新生児と犬は同居可能?同居のメリット・デメリットを解説します!
赤ちゃんが生まれることが分かった場合、すでに飼っている犬とうまくやっていけるのか心配になることがあるでしょう。赤ちゃんの安全はもちろん、愛犬のケアにも不安があるかもしれません。この記事では愛犬と赤ちゃんとが同居するメリット・デメリットについて解説したいと思います。
新生児と犬は同居できる?
Hannamariah/shutterstock.com
最近は動画や写真投稿サイト、SNSなどの普及で愛犬と子供が仲良くしているほほえましい動画や写真をよく見ますね。大型犬のおなかで小さな赤ちゃんが寝ている様子や、犬に顔をなめられて喜んでいる赤ちゃんの様子など本当にかわいらしいです。
しかし赤ちゃんと犬の同居は問題ないのでしょうか?
すでに犬を飼っている家庭で、新たに赤ちゃんが生まれて家族が増えるという状況になった時、新たな家族の誕生は幸せなうれしい出来事なのですが、それと同時に新生児と犬の同居を不安に感じるママさんは少なくないようです。
そこで今回は新生児と犬の同居についてまとめてみました。メリットやデメリット、同居のコツなど見ていきましょう。
新生児と犬は同居可能
犬を飼っている家庭において愛犬は自分たちの子ども同然ではないでしょうか?大事な家族の一員です。
そんなところへ新たな命が誕生することがわかりました。赤ちゃんが誕生するのです!新たな命の誕生に家族の中には幸せな空気が流れ、その誕生を心待ちにするのではないでしょうか?
ところがここで一つの心配事も出てきます。すでに飼っている愛犬と赤ちゃんは仲良くできるのだろうか?犬が赤ちゃんを噛まないだろうか?病気やアレルギーは大丈夫だろうか?こうした心配事がたくさん出てくるかもしれません。
結論から言えば、新生児と犬は同居できます!特別な事情がない限り問題ないでしょう。むしろたくさんのメリットがあるんですよ。
新生児と犬の同居のメリット
Africa Studio/shutterstock.com
では新生児と犬が同居することのメリットを見てみましょう。不安が一気に吹き飛ぶようなメリットがたくさんありますよ。
赤ちゃんの心の発達をサポート
新生児のうちから犬が身近にいることで、赤ちゃんの感情と情緒を豊かにしてくれます。なぜでしょうか?
犬種によっては赤ちゃんと犬は同じくらいの体の大きさをしています。赤ちゃんからしたら自分と同じ仲間のようでいて、実は自分とは違う生き物である犬は興味深い存在のはずです。そんな自分とは違う生き物にも感情があって喜怒哀楽がある。こうした状況は赤ちゃんにとって大きな影響を与えます。相手を思いやる気持ちをはぐくみ、友情をはぐくみ、一緒に成長していきます。
そして犬の寿命は10~15年のため、どうしても愛犬の死に面することでしょう。しかしこれも生や死、命の尊さについて考える良い機会といえるでしょう。
これらすべての過程は「情緒面」に大きな影響を与えます。
癒し効果
赤ちゃんと犬がいるという状況はダブルで癒しを与えてくれます。
愛犬の一つ一つのしぐさはかわいらしく癒しを感じている方は少なくありません。そこへ新生児のかわいらしさも増えるのです。犬と赤ちゃんのかわいらしさは全くの別物です。そんなかわいらしい犬と赤ちゃんを同時に見ることができるのです。
イライラした時に赤ちゃんの笑顔に癒されることがあるでしょう。育児に疲れてしまった時にも犬と散歩に行くことで気分転嫁になるかもしれません。近くに愛犬がいてくれることが癒しになることがあります。そんな癒しをダブルで受けられるのです。
犬が赤ちゃんを守ってくれる
犬はもともと群れで生活をしてきただけあって、家族や弱いものを守ろうとします。ですから犬の中には小さい赤ちゃんを見ると「守らなければ!」という本能が働くようです。もちろんこれはすべての犬に言えることではありませんが、犬の性格によっては赤ちゃんにやさしく接してくれます。
例えば、大きな音がしたり何か物が落ちる音がすると危険を察知し、犬が赤ちゃんのもとに駆け付けて守るようなそぶりを見せることもあるようです。
このように犬が赤ちゃんを守ってくれるとしたら、お母さんにとっては強い味方だといえるのではないでしょうか?また赤ちゃんからしても、自分を守ってくれる犬は安心できる存在でしょう。
免疫力が向上する
以前はペットと赤ちゃんが一緒に生活すると赤ちゃんに悪い影響があるといわれていることがありました。
しかし最近の研究によると、赤ちゃんの時から動物と接する生活をしてきた子供は、そうでない環境の子どもよりもアレルギーを起こしにくいということが明らかにされてきました。
つまり小さい時からペットと生活する環境にいる方が免疫力が向上するといえるでしょう。きっと赤ちゃんのうちからいろいろな細菌に触れるために免疫力が向上するのでしょう。
フィンランドの大学病院の研究によると犬を飼ってる家庭の子どもと、そうでない子供を比較したとき、犬を飼っている家庭の子どもの方は風邪をひきにくかったという結果も報告されています。
かけがえのない親友になる
赤ちゃんの時から一緒にいた犬ならではのメリットとして、赤ちゃんと犬が最高の親友になれるということです。
犬は赤ちゃんの誕生を見、何もできない新生児の状態から、成長していろいろなことができる様子を一番身近で見守っています。ですから犬にとって赤ちゃんは最高の友達といえるでしょう。
赤ちゃんからしても、犬は自分が生まれたときからいつもそばにいる存在で、一緒に育ってきたまるで兄弟のようなものです。そんな赤ちゃんと犬はまさにかけがえのない親友になれるといえるでしょう。そんな様子を見る親の立場の人もほほえましいでしょうね。
新生児と犬の同居のデメリット
DNF Style/shutterstock.com
このように新生児、赤ちゃんと犬の同居には多数のメリットがあります。しかしデメリットが何もないか?というとそういうわけではありません。
ではどんなデメリットがあるでしょうか?
アレルギーや病気、けが
一つ目は犬がアレルギーや病気、けがの原因となることがあるということです。
・犬アレルギー 新生児と犬の同居メリットのところで、「小さい時から犬と同居することで免疫力が向上しアレルギーを起こしにくい」という研究報告があったと述べましたが、これは「幼いころからペットに触れて育った子供の方がそうでない環境で育った子供よりもアレルギーになりにくいという研究報告があった」ということで、絶対にアレルギーにならないというわけではありません。
アレルギーとは、体内に取り込まれた正常な成分を体の免疫機能が異物とみなし、過剰に反応してしまうことで引き起こされるもので、くしゃみや鼻水などが代表的な症状としてあげることができます。
そのため最初はなんともなくても、しばらくしてから突然アレルギー症状が出ることがあります。またすでに何らかのアレルギーがある場合は、犬の被毛やふけ、よだれや尿などに対してもアレルギー反応を起こす確率は高くなります。
・感染症 動物から人間に感染する病気を「人獣共通感染症」といいますが、その中でも特に危険なのが「狂犬病」です。
狂犬病ウイルスを持った犬が噛むとそこから感染することがあります。発症すると治療法がないため致死率が100%というたいへん危険な病気です。日本では現在狂犬病の発症はありませんが、世界に目を向けると狂犬病によって亡くなっている人が後を絶ちません。
狂犬病の予防法は、犬への定期的な狂犬病予防接種です。毎年必ず予防接種を受けさせなければいけません。
他にも犬から人間にうつる感染症として、パスツレラ症、ブルセラ症、サルモネラ症、皮膚糸状菌症、ノミアレルギーなどがあります。これらは傷口をなめられたり口周りをなめられたりすることで感染することが在ります。
パスツレラ症などは犬にかまれることで、かまれた傷口から犬の口の中にある菌に感染して傷口がはれたり化膿することがあります。最悪敗血症や呼吸障害を起こして死に至ることもあるようです。
また犬を散歩させたときに、ダニやノミが体について家の中に持ち込んでしまう可能性もあります。もしも持ち込まれたダニにウイルスが潜んでいたら、それによって病気になる可能性もあります。
ですから散歩から帰ってきたらブラッシングをしたり、定期的にノミやダニを駆除する薬で予防するようにできるでしょう。
しつけ不足による事故
きちんとしつけられている犬でしたら、人間に対して従順なので問題行動を起こすことはほとんどありません。
ところがしつけが十分にされていない犬の場合ですと、衝動的に小さな赤ちゃんにかみついてしまうことがあるかもしれません。ひっかいたり、飛びかかることもあるでしょう。これによって怪我を負わせてしまったり、かみつかれたりひっかかれたのをきっかけに人獣共通感染症にかかってしまう可能性もないとは言えませんね。
犬へのストレス
ここまで赤ちゃんに対するデメリットばかり見てきましたが、犬に対してもデメリットが発生します。
中には赤ちゃんが現れることが大きなストレスになる犬もいます。
犬にも個体差があるため子供や人が好きな犬でしたら、新たな赤ちゃんともすぐに仲良くなれて、まだ無力な赤ちゃんのことを守ってくれるかもしれません。ところが中には小心者の犬や飼い主以外にはなかなかなれない犬もいます。そんな犬の場合は赤ちゃんとの同居は大きなストレスとなるでしょう。
これまで飼い主からすべての愛情を受けてきたのに、突然現れた小さな生き物に自分の愛情を奪われたと感じて、嫉妬から赤ちゃんに攻撃をしたり、食欲がなくなったり落ち込んでしまう犬もいるようです。
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