【獣医師監修】犬も爪とぎする?爪のお手入れ方法についてしっかり知っておこう【2023年版】

【獣医師監修】犬も爪とぎする?爪のお手入れ方法についてしっかり知っておこう【2023年版】

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mofmo編集部

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頼定 大和

獣医師

頼定 大和

日本獣医生命科学大学卒。大学卒業後、沖縄の病院にて臨床経験を積み、関東、北陸で動物病院の院長として病院経営を行う。 現在は企業病院およびペット関連事業のコンサルティングに携わる。 また、猫の感染症や遺伝病の分野において大学と共同研究に取り組んでいる。講師歴:広島アニマルケア専門学校、日本獣医生命科学大学 動物病院経営学etc. https://okinawa-ahg.com/

ワンちゃんたちが地面や床に向かってバリバリと爪を立てて引っかいている様子を見たことがあるでしょうか?ちょうど猫ちゃんたちが行う爪とぎのような行動ですよね。今回はワンちゃんの爪とぎについて考えてみようと思います。 「ワンちゃんの爪とぎ」には大きな誤解があったりします。しっかり知っておくことが大切です

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ワンちゃんの爪きり

Trimming claws. Manicure and pedicure grooming, dog Jack Russell Terrier

undefined/shutterstock.com

ワンちゃんたちが穴掘りする理由をご紹介することができました。ワンちゃんたちは爪とぎをしないのであれば、爪のケアはどのように行えば良いのでしょうか?飼い主の皆さんはワンちゃんの爪のケアをしっかりと考えてあげてください。

外で生活するワンちゃんは自然と爪が整えられることがあります。しかし、家の中などで飼っていてあまり爪を使わない場合はどうでしょうか?ワンちゃん自ら爪とぎはしません。気づいたら、爪が結構伸びていることもあるものです。

ワンちゃんの爪とぎの代わりに、飼い主さんが爪切りを行なってあげるようにしましょう。ワンちゃんの爪きりについて、気にしておくべき点をいくつかご説明しますね。

爪が伸びるとどうなる?

ワンちゃんの爪が伸びてしまうと、どんなデメリットがあるのでしょうか?

ワンちゃんの爪が成長するとその分神経が伸び、血管が通るようになります。その時点で爪が割れたり、爪を切ったりすると出血と共に、強い痛みがワンちゃんを襲うでしょう。痛みを伴う前に定期的な爪切りをしてあげることが大切なのですね。

痛みや出血以外にも問題はあります。爪が伸びることで、爪が常時地面と接するようになります。こうなると、普段は足全体と肉球で支えているバランス感覚に弊害がもたらされます。しっかりと体重を支えることが出来なくなるので、関節に負担がかかりやすく、足を痛めてしまうのです。

お家の中で飼っているのであれば、歩くだけで伸びた爪が引っ掛かるようになるでしょう。床への傷を防いだり、カーペットなどに絡まらないようしたりするためにも、定期的な爪切りは大切ですね。

爪の切り方

正しい爪の切り方はどんなものでしょうか?飼い主さんの中には、ワンちゃんの爪を切ることに抵抗を覚えることがあるかもしれませんね。「痛みを与えたらどうしよう」「傷つけてしまったらどうしよう」と考えてしまうのです。

安心してください。正しい方法で行えば、ワンちゃんが苦痛に感じることはありません。最初は慣れないので、逃げようとするかもしれませんね。それも何度か繰り返すうちに落ち着いてくるでしょう。

まずは、ワンちゃん専用の爪切りを用意してください。人間とワンちゃんでは爪の形状が異なっています。まずはワンちゃんを抱えるように飼い主さんの身体で固定してください。片足を持ち上げて、手の平でしっかりとつかんであげてください。

少しずつカットしてあげましょう。カットしている最中に手を放してしまうと爪が割れたり、深爪したりすることがあります。足を持っている方の手はしっかりと力を込めていましょう。

血管が通っている部分を切ることが無いように慎重にカットしていきましょう。カットした後はやすりで削ってください。角を滑らかにするなら、その部分で引っかからなくなります。

初めてカットするので不安な場合はどうしますか?そんな場合はペットショップや動物病院でカットしてもらってください。トリマーの方のカットの仕方を観察しても良いでしょう。

初めての爪切りは、飼い主さんだけでなく、ワンちゃんも緊張しています。1つの指をカット出来たなら休憩をはさみ、しっかりと褒めてあげましょう。

ワンちゃんの爪があまりにも長くなってしまったならどうしますか?その場合は無理をしないことが大切です。自分で切ってしまうなら、ワンちゃんに苦痛を与えてしまうかもしれません。動物病院などでプロにお願いすると良いでしょう。

爪切りに失敗したらどうする?

ワンちゃんが動いてしまうと爪切りは失敗しやすいでしょう。しっかりと抑えていても急に動いてしまうことはあるものです。飼い主さんたちは爪切りを始める前に、失敗したときの対処も考えておくと良いかもしれませんね。

爪切りの最中に血が出てくることもあるでしょう。そんなときも慌てずに止血しましょう。止血製品の中には爪専用のものもあります。消毒と止血を同時に行ってくれる優れものです。不安な人は止血製品を準備しておくと安心して爪切り出来るかもしれませんね。

爪を多少切りすぎたり、形が変になったりしても過剰な心配はいりません。爪は成長し再生するものです。飼い主さんたちの爪切り技術も徐々に向上させていきましょう。

爪を切った後のワンちゃんの歩き方がおかしい場合はどうしますか?もしかしたら、痛みが生じているのかもしれません。様子を見つつ、獣医さんに相談することをおすすめいたします。

頻度は?

定期的な爪切りが大切であることが分かりましたね。ワンちゃんに必要な爪切りの頻度はどのくらいなのでしょうか?基本的には月1回の爪切りを基準に出来るでしょう。

お家の中で生活していて外出もあまり多くないワンちゃんであれば、爪の伸びる速度は速いことでしょう。爪の伸び具合を確認しつつ、月に2回程度に増やすことが出来るかもしれません。

逆に外で生活していたり、外出が多かったりするワンちゃんはどうでしょうか?爪が自然とすり減ることが多いので、頻度を減らすことができるでしょう。たまに確認して、状況に合わせてカットしてあげるのがベストです。

まとめ

ワンちゃんが爪とぎすることはあるのでしょうか?答えはNOです。猫ちゃんたちは爪とぎをすることがありますが、ワンちゃんたちはそうではありません。爪とぎのように思える行動は、実は穴掘りだったのです。

ワンちゃんたちは本来の外で生活しており、休憩場所や寝場所をつくるために穴を掘ることがあります。飼い犬であってもそうした習性から穴を掘ろうとすることがあります。お家の中では床を引っかくことになりますので、爪とぎと勘違いされやすいのですね。

ワンちゃんは穴をつくる目的以外でも、穴掘りしようとします。その行為自体を楽しく感じたり、穴を掘ることでストレスを解消しようとしたりするのです。

段ボールを敷くことで傷が入らないようにできます。運動や遊びでストレスを解消することで穴掘り自体を無くすことも出来るでしょう。

ワンちゃんが爪とぎをしないので、飼い主さんたちが爪のケアをしてあげるようにしましょう。爪が伸びすぎてしまうなら、出血や痛みが伴うようになるでしょう。バランスが取れず関節に負担がかかるかもしれません。

ワンちゃんに合わせて月1回程度の爪切りを行なうなら、そうした問題を避けることが出来ます。

「ワンちゃんの爪とぎ」に対する正しい知識を持ってあげることはワンちゃんの健康を気遣うことに繋がるのです。

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