
猫のフンからできる最高級のコーヒー豆がある?!ジャコウネココーヒーができあがるまで
みなさんは高級コーヒーとして知られている「ジャコウネココーヒー」をご存知ですか?コーヒーにはさまざま種類がありますが、ジャコウネココーヒーは猫のフンから焙煎された、世界一高いコーヒー豆とも言われています。この記事ではジャコウネココーヒーについて詳しく解説していきます。

ジャコウネコってどんな動物?

pzAxe/shutterstock.com
ジャコウネコは、そもそもどんな動物なのでしょうか?
ジャコウネコは、食肉目ジャコウネコ科に属している哺乳類の総称です。ジャコウネコの体型はイタチやタヌキにもよく似ていて、大きさもさまざまです。顔立ちはタヌキやハクビシンなどに似ていて、鼻先がスッと尖った可愛らしい顔をしています。
毛色は山猫などを連想させるような灰黄褐色をベースに、黒い班模様がキレイに並んでいます。そして、特徴的な長いしっぽには白と黒の独特な輪っかの模様がついています。
ジャコウネコは猫の仲間?
ジャコウネコには”ネコ”という名前が付いていますが、実際のところネコの仲間なのでしょうか?
上記でも見たようにジャコウネコは食肉目ジャコウネコに分類されていますが、ネコ科とジャコウネコ科はそれぞれ独立したグループになっています。つまり、ジャコウネコはネコの仲間ではありません。
しかしジャコウネコにはネコという名前が付いていることから、猫のフンのコーヒーとして知られるようになってしまいました。
日本ではジャコウネコ科の属している動物はハクビシンだけで、ジャコウネコ科の動物は南アジアや東南アジア、アフリカの中南部に主に分布しています。
ジャコウネコの名前の由来
ジャコウネコには生殖器付近から臭液を分泌させる分泌腺があり、この分泌液が麝香(じゃこう)、つまりムスクの香りに似ていることから、ジャコウネコと呼ばれるようになったと言われています。
動物性香料のひとつでもある分泌液は霊猫香(れいびょうこう)、もしくはシベットとも呼ばれ、ジャコウネコ同士がコミュニケーションを図るために使われるものです。
歴史を遡ってみると、クレオパトラが香水の代わりに体に塗って使っていたという文献も残されています。
この場合、メスの分泌液には不純物も多く含まれているため、主にオスのジャコウネコから採取して希釈することで芳香を放つようです。
栄養ドリンク剤にも使われているジャコウネコの分泌液
コーヒー豆以外にも、栄養ドリンクにジャコウネコの分泌液が使われています。栄養ドリンク剤の成分欄に”シベット”という記載があれば、ジャコウネコの分泌液を乾燥したものを使っています。
シベットは虫垂興奮、血流増加、鎮痛、消炎、脂質代謝促進、糖などに有効な成分と言われています。ジャコウネコの分泌液は香料だけでなく、乾燥させると生薬としても使える有効成分なのです。
まとめ

Bhakpong/shutterstock.com
猫のフンのコーヒー、つまりジャコウネコのコーヒーについてみてきましたがいかがでしたか?
コピ・ルアクと呼ばれているジャコウネコの糞から製造されているコーヒーは、最高級のコーヒーです。是非機会があったらジャコウネココーヒーを飲んでみてくださいね。