【獣医師監修】成長によって毛の色が変化するのが魅力!猫の被毛が変わる理由を解説【2023年版】

【獣医師監修】成長によって毛の色が変化するのが魅力!猫の被毛が変わる理由を解説【2023年版】

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頼定 大和

獣医師

頼定 大和

日本獣医生命科学大学卒。大学卒業後、沖縄の病院にて臨床経験を積み、関東、北陸で動物病院の院長として病院経営を行う。 現在は企業病院およびペット関連事業のコンサルティングに携わる。 また、猫の感染症や遺伝病の分野において大学と共同研究に取り組んでいる。講師歴:広島アニマルケア専門学校、日本獣医生命科学大学 動物病院経営学etc. https://okinawa-ahg.com/

猫は成長するにつれて毛色が変化するという特徴を持っています。被毛の色が変化すると、飼い主としても異なる趣を感じられて楽しいです。今回はなぜ猫の毛の色が変化するのかを解説し、毛色が変わる代表的な猫種を紹介したいと思います。

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毛の色が変わる猫種とは?

ソファの上に座っているシャム猫

Daria Chichkareva/shutterstock.com

毛色が変わる猫にはどんな種類の猫がいるのでしょうか?代表的な猫種をご紹介しましょう。

シャム猫

シャム猫は真っ白な被毛で生まれますが、成長するにつれて体の先端に黒色が少しづつあらわれてきます。

これはポイントカラーと呼ばれている猫の特徴のひとつで、シャム猫以外にもラグドール、ヒマラヤン、トンキニーズなどの猫種も該当します。

チンチラペルシャ

チンチラペルシャは、シルバーとゴールドの毛色をしており、緑色と青色の瞳をしています。

成猫のチンチラペルシャはとても美しい色合いをしていますが、子猫のときはティッピングと呼ばれている尻尾などの体の一部が色づいた特徴をもっています。

ロシアンブルー

ロシアンブルーは青みがかかったグレー色の美しい被毛が特徴の猫種ですが、成長と共に被毛の色が変化することがあります。

もちろん、遺伝子などの個体差も関係していますが、全体的にピンクがかかったラベンダーのような色をする子もいるようです。

魅力的な毛色に変わっていく「ラグドール」

ふわふわの毛が特徴のラグドール

Zharinova Marina/shutterstock.com

みなさんは「ラグドール」という猫種をご存知ですか?ラグドールは「お人形のように抱っこできる猫」という意味を名前の由来としている猫種です。

その名前の通り、ほとんどのラグドールは実際抱っこをすると脱力し、お人形さんのようにおとなしくなります。とても人懐っこい性格をしているため飼いやすいだけでなく、魅力的な毛色が多数存在しているため最近人気を集めています。

上記で見てきたように、子猫から成猫へと成長する過程で驚くほど毛色が変わるのも魅力となっています。

毛色が変化するラグドール

生まれたばかりのラグドールは、全身真っ白の被毛をしています。生後数時間経過すると少しづつ毛色がでてきて、数週間、数ヶ月かけて徐々に毛色が濃くなってきます。

成猫に成長するまでどのような毛色になるのかなかなか予想が付かず、毛色が完全に落ち着くまでには数年かかります。

ラグドールのプロのブリーダーさんも、子猫の時は完全に毛色を判断することが難しく、予想している毛色で血統書を作成すると、成猫になったら違う色だった・・ということも多々あるほど、毛色が変化する猫種として知られています。

つまり、逆を言えば、成長と共にどのような毛色になるかを楽しめる猫種と言えるでしょう。

ラグドールの毛色の種類とは?

では、ラグドールの毛色にはどのような種類があるのでしょうか?ラグドールの毛色には次のものが挙げられます。

・シール(濃い茶色) ・ブルー(濃い目のグレー) ・レッド(薄めの赤みがかった茶色) ・ライラック(ピンクがかかった薄いグレー) ・チョコレート(こげ茶) ・シナモン(薄茶色) ・フォーン(子鹿のようなブラウン)

が挙げられます。そして、これらの毛色が体のどの部分に配置されているかにより、呼び方が異なってきます。

ラグドールの毛色の呼び方

1.ポイント(ポインテッド) 鼻の周りや足、尻尾などに色がついて、その他の部分が白、もしくは薄い色をしている場合「ポイント」と呼びます。

そして、ポイント部分の毛色によって、「ブルーポイント」や「シールポイント」などと呼びます。

ポイントの部分に縞模様がある毛色はとても珍しく「リンクスポイント」と呼ばれています。リンクスは目の下に白いラインがはっきり入っており、クレオパトララインと呼ばれています。

2.ミテッド ラグドールの毛色の中でも足先が靴下を履いているかのように白くなっている毛色は「ミテッド」と呼ばれています。靴下部分は白色が一般的ですが、稀に色がついている「カラーソックス」の子もいます。

ミテッドもポイント同様、ポイント部分の色によって「レッドポイントミテッド」とか「クリームポイントミテッド」などと呼ばれています。

そして、鼻から額にかけて一直線の白い模様が出ている毛色は「ブレイズ」と呼ばれています。

3.バイカラー バイカラーとは、2色の毛色がしっかりと分かれて出ている毛色のことです。通称「八割れ」とも呼ばれています。

4.トーティ トーティはバイカラー同様2つの毛色ですが、2色がミックスされているものをトーティと呼びます。

5.ソリッド ソリッドとは単色カラーのことです。ラグドールの毛色の単色には、ホワイトとブラックの2種類あります。

毛色によって違うラグドールの性格

人間の血液型占いのように、猫も毛色によって性格が違うと言われています。特にラグドールの場合は、ブルーポイントの子は好奇心旺盛、バイカラーの子は遊びが大好きで飼い主さんと遊びたがる性格をしているようです。

ラグドール自体、まるで犬のようにお利口で人懐っこい性格をしているので、人間はもちろん、ほかのペットとも仲良くできる飼いやすい猫です。

無駄鳴きもしないので、初心者の方でも安心して飼うことができるおすすめの猫種です。

肉球の色と関係している被毛の色

かわいい猫の肉球

LittlePigPower/shutterstock.com

ここまでで猫の毛色が成長と共に変化する可能性があることについて詳しくみてきました。つまり、子猫のときの見た目や毛色で猫を選ぶなら、成猫になると全くことなる毛色の猫になる可能性もあるということです。

想像していたのとは全く異なる風貌の成猫に成長するかもしれません。

では、どの時点で猫の毛色が変化するかどうかを見分けることができるのでしょうか?それには遺伝子が関係していますが、実は猫の肉球が毛色のヒントになることをご存知でしたか?

毛色が薄い猫の場合は淡い色の肉球、毛色が濃い猫の場合は濃い色の肉球をしています。子猫を選ぶ際、被毛だけに注目せず、是非、肉球の色もチェックしてみてくださいね。

そうすることで、成猫に成長したときのおおよその毛色を予想できるでしょう。

まとめ

猫の被毛は成長するにつれて変化する理由についてみてきましたが、いかがでしたか?色の変化には9つの遺伝子が関係しており、被毛の色によって性格が違ってくることも分かりました。

これから子猫を家族として迎えることを考えている方は、是非、成長段階にみられる被毛の色の変化を楽しんでくださいね。

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