【獣医師監修】愛犬にも有害!?電子タバコの危険を徹底解説【2023年版】

【獣医師監修】愛犬にも有害!?電子タバコの危険を徹底解説【2023年版】

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mofmo編集部

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頼定 大和

獣医師

頼定 大和

日本獣医生命科学大学卒。大学卒業後、沖縄の病院にて臨床経験を積み、関東、北陸で動物病院の院長として病院経営を行う。 現在は企業病院およびペット関連事業のコンサルティングに携わる。 また、猫の感染症や遺伝病の分野において大学と共同研究に取り組んでいる。講師歴:広島アニマルケア専門学校、日本獣医生命科学大学 動物病院経営学etc. https://okinawa-ahg.com/

近年ではタバコのマナーに関して様々な意見が出るようになってきました。 飲食店なども全面禁煙であるお店が増えてきたように思います。タバコが人間に対して有害であるように、ワンちゃんに対しても有害であることは分かっています。 ワンちゃんの近くでタバコを吸うことは控えるべきです。

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ワンちゃんにとって加熱式タバコは危険?

Woman smoking with electronic cigarette

ESB Professional/shutterstock.com

加熱式タバコは従来のタバコに比べてタールの含有量はすくないですが、ニコチンはしっかりと含まれています。こうした情報を踏まえつつ、ワンちゃんにとって加熱式タバコが危険なものかどうかを考えていくことにしましょう。

ワンちゃんにとって従来のタバコよりは安全なのか?

従来のタバコよりはタールの含有量が少ないので、比較的安全と言えるかもしれません。

しかし、加熱式タバコがワンちゃんにとって安全であるということは全くありません。従来のタバコと同様、確実に悪影響を与えるものです。ワンちゃんにとってメリットは全くありません。飼い主さんたちはそのことをしっかりとわきまえるようにしましょう。

加熱式タバコは「従来のタバコより安全」というキャッチコピーで販売されているかもしれません。そうした影響をうけて、ワンちゃんの近くでも吸ってもそこまで問題がないと考えることが無いようにしたいものです。

加熱式タバコは従来のタバコに比べて、有害物質を目で判断しづらいという特徴があります。

公園などでも他の人が吸っていることもあるかもしれません。飼い主さんはワンちゃんに代わって加熱式タバコに敏感であるようにしましょう。そうするなら、有害物質をワンちゃんたちに吸わせないように出来ることでしょう。

これから加熱式タバコがどのようにワンちゃんに悪影響を与えるか詳しくご説明したいと思います。

ニコチンは部屋中に付着する

Chemical formula of Nicotine with spilled tobacco. Close-up.

Ekaterina_Minaeva/shutterstock.com

従来のタバコもそうですが、加熱式タバコを部屋の中で吸うなら、有害物質が部屋中に充満します。その際に部屋の壁や床などに有害物質が付着するようになります。

長年、タバコが吸われていた部屋を見たことがあるでしょうか?白い壁紙は黄色く変色しています。濡れた雑巾などで拭くと一目瞭然です。べっとりと雑巾は黄色く汚れます。ニコチンが部屋中のあらゆるところに付着するのです。このような中でワンちゃんは生活することになります。

ワンちゃんが喫煙中の人と同じ部屋にいるなら、直接有害物質を吸い込んでいるでしょう。そうでないとしても、壁や床にはしっかりと残っていますから、ワンちゃんが舐める時に自然と摂取してしまっているのです。

飼い主さんはワンちゃんの行動をいつも観察して制御できるわけではありません。飼い主の留守番中にもワンちゃんは部屋に付着した有害物質を体内に取り込んでいるかもしれないのです。

ワンちゃんの中毒症状

ワンちゃんがタバコを舐めたり飲み込んだりしてしまうと、ニコチン中毒を発症してしまうことがあります。加熱式タバコでも同様の危険性があります。加熱式タバコのカートリッジなどをワンちゃんが飲み込んでしまうことがあるのです。

ワンちゃんがニコチン中毒になるとどのような症状があらわれるのでしょうか?症状はすぐに表れます。まず興奮状態になったり、活動的になったりします。下痢や嘔吐といった症状も併発することがあるようです。

そのまま時間が経つと、呼吸が浅くなります。さらに脈が弱くなってぐったりとするでしょう。その後に昏睡状態へと移行します。そしてワンちゃんはそのまま死んでしまうこともあるのです。

ニコチン中毒はワンちゃんにとって非常に危険な症状です。ワンちゃんの活動付近に加熱式タバコなどを置かないようにしましょう。

仮にたばこやカートリッジを飲み込んでしまったら、どのように対処すればよいでしょうか?ワンちゃんが飲み込んだものを吐き出すことが大切です。

しかし、焦って自己流で吐かせようとしないでください。すぐに病院へ連絡して、獣医師の指示に従うことが大切です。体内のニコチンを薄めようと、水を飲ませないでください。逆効果となります。ニコチンが水に溶けだすようになり、逆に吸収を促してしまうのです。

まとめ

電子タバコとワンちゃんに与える影響を考えることが出来ましたね。日本で販売されている電子タバコにはニコチンが含まれていません。しかし、海外から輸入することはできますので、ニコチン含有の有無はしっかりと確認したほうがよさそうです。

ニコチンが含まれていない「電子タバコ」はワンちゃんに与える影響がはっきりと定まっていません。しかし、安全性が保障されているわけでもありませんし、ワンちゃんにとってのメリットは何もありません。飼い主さんは「電子タバコ」であっても使用を控えたほうが良いでしょう。

ニコチンが含まれている「加熱式タバコ」はどうでしょうか?これはタールこそ少ないものの、ニコチンはしっかりと含まれています。従来のタバコ同様ワンちゃんにとって非常に危険なものです。

ワンちゃんが生活している空間では吸わないようにしましょう。飼い主が加熱式タバコや電子タバコに敏感であって、ワンちゃんを悪影響から守ってあげるようにしましょう。

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5 名無しさん
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タバコのマナーがうるさくなっている今の世の中で、喫煙者の肩身はどんどん狭くなっています。電子タバコはそうした背景から生まれましたが、もし利用する場合はその有害性については今一度しっかりと確認しておきたいですね。

4 名無しさん
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近年のタバコのモラルやマナーが厳しくなる傾向から、電子タバコを利用する人が増えてきています。電子タバコにすることによって、喫煙者の身体への負担や受動喫煙を軽減することができます。一方で危険な部分もあるので、しっかりと確認しておきたいですね。

3 名無しさん
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犬は人間比べると嗅覚が非常に敏感なので、タバコの臭いがストレスを与えることがあります。また、タバコは火を伴うので、犬の目の高さに火があると考えると怖いですよね。燃えかすが落ちないとも限らないので、犬の近くでタバコは避けた方がいいと思うな。

2 名無しさん
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電子タバコに限らず、紙製のタバコでも良くはないです。ワンちゃんに良いことはないのでうちではベランダで吸うようにしています。鼻が敏感なワンちゃんだからこそそこは人間がしっかりと気を付けてあげないといけないと思います。人間も臭いのは嫌ですからね。

1 名無しさん
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大切な愛犬の前でタバコを吸うなんて言語道断です。犬は鼻もいいんだし嫌な匂いには敏感に反応してしまうわけだし、うちの近くにも散歩道に公園があって、そこでタバコを吸っている人が毎回いるんですが喫煙スペースじゃないわけだし、やめてもらいたいです。