質31.0%以上、脂質20.0%以上、粗繊維2.5%以下、灰分8.0%以下、水分6.5%以下、カロリー430kcal/100gとなっています。
たんぱく質、脂質共に十分な量が摂取できます。
カロリーも高めになっているので給餌量も他のフードに比べて少ない量で済みます。
給餌量が少ないということは消化器官にかける負担も少なくて済みそうですが、小麦やトウモロコシなど穀物が多いため消化に良いとはいえませんね。
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