【2023年版】エリザベス女王も愛したコーギーってどんな犬？性格や飼い方をドッグトレーナーが解説！

飼う前に知っておくべきこと

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2021年の日本全国における犬全体の登録数を元に、犬種別人気ランキングを作成すると、コーギーは14位になります。つまり、日本でも人気のある犬種ということです。

しかしコーギーは、人気犬種の常連であると同時に、犬の飼育のプロが、「きちんと勉強してから飼って欲しい犬種のナンバーワン」と述べたり、獣医さんも「柴犬と並ぶ、診察したくない犬の上位」というほどに扱いが難しい犬種でもあります。

残念ながら、可愛い姿に惹かれて飼ってはみたものの、手に負えなくて手放したり、里親を募集する人が後をたたないという現実があります。ですから、コーギーを飼うことを考えておられる方に、飼う前に知っておいた方が良いコーギーの性格や、体の特徴をお話しします。

性格

コーギーは牧羊犬として働いていたこともあり運動能力が高く、利口で活発な子が多いです。

体を動かすことが大好きで社会性もあるので、他の犬種の子とも上手に遊べます。

また、コーギーは賢く人を見極める力が非常に高いので、犬の扱いに慣れていないことや、自信がないことを見抜いて挑戦的な態度をとって試そうとする場合もあります。

賢いコーギーと良い関係を築くためには、甘やかしすぎないタイプの飼い主の方が向いているでしょう。

噛み癖

牧畜犬として働いていた時に、牛や羊を誘導したり群れに戻すために、家畜のかかとやくるぶしに噛み付いていたので、その習性が残っていて、未だに噛み癖がある犬種とされています。

なんと、かかとに噛み付く習性から「ヒーラー」というニックネームも付いているほど、犬の中でもとりわけ噛み癖が強い犬種ともいえます。残念ながら、きちんとしつけられていないコーギーが、飼い主の足に噛み付いたという話もよく聞きます。

ですから子犬の時から、とにかく「人を噛んだらダメ」ということを教え込む必要があります。痛くないから、まだ小さいからと甘やかしていると、もともと噛み癖がある犬種なので大変なことになってしまいます。

獣医さんが診察を嫌がるのも、噛む子が多いからです。特に断尾されている場合などは、コーギーならではの賢さで、痛い思いをしたことをしっかりと覚えており、診察しようとすると警戒し噛み付くのです。

爪を切ったり、毛をカットする時にも同じような問題が生じて、万が一失敗したり、痛い思いをさせてしまった場合は、そのお医者さんやトリマーさんには二度と体を触らせないように精一杯の抵抗をします。

中型犬なのにパワーがあるので、暴れ出したら抑え込むのも一苦労ですし、顎の力も非常に強いので、噛みつかれたら本当に危険です。ですから、飼い主さんが、どんな状況でも愛犬をコントロール力がないといけないのです。

吠え癖

コーギーは興奮しやすい上に、テリトリー意識が高いので、よく吠えます。しかもよく通る声なので、日本の密集した住宅事情だと、近所迷惑になってしまう可能性もあります。マンションや集合住宅にお住いの人は、その点を事前に考慮すると良いでしょう。

もちろん、無駄吠えをしないように躾ければ問題ありません。無駄吠えをした時には、しっかりと目を見て、同じ言葉で教えるようにしたり、口を抑えてわかりやすく吠えてはいけないことを教えこめば、賢い子なのですぐに覚えるでしょう。

重要なのは「吠えたら構ってもらえる」と覚えさせない事です。

胴長短足ゆえの注意事項

胴長短足は、コーギーの可愛らしいポイントでもありますが、その特徴的な体型ゆえに、飼育環境に気を付けてあげないといけないことが幾つかあります。

はじめに、大きな段差や、小さな段差でも頻繁に上り下りすることは、胴の長いコーギーにはかなりの負担となります。先天的に「椎間板ヘルニア」を発症しやすい犬種ですが、特定の動きや運動を繰り返すことは、病気の発症を促し、進行させてしまいます。

散歩の度に自宅の階段を降りる必要があったり、高低差のある玄関をジャンプするように跨がないといけないような飼育環境だと少し厳しいでしょう。

さらに、室内がフローリングで滑りやすくなっていたり、ソファーや椅子などの家具を使用させ、階段と同じように、体の負担となる上り下りをさせないように気をつけてあげる必要があります。

また、「愛犬とフリスピーで遊びたい」「ボールをキャッチさせたい」などと夢見ている人も、コーギーは向かないでしょう。コーギーはジャンプさせると、着地の時に腰や足を痛めやすいので、フリスピーなどの遊びはもってのほかです。

他にも、胴が長いことを考慮したトイレのサイズにしてあげる必要があります。きちんとトイレトレーニングをしても、ペットシートが小さかったり、トイレのサイズが適正でないとどうしてもはみ出してしまうこともあります。

本人は何にも悪くないのに、それで叱ったり、ちゃんとできないと扱うのはあまりにもコーギーがかわいそうなので、中型犬であっても大きめのサイズのトイレが必要になることも、事前に把握しておきましょう。

特徴的な体型をしているコーギーを家に迎える前に、コーギーに適した家か、また体に負担をかける場所がないか、一度調べて見ることをお勧めします。そしてコーギーと飼い主にとってストレスにならない飼育環境を整えてから、愛犬を迎えるようにしましょう。