犬が歯を見せるのはなぜ?2つの対照的な理由と対策をご紹介!

犬が歯を見せるのはなぜ?2つの対照的な理由と対策をご紹介!

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犬は言葉で人間と意思を通わせることができない分、何気ない行動やしぐさを使って自分の感情や気持ちを飼い主に伝えようとしています。犬が見せるサインから気持ちを読み取って、飼い犬との信頼関係を強くしていきたいことでしょう。ここでは犬が「歯を見せる」ことにどんな心理が隠されているのか取り上げます。

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しぐさや行動から読み取る犬の気持ち

しっぽを振って喜びを伝える犬

Susan Schmitz/shutterstock.com

人間は言葉を使ってコミュニケーションを取ります。しかし犬も含め、他の動物たちは言葉を話すことができないので、それに代わる方法で他者とコミュニケーションを取ることをしています。

近年のペットブームにより、犬や猫などを家族として迎え入れる家庭が多くなりました。それにより、犬や猫といった動物が人と関わりを持つ機会もグンと増えるようになっています。

では、言葉を話すことがない犬などのペットは、どのようにして飼い主である人間と意思を交わし、コミュニケーションを取ることができるのでしょうか?こちらは犬に言葉を使って話しかけますが、犬はどんな方法で私たち人間に気持ちを伝えようとしているのでしょうか。

そのおもな方法は体を使って、つまり“ボディランゲージ”を通して気持ちを伝えています。犬も人間と同じように、喜びや悲しみ、怒りといったさまざまな感情を持っています。 犬は言葉で人間と意思を通わせることができない分、行動で自分の感情や気持ちを飼い主に伝えようとしているのです。

犬が気持ちを伝えるしぐさの中で「歯を見せる」ことに、犬のどんな心理が隠されているのか解説していきます。

犬が歯を見せるのは怒っているから?

歯を見せるブル

Margarita Blagova/shutterstock.com

犬が「歯を見せる」ことにはどんな理由があるのでしょうか。犬が歯を剥き出しにしているのを見ただけでは、その表情は怒っている、警戒心を見せているように思えるかもしれません。

信頼関係のある飼い犬が、遊んであげている時に突然歯を剥き出しにして見せてきたりすると、飼い主としては「え?急に何で怒ったの?」と、犬の気持ちに戸惑ってしまうこともあるようです。

ヤフー知恵袋の中に、犬の飼い主さんのこんなコメントが掲載されていました。一部抜粋してご紹介します。

「私が家から帰ってきたり、抱っこをしに行ったりすると、口角を上げて歯を剥き出しにして、いわゆる威嚇の口をしているのに、ケージのふちに手をかけて立ちポーズやしっぽをふりふりして、喜び興奮しています。なぜ、こんな不思議な行動を取るのでしょうか。」
出典:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/
「トイプードルの1歳の男の子を飼っています。最近、じゃれる時に犬が自分からゴロンと仰向けになるのですが、お腹を触ったりすると口を開けて歯を見せてきます。これは威嚇なのでしょうか?」
出典:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/

確かにこうしたコメントを見ると、歯を見せて威嚇しているように思っても、一方で喜ぶしぐさも見せているとなると、飼い主さんとしては「うーーーん」と、犬の気持ちがよく分からなくなってくるところでしょう。

では、犬が歯を見せるのにはどんな理由や心理が隠されているのでしょうか。ここからは犬が歯を見せる理由と、それをどのように判断できるのか、さらにはどんな対策ができるのかについて取り上げていくことにしましょう。

犬が歯を見せる対照的な2つの理由とは

笑う犬

JIFF/shutterstock.com

犬が歯を剥き出しにして見せる時、それは対照的な理由が考えられます。一つは表情のままの気持ち、つまり「威嚇や怒り」の感情を出そうとしている時です。

そしてもう一つは、怒りとは正反対の感情、つまり「喜びや嬉しさ」の気持ちが表情に出ている場合です。嬉し過ぎて笑顔になって歯を見せているというわけです。

でも、この一つのしぐさだけでは「怒っているのか」、それとも「喜んでいるのか」見分けがつきませんし、喜んでいるのかと思って近づいたら実は威嚇していて、ガブリとやられてしまったなんてことになったらたまったものじゃありませんよね。

では、それぞれの感情を表している時をどのようにして見分けたら良いのか、さらに詳しく取り上げてみることにしたいと思います。

歯を見せる理由①:威嚇や怒り

犬だけではなく、猫など他の動物にも同じように見られることですが、他者に対して警戒心の気持ちがいっぱいの時に、歯を剥き出しにして見せるしぐさを取ることがあります。

たとえば、どんな時に犬は威嚇することがあるでしょうか。自分のテリトリーに勝手に入ってこられたと感じた時や、見知らぬ人間や犬などがどんどん近づいてきた時、お気に入りのおもちゃを取り上げられた時などが挙げられるでしょう。

怒っている、あるいは威嚇していることをどのように判断することができるでしょうか。

犬が本気で怒っている時や威嚇している時は、歯を見せるだけではなく体の毛も逆立つことがあります。また、目を大きく見開いて、低い声で「ウーッ」とうなり声をあげ続けます。さらにはしっぽを高く上げて、小刻みに振るしぐさも加わる場合があります。

ここまで怒っている時や威嚇している時は、牙(犬歯)がはっきり見えるくらい歯を剥き出しに見せていることでしょう。耳はピンとたち、マズルにしわを寄せて、明らかに表情から怒りの感情が見てとれるかもしれません。

犬が上体を低くして構えているなら、それは攻撃体勢に入っていて危ないので、刺激するのをやめるようにしてください。

犬の牙つまり犬歯はとても鋭く、固いものでも簡単に切り裂くことができます。もともと肉食動物ですから、獲物の骨までかみ砕ける強力なあごを持っています。

犬の体の大きさにもよりますが、噛まれてしまうことで命に関わる事もあり得ますし、たとえワクチンを打っている犬であったとしても感染症のリスクはゼロではありませんから、威嚇している犬をさらに刺激することだけはしないように気を付けましょう。

歯を見せる理由②:喜んでいる

犬が歯を見せる時のもう一つの気持ちは、喜びや嬉しさを表す時です。喜んでいる時や嬉しい時に笑顔になって歯を見せているというわけです。

犬が人間みたいに歯を見せて笑うなんてことがほんとうにあるのでしょうか。もちろん、もともと野性で生活してきた犬は、喜びを笑顔で表すなんていう習慣や本能は持ち合わせてなんかいません。

しかし犬が人間と生活を共にする中で、犬は人間のすることを真似ることができるようになってきました。

犬は飼い主のことをよく観察していて、声の高さや調子から、あるいは表情からいま飼い主が喜んでいるのか、怒っているのか、悲しんでいるのかを見分けています。

飼い主が喜んでいる時は歯が見えていますし、口角が上がっています。それをよく観察し、学習しているのです。それで「あ~嬉しい時は飼い主がやっているみたいな表情をすればいいんだな…」「楽しい時は笑えばいいんだ」と学習し、同じようにするというわけです。

犬が歯を剥き出しに見せて喜びを出している表情は、何とも不思議で滑稽なしぐさに思えるかもしれませんが、飼い主である自分の表情やしぐさをよく観察して真似てくれているんだと思うと、可愛らしく感じますよね。

自分が飼い主を真似て笑顔のような表情をした時に飼い主がそれを喜んでくれていたり、さらに笑顔になったりしている様子を見た時に、犬はさらに飼い主に喜んでもらおうとして「歯を見せて」笑顔を作ろうとし続けるかもしれません。

犬が喜びや嬉しさの感情を出して歯を見せているかどうかは、ほかにどんなことで判断できるでしょうか。いちばんはやはり「状況」で判断できるでしょう。

犬と一緒に遊んでいる時や仰向けになってお腹を見せている時、しっぽをブンブン振って喜んでいる時やじゃれている時は、犬は明らかにリラックスしていることが分かるのではないでしょうか。

そうした時に歯を見せるしぐさは、嬉しすぎて歯がむき出しになっているだけなので、噛みつかれるのでは?などと警戒する必要はありません。

では犬が威嚇して歯を見せているのか、嬉しくてそうしているのかがはっきり特定できない場合はどうしたら良いでしょうか。

犬のしっぽやマズルなど、歯以外のパーツの動きや声などをよく観察して、総合的に判断するようにしましょう。犬の体のパーツをよく見てみると、犬のさまざまな感情を読み取ることができます。

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