たまねぎは猫にとって危険!その理由や飼い主として注意すべき点を解説!

たまねぎは猫にとって危険!その理由や飼い主として注意すべき点を解説!

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たまねぎに含まれている成分は血液をサラサラにしてくれる効果があるなど、人間には健康に欠かせない大切な食材です。しかし猫や犬にとってたまねぎは危険な食材です。命の危険がある深刻な中毒症状を引き起こしかねません。なぜたまねぎは猫にとって有害な食材なのでしょうか。飼い主として注意すべき点をまとめました!

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どれくらいのたまねぎを摂取すると危険なの?

たまねぎと子猫

Velychko/shutterstock.com

ネコちゃんがどれくらいの「たまねぎ」を食べてしまうと、中毒症状を引き起こすことがあるのでしょうか。

ネコちゃんの体格や種類、健康状態によって、中毒症状があらわれる「たまねぎ」の摂取量は大きく異なります。

高齢期のネコちゃんで免疫能力が低下している場合や、まだ体の形成が不十分な子猫は、特に注意症状が出やすいと考えられています。

一般的には、体重1kg当たり5g以上の「たまねぎ」を摂取してしまうと中毒症状がおきる危険があると言われています。

例えば体重が2kgのネコちゃんの場合、10g程度の「たまねぎ」を食べてしまうと中毒症状が誘発される可能性が高まります。

しかし繰り返しにはなりますが、それぞれのネコちゃんによって、健康に問題が生じてしまう「たまねぎ」の摂取量には大きな違いがあります。

成猫であり比較的大柄なタイプのネコちゃんでも、ほんの少しの「たまねぎ」を食べただけで重篤な貧血を引き起こしてしまったというケースもあります。

それで、食べてしまった「たまねぎ」の量が少しだった場合でも安心せずに、その後のネコちゃんの様子をしっかり観察しましょう。基本的にはすぐに病院で検査を受ける方が望ましいでしょう。

猫をたまねぎ中毒から守るために

たまねぎエキスにも注意

mirzamlk/shutterstock.com

「たまねぎ」中毒は命に関わる深刻な貧血症状を引き起こします。それで、うっかりネコちゃんに「たまねぎ」の成分を食べさせてしまわないように、与える食事に注意することが最大の予防策になります。

「たまねぎ」の危険成分である「アリルプロピルジスルファイド」には、熱を加えても犬や猫に対する中毒性がなくならないという性質があります。それで、炒めたり煮たりするなどの加熱調理をしても、ネコちゃんに対する危険性は全く変わりません。

ですから「たまねぎ」が含まれている料理は、どんな調理方法の料理であれ全てを避ける必要があるのです。

「たまねぎ」はいろんな料理に使用されている食材です。それで「たまねぎ」が入っている料理を全て避けるというのは非常に困難です。中にはオニオンエキスなど、抽出した成分が点滴されている食材もあります。

ですから思わぬアクシデントを防ぐためにも、基本的には人間の食事をネコちゃんに与えないことが一番の予防策になります。特に、何が入っているかが分かりにくいような買ってきたお惣菜などには注意しましょう。

どうしてもネコちゃんに人間が食べている料理を与えたいと思う場合には、必ず裏面の原材料表や成分値などを確認しましょう。「たまねぎ」そのものの使用だけでなく、「たまねぎ」のエキスなどが含まれていないことを確認するようにしてください。

もし猫が「たまねぎ」を食べてしまったら

もしネコちゃんが「たまねぎ」が入った料理を食べてしまった場合には、どうすべきなのでしょうか。

ネコちゃんが「たまねぎ」を食べている現場を目撃した場合には、直ちに食べるのをやめさせましょう。そして、口の中に残っている食材も全部出すようにしましょう。

ガーゼなどを用いて口の中を拭き取り、口の中に残っている「たまねぎ」の成分も除去するようにしましょう。

「たまねぎ」中毒は、どれくらいの期間が経過してから症状があらわれるかは定まっていません。

「たまねぎ」を食べてしまってから数時間後に嘔吐などの症状があらわれる場合もあれば、数日たってから症状が出現し、そのまま死亡してしまうというケースもあります。

それで、「たまねぎ」を食べてしまった直後に大きな異変があらわれていないように感じるとしても、健康上の問題が生じていないかどうかを素人が勝手に判断すべきではありません。必ず動物病院を受診し、医師の診察や検査を受けるようにしましょう。

「たまねぎ」を食べてから1時間以上経過してしまうと、「たまねぎ」の成分が体内に吸収され始めてしまうので、吐き出させることが困難になってしまいます。

食べている量が多い場合や、夜間などで動物病院の受診がすぐに行えない場合には、その場で吐き出させる必要が生じる可能性もあります。

飼い主が自分で行える処置として、オキシドールを用いたり食塩を使ったりする方法があります。しかし、どちらの方法もネコちゃんの体に大きな負担をかけるので、必ず獣医師の指示を受けて行うようにしましょう。

たまねぎ中毒の治療法について

治療を受ける猫

Africa Studio/shutterstock.com

では、たまねぎ中毒を発症して動物病院を受診すると、どんな治療が行われるのでしょうか。たまねぎ中毒は、症状があらわれるまでに数日かかる可能性があるので、まだ深刻な症状が起きていない場合でもさまざまな検査が行われます。

血液検査や尿検査などが実施され、赤血球の割合などの数値が変化していないかどうか確認が行われます。血液検査などにより溶血性貧血が起こっていると判断された場合には、処置を行う必要が生じます。

まだ「たまねぎ」を食べてから1時間が経過していない場合、動物病院においても嘔吐を促したり胃を洗浄したりなどの処置が行われます。

残念ながらたまねぎ中毒に対する解毒剤はありません。それで「たまねぎ」の成分がネコちゃんの体内に吸収されている場合には、動物病院においても対処療法が行われます。

強心剤や利尿剤、ビタミン剤などの投与や、下剤の投与を行うこともあります。ネコちゃんに貧血が生じている場合には輸血を行う動物病院もあります。

ネコちゃんが「たまねぎ」を食べてしまってからどれだけ早く処置を開始できるかが、その後の経過に大きく関係しています。それで、ネコちゃんが「たまねぎ」を食べてしまっているのを発見したら、すぐに動物病院を受診するようにしましょう。

夜間などでも速やかに対処できるよう、緊急外来を行っている近隣の動物病院を調べておくことをお勧めします。

たまねぎ中毒の診察費用の目安について

ネコちゃんがたまねぎ中毒になってしまい動物病院を受診する場合、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。

夜間救急などではなく、通常の診察時間に受診した場合には、およそ1000円程度の診察料が請求されるのが一般的です。

「たまねぎ」の成分が体内に回って健康状態に影響を及ぼしていないか、血液検査をします。その検査費用におよそ1万円程度の費用がかかります。

加えて、処置を行うため点滴や注射などを行ないます。それで、静脈点滴に5000円程度、皮下注射に3000円程度、処置費用として2000円程度、全部合わせると1万円程度の費用が請求されるようです。

また、内服薬として数百円程度の費用も計上されます。そのため、あくまで一般的な金額の概算ではありますが、たまねぎ中毒によって動物病院を受診する場合、合計して2万円から3万円程度の費用が請求されるようです。

まとめ

いかがでしたか。「たまねぎ」はネコちゃんにとって中毒性のある危険な食材です。下痢や嘔吐だけでなく、摂取量が多いと重度の貧血を引き起こします。最悪の場合死に至るほど危険な中毒症状を引き起こす可能性があります。

それで「たまねぎ」が直接具材として入っている料理だけでなく、エキスとして入っていないかどうかも含めて、細心の注意を払う必要があります。また、万が一ネコちゃんが「たまねぎ」を食べてしまった場合には、すぐに動物病院を受診しましょう。

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