【ドッグトレーナー監修】表情・行動・しぐさでわかる犬の気持ちを解説【2023年版】

【ドッグトレーナー監修】表情・行動・しぐさでわかる犬の気持ちを解説【2023年版】

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この記事の監修者(48件監修)

Moe Yoshida

ドッグトレーナー

Moe Yoshida

国際動物専門学校 しつけ・トレーニング学科卒。 噛み・吠え癖の酷い元保護犬のビーグルを引き取った事をきっかけに『褒めてしつける』を念頭に活動。 自身の経験を活かし、しつけイベントにて飼い主に寄り添ったトレーニング方法を指導。 ナチュラルペットフード・栄養学の知識にも精通。 保有資格:NPO法人ドッグトレーナー2級、しつけアドバイザー2級、愛玩動物飼養管理士、ドッググルーマー2級

犬は人のようにしゃべる事ができません。そんな犬ですが、人や他の犬に自分の気持ちを表現するために表情や行動で表そうとしてくれます。その表情や行動を理解する事ができれば、ある程度その犬の気持ちを理解する事ができ、コミュニケーションをとる事ができます。今回は、犬の表情やしぐさから見えてくる犬の気持ちについて紹介したいと思います。

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犬の表情から見えてくる犬の気持ち

犬 笑う

pixabay.com

犬は人間ほど表情に変化がありませんし、人間のように意識して表情から気持ちを表すことをしません。けれども意識せず、目、鼻、口、耳といった顔のパーツに気持ちが現れています。

犬と対面するとき、やはり最初に、そして最もよく見るのは行動やしぐさよりは顔ではないでしょうか。犬の表情からその気持ちを読み取って、なるべくたくさん話しかけてあげましょう。

犬の目でわかる犬の気持ち

犬の目でわかる犬の気持ちとして、真っすぐ目を合わせる場合には威嚇や攻撃性の表れといわれます。特に初対面の犬の場合には、目を合わせる事は喧嘩を売っていると同じなので危険な行動です。

ただ、飼い主などの好きな相手に優しく見つめる場合は親愛を表します。この場合は、攻撃性は皆無で、眼が好きなことを表すほど優しい眼差しを向けてくれます。

状況によっても判断できるのですが、もし犬の表情がわかりにくかったり判断に迷ったときは目の形を見てみましょう。犬の目は丸いのですが、親愛の情を示しているときや穏やかな気持ちのときはアーモンド型の目をしています。

逆に目を合わせない場合は、犬の気持ちとしては犬自身が不安を感じていたり、敵意がなく服従する事を表すしぐさです。

犬はいたずらをして叱られても反省しませんが、以前に叱られたことをまたしてしまい、「マズイな」と感じているときは叱ろうとしている飼い主さんと目を合わさないことがあります。

決してごまかそうとしているわけではないのですが、飼い主さんの怒りだしそうな表情にただならない不安を感じているのですね。また、瞬きを繰り返す行動も敵意がない事を表すしぐさです。

耳と口の位置からわかる犬の気持ち

犬の耳がリラックスし、口は閉じている表情のときは、幸せでのんびりとした気分で穏やかな状態の場合に表れるしぐさです。また、人で言う微笑みに近い表情といわれます。

リッラクスしている耳とは、両耳の間(前頭部です)が広くなっている状態です。

耳が前に傾き気味で、口が軽く開いている表情のときは、何か近くに興味を引くものがあり、何か起きないかと注目をしている状態です。ただ、耳が前に傾き、口がC型に開いている表情の場合は攻撃性を表します。

さらに、背中の毛が逆立っている事もあります。 逆に耳が後ろに伏せられていて、口が穏やかに開いている表情のときは、あいさつや遊びに誘おうとしている時に合わられるしぐさです。

飼い主さんや大好きな人に甘えるときもこの表情です。ただ、耳が後ろに引き気味で口が少し開いている表情のときは少し緊張したり、不安を感じたりしている時に現れる表情です。

後ろに耳が倒されて、歯が剥き出しになっている場合には威嚇をしているのではなく、それ以上近づくなと警告をしている状態で、怯えている状態といえます。この状態のときにこれ以上近づくと攻撃される可能性が高くなります。

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姿勢から見えてくる犬の気持ち

お腹やのどを見せるといった行動をする場合は、完全服従の表れです。お腹やのどは急所で、それを見せる事はそこを攻撃されてもいいという犬の気持ちの表れです。これは、飼い主や家族に良く見せる忠誠を示す行動です。

犬同士で、片方の犬がお腹を見せる行動をとったときは、攻撃されてもよいという意味ではなく、降参の意味が殆どです。これは犬どうしでも約束事となっており、喧嘩をしているときにお腹を見せて降参した犬に対してそれ以上攻撃する犬はいません。

ただ、犬どうしでも相手に全幅の信頼を寄せているときにひっくりかえってお腹を見せることがあります。これは服従や降参ではありません。仲良しの犬どうしが遊んでいて、遊びが楽しくて仕方がないとき、喜びを表す行動です。

また、犬の体を大きく見せるか、小さく見せるかでも犬の気持ちは変わってきます。犬が自分の体を小さく見せようとする場合は服従を示し、大きく見せようとすれば自分の方が上だという事を示します。

また、全身の毛が逆立っていたり、鼻に皺が寄っているといった行動をする場合は攻撃性の表れです。 口角が長く引かれている表情は幸福感や安心にあふれた犬の気持ちから来るものです。

尻尾の位置によって変わる犬の気持ち

犬 しっぽ 位置

shutterstock.com

表情よりも感情を最も表しているのがよく判るのが尻尾の動きです。尻尾の位置が高いほど自信の表れで、低い位置にあるほど服従心が強い状態です。

さらに、尻尾を後ろ足の間に挟み隠しているときは恐怖心を感じています。これは尻尾を隠すというよりも、尻尾で急所を隠し守るとするしぐさなのです。

また、尻尾を振る速さが速いほど興奮していたり、緊張をしていたりする際に表れるしぐさといわれています。

尻尾がまっすぐに立っていたり、曲がっていたりしているしぐさをしている時は攻撃性の表れで、尻尾が水平になっているしぐさの場合は好奇心の表れですが、毛が逆立っている時は攻撃性の表れです。

逆に尻尾が下がっている場合は、ストレスを感じていたり、巣快感を感じているような状態です。

尻尾の先端でわかる犬の気持ち

尻尾は歩行時のバランスを取るためにも使われますが、そんなときでも犬の気持ちが反映しています。

飼い主さんと一緒に散歩している犬の尻尾はだいたい斜め上にあがっていますが、その先端が犬の身体側に向いているときはどんなに穏やかな表情をしていても完全にリラックスはしていません。

不測の事態に備えいつでも応戦行動ができる用意があります。

先端が犬の身体と反対側の外向きになっているときはリラックスしており油断や隙のある状態です。柴犬のような巻尾の犬では、尻尾の先端から犬の気持ちを知ることはできません。

けれども巻尾の犬でも嬉しいときは巻いたままで尻尾を振ります。フレンチブルドッグのように尻尾が短い犬は尻尾を振る代わりにおしりを振るんですよ。

行動やしぐさから見える犬の気持ち

犬 元気

shutterstock.com

犬の行動やしぐさによって人や他の犬に気持ちを表現する事をボディランゲージと呼びます。ボディランゲージは言葉を話せない犬のコミュニケーション方法の1つです。

また、ボディランゲージの1つで、興奮している相手を落ち着かせたり、自分のストレスを軽減する際に表れるしぐさの事をカーミングシグナルといいます。カーミングシグナルは犬の感情を理解するだけではなく、それを人もする事で犬に自分の感情を知らせる事ができます。

遊びに誘うときのボディランゲージ

前肢を伸ばして腰を高く上げているしぐさをしている時は、相手を遊びに誘うときにするしぐさです。この行動をフレイバウといいます。 また、仔犬の場合は後肢で2本立ちをして相手に飛びかかっている行動をする時が遊ぼうと誘っているしぐさです。

リラックスや好意的に思っている時のボディランゲージ

体をくねらせて、尻尾を振っているしぐさをする時は甘えているしぐさです。時には腰を振って好意を全身で表します。自然な状態で立っていた時はリラックスをしている時の行動です。

緊張していたり、怯えている時のボディランゲージ

尻尾を下げて、体を低くしているしぐさをしている時は緊張と不安を表すボディランゲージで、尻尾をお腹の下に巻き込んでいる場合は怯えている時のしぐさですが、攻撃性も表しているので不用意に近づくのは危険です。

背中を丸めて、座り込むという行動をする時は、不安に思っていたり、飼い主や家族から叱られた場合にする行動です。また、どこか悲しそうな表情をする事もあります。

攻撃性を表すボディランゲージ

尻尾が上に上がり、毛が逆立っている時は攻撃性の表れなので、この場合は絶対に近づかないようにしましょう。このボディランゲージに歯をむき出したり、唸ったりといった表情が加わると、それ以上近づくと攻撃させる事があります。

カーミングシグナル

目を細めたり、瞬きをしたり、視線をわざと逸らしたりといった行動をした場合は、自分は危害を加えるつもりはない事を表します。また、鼻を舐めるという行動は自分の緊張や不安を解消するために行います。

この場合はストレスを感じているので、ストレスになるものをなくすといいです。同じような意味であくびという行動をする事があります。決して眠たいわけではなく、緊張を和らげようとして行っています。

地面の匂いを嗅ぐという事も興奮していたり、不安に感じている場合に行い、相手に対して攻撃の意思がない事を表します。その他にも、体を振ったり、体や耳の後ろを掻いたりする事で、緊張やストレスを和らげようとします。

座ったり、伏せをしているなどのすぐには動けない姿勢になったり、背中やお腹などの急所を見せる姿勢をとる事があります。この状態は相手に敵意がない事を表します。

【犬の気持ち】犬って泣くの?こんな行動をしている時、犬は悲しんでいる!

犬に感情があるのか無いのかは、様々な意見がありますが、喜ぶことがハッキリわかる以上、犬も泣くことや、行動の中で悲しむこともあり得るのではないでしょうか?いろんな例を示しながら、犬の感情について考えてみます。

https://mofmo.jp/article/889

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26 名無しさん
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うんこーーんーーー

25 名無しさん
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24

チャギントン

24 名無しさん
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いつも調べて見ています

俺はあなたのことは大っ嫌いに初めてなりました

23 名無しさん
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1

私もです^^;同感‼️

22 名無しさん
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これだけで今日の宿題終わった‼︎ワンちゃん可愛いクテ中々終わらんかった〜〜‼︎

21 名無しさん
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一緒に暮らしてると、しっぽとか意識してみなくても、嬉しいんだなとかリラックスしてるんだなとか分かるようになりますよね。私が仕事で1週間家を空けた時には、帰ってくるならすごく嬉しそうにまとわりついてきて、犬も寂しいとか帰ってきて嬉しいとか分かるんだなぁって感動しましたよ。

20 乾貴士
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サッカー選手目指して頑張って

19 名無しさん
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首を傾げるしぐさがたまらないです!犬って可愛いなぁ‼︎

18 名無しさん
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犬はほんとに表情豊かで健気な動物!怒ってる時ですら可愛くみてえしまう!笑

17 紅白なます
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ボディランゲージにもいっぱい種類があって、いろんな仕草で自らの感情を教えてくれてるんだなってのを知ると、今まで以上にもっと仕草に注目しないとってわかります。

17 名無しさん
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犬って本当に健気で一生懸命な動物だなって思います。何とかコミュニケーションを図ろうとして必死に訴えかけてきますよね、嬉しい時もお腹が空いたときも怒ったときも、悲しい時もね。言葉では通じないけど間違いなく家族の一員ですよ!

17 中田
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犬は本当に表情豊かですよね。別に個別のパーツを見て判断しなくても、嬉しいんだなとか寂しかったんだなとか表情を読み取れますよね。これは長く人間が犬と暮らしてきた遺伝子がなせる技なのかな?言葉がなくてもお互いに分かり合えるんだから素敵ですよね。

14 流星群
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言葉を交わさなくても、長く一緒にいれば犬の気持ちって自然と分かるようになるものですよね。リラックスしてる時の表情、ワクワクしているときの表情、意識しなくても耳や口の位置などから自然に把握しているんでしょうね。本当に犬は大切なパートナーなんだなと実感します。

13 ピンチ
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おしゃべりができなくても、こんなに豊かに語れるんだなぁ。確かに言葉はしゃべれなくても、こっちの言葉は分かってるし、表情や仕草で語れるし、犬は本当に人間にとってパートナーと言える存在なんだなぁって思いますね。

12 にんじん
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犬の気持ちってこんなふうに読み取るものなんですね。いや~飼い主さんは凄いなぁ。犬を飼いたいと思ってるけど、犬の感情をここまで読み取るのは難しいかな?全然できる自信がないけど、飼ってるうちに自然に分かるようになるものなのかな。

11 名無しさん
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体全体で気持ちを伝えてくる犬は、ケアする側にとっても本当に可愛いですよね。信頼関係を築けているかどうかなど、しつけに関係したことも目の表情や尻尾の動きなどからもよく観察しておきたいですね。

10 May
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犬って尻尾以外でも表情が分かるものですよね。最初は何を考えているのかわからなかったけど、長く一緒に暮らしているとだんだんと分かってきますね。種族も違うのに、その壁を超えて分かり合えるなんて本当に不思議だと感じます。

9 名無しさん
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目や視線から伝わる感情って犬からも理解できますよね。たしかに丸い目がこちらを見るときにアーモンド型になっているのが分かります。よーく見てあげてその子が体全体で伝えている感情を読み取ってあげたいと思います。

8 犬の気持ち
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犬の気持ちとかわかるのは難しいですよね。わかった気になっているのが正しいところじゃないでしょうか。ある程度はわかるかもしれませんけど、人間とは別の動物なので100%分かり合えるのは無理でしょ。人間同士だって分かり合うのは難しいんですから、でも犬の気持ちもしわかったらちょっと怖いと思いませんか

7 名無しさん
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犬の色々な部分から犬の気持ちを知ることができるんですね。ここまで理解できると犬も嬉しいでしょうし、飼い主も犬との生活が楽しいでしょうね。

6 ほほ
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犬の気持ちは分かったようで、分からないことが多いですよね。仲良くなったと思ったら違ったりするし、そうでもないと思ったら妙になついて来たりとかね。猫ほどではないけど、犬も難しいところはあるとつくづく思う瞬間ですよ、もっと犬の気持ちを分かるようになりたいですね。

5 ジョン
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飼っているワンちゃんは分かるようにだんだんなっていくけど、他のワンちゃんに関してはたまに間違えることあるなぁ…。喜んでるかな?と思って近づくと怒っているだけだったり…もっとワンちゃんのボディーランゲージを学んで読み取っていきたいですね。

4 もも
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人間と同じように、コミュニケーションとるのは難しいなぁ…でも、全身で感情を表してくれるぶん、少しは分かりやすいかな??飼い主として、よいコミュニケーションがとれるように努力します!!

3 名無しさん
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犬の表情や行動で気持ちがすぐにわかるようになれればいいなと思います。まだまだコミュニケーションが取れていないので、夫婦のように何でもわかれるようになるまで、あとどれくらいかかるのだろう。でもこういった情報があるので、助かります。良い飼い主に成れるように頑張ります。

2 これこれこれ
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ペットのことはできるだけ知りたいと思うのが飼い主でしょう。逆に飼い主なら、ペットがどんなことを考えてるか、どんな気持ちであるかは可能な限り理解してあげないといけません。飼い犬のことを理解するためには、細かな仕草に注意を向けないとダメなんですね。

1 ママみん
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アイコンタクトを取ると、犬と仲良くなれそうだと思っていたのですが、全く逆でした。目を合わせるのが危険な行動とは知らなかったので、大変勉強になりました。行動や仕草の意味が理解できると、より犬と心が通じ、分かり合えそうです!