鼻の模様で猫を識別できるってほんとう?猫の鼻の役割や模様に関する秘密を解説!

鼻の模様で猫を識別できるってほんとう?猫の鼻の役割や模様に関する秘密を解説!

update

猫には指紋と同じように個体識別ができる模様が体のパーツにあります。それは「鼻紋」と言われている鼻の模様です。猫にとって、指紋ならぬ鼻紋は個体識別をするのにとても大切な役割を果たしています。ここでは猫の鼻の役割や模様に関する秘密を取り上げていきます。

update

猫の模様に関する秘密

さまざまな猫

Kasefoto/shutterstock.com

猫の鼻紋、これは一匹一匹違うので、猫を個別識別するために大いに役立つわけですが、そもそも猫の模様というものに何か秘密が隠れているのでしょうか?

猫の遺伝子の秘密

猫の模様が決まる一つの要素は、遺伝子です。人間の見た目は父親と母親の遺伝子が組み合わさって決まるものですが、それは猫も同じです。オスとメスの猫の遺伝子が組み合わさって、どんな模様になるかが決定します。

猫の見た目が決まる遺伝子には、毛色の遺伝子と模様の遺伝子の二つがあります。毛色の遺伝子は基本は明るい茶色・黒色・白色の3色です。この3色を基本にして、色の濃さによってシルバーやレッド、ブルーに分かれていきます。さらに毛色に加えて、しまやぶちのような模様の遺伝子が加わっていくことで、バリエーション豊かな模様が生まれていくというわけです。

毛色や模様を決める遺伝子は20個以上あると言われています。ですから人間の一卵性双生児と違って、同じ親猫から生まれた兄弟同士だったとしても、どの遺伝子を受け継ぐかによって一匹ずつの模様は違ってきます。

ほかには、メス猫が複数のオス猫と交尾をしていた場合、父親が違う子どもを同時に産むということもあります。そうなると母親は同じだったとしても父親が違うわけですから、毛色や模様がまったく違う兄弟になるということもありえるというわけです。

模様のつき方にはいくつかの法則があるようです。模様を決めるのは遺伝子ですので、その種類は猫の数ほどあるものです。ですが模様がどのようにしてつくのかという点に関しては一定の法則があります。

「絵の具が上から注がれるように模様がつく」法則

その一つの法則は、「絵の具が上から注がれるように模様がつく」という法則です。例えば白い毛並みをしているところに黒がつく場合は、頭や背中から足のほうへ、上から絵の具を注ぐようなかたちで色がついていきます。この法則があるので、背中は黒くてお腹は真っ白な猫はいても、背中は白くてお腹が黒いという猫はいないというわけなんです。

足先だけ白くなっていて、まるでくつ下をはいているように見えるくつ下猫も、この法則にのっとっているのです。上から垂らされた色つき絵の具が足先につく前に止まってしまった状態です。その状態の子がくつ下猫になるというわけです。

「模様は顔やしっぽに出やすい」法則

もう1つの法則は「模様は顔やしっぽに出やすい」という法則です。顔、特に鼻の周りや頭の上のあたりには模様が出やすくなっています。たまに鼻の下にちょびヒゲを付けたみたいになっている猫や、かつらをかぶったみたいに頭だけ黒くなっている猫がいるのは、このためなんです。

このように色がつくのには法則があるということです。この法則を知って猫を見てみると、また何か違う感覚で猫のことを愛おしく感じるようになるかもしれませんね。

模様の元祖がいる

猫の模様に関するさらなる秘密は「模様の元祖がいる」ということです。今でこそ様々な模様や毛色の猫がいるので、考えたことはない方も多いかもしれませんが、もともと猫の模様はなんと1種類だけでした。茶系のしま模様です。

猫は昔、砂漠に生息していた生き物で、狩りをしたり天敵から身を隠したりするという環境のために砂の色に溶け込みやすい模様をしていました。突然変異がおきて他の色の猫が生まれたとしても、砂漠で生息しているときには他の動物に狙われやすくなって、あまり長生きすることができませんでした。

人間に飼われるようになり保護されるようになってから、今のような毛色や模様が増えていったようです。環境によって、猫にも変化が起きたということが分かりますね。

体温によって模様にも影響がある

さらなる猫の模様の秘密は「体温によって模様にも影響がある」ということです。猫の模様にはシールポイントという、耳や顔、足先、しっぽの先だけに色がついている模様があります。シャム猫などがこの模様をしています。しかし、実は生まれてきたばかりの子猫には模様はありません。全身が真っ白なのです。成長するにつれて少しずつ模様が現れていき、だいたい生後1カ月くらいすると皆さんが知っているシャム猫の姿になります。

ここで関係してくるのが「体温」なのです。シャム猫の毛の色素は、温度が低くなると黒くなっていくという特徴があります。生まれたばかりのころにはまだ全身の体温が高いので、色がつかないのです。そのあと成長していくにしたがって、体温の低い体の先端部だけが色がつくというわけなんです。

それで寒いところで飼われている猫や、年をとって体温が低くなった猫は全身が黒っぽくなっているそうです。ただシャム猫は温暖な地域の出身で、寒さには弱い品種なので、室温には気を付けてあげるようにしてくださいね。

まとめ

猫

BuzzRider/shutterstock.com

猫には、人間の指紋のように鼻紋という個別認証できる鼻の模様があるということです。どの猫も、この世界ではたった1つの鼻紋をもっているということを考えると、飼い猫がさらに愛おしくなるのではないでしょうか。今まで以上にぜひかわいがってあげてくださいね!

ご意見、ご感想ありましたらコチラ! この記事のコメントへ (0件)
桜 フォトコンテスト 全国のドッグラン一覧
編集部PICKUP
関連する記事

mofmo掲示板