カナディアンエスキモードッグってどんな犬?特徴や性格、飼い方のポイントを徹底解説!

カナディアンエスキモードッグってどんな犬?特徴や性格、飼い方のポイントを徹底解説!

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カナディアンエスキモードッグは、カナダの北極圏でイヌイットに飼育されてきた古代犬種です。現在アメリカ合衆国のアラスカ州をはじめとする犬ぞりレースで大活躍しており、再び注目を集めている人気の犬種となっています。ここではそんなカナディアンエスキモードッグの魅力に迫ります!

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カナディアン・エスキモー・ドッグは犬ぞり犬種!

犬ぞり

Melinda Nagy/shutterstock.com

テレビや映画、雑誌などで真っ白な白銀の世界を数頭の犬が「犬ぞり」で走っている光景をみたことはありませんか?

カナディアン・エスキモー・ドッグは、まさにそりを引く犬種です。そりを引いている犬は、普段わたしたちの身の周りで見かける犬とは違っています。

犬ぞりをする犬種は基本的条件として、体重が20㎏後半から50㎏あり、寒さに強いことが求められています。そしてそり犬1頭が引くことができる重さは、自分の体重とほぼ同じ重さの荷物です。

もちろん、体格がよければすべての犬が犬ぞりになれるというわけではありません。犬ぞりになるためには厳しい訓練を乗り越え、マッシャーと呼ばれるそりに乗る人に忠実に従う訓練を受ける必要があります。

犬ぞりの主な犬種について

犬ぞりの犬種にはカナディアン・エスキモー・ドッグをはじめとし、次のような犬種も犬ぞりとして活躍しています。

・アラスカン・ハスキー アラスカン・ハスキーは、アメリカ合衆国アラスカ州を原産とする犬ぞりレース用として交配させた犬です。そり犬と俊足の犬種を交配させ、さまざまな系統の血を受け継いでいるため、犬種として登録されているわけではありません。

しかし、より速く長い時間走れるよう持久力に優れた気質をもって作り出されています。外見はオオカミのようなスラリとした体格に、ハスキー犬のようなふさふさの被毛を備えています。

・シベリアン・ハスキー シベリアン・ハスキーは、カナダ北極圏を原産地としている犬種です。日本でも一時ブームになり、今ではその温和な性格からペットとして親しまれています。

しかしもともとは極寒の地でそりを引くために活躍してきた犬種なので、今でも耐寒性と持久力を備えています。社会性も強い気質をしているので、集団でそりを引くときにも従順に指示に従います。

・アラスカン・マラミュート アラスカン・マラミュートは、アラスカ州西部・スワード半島を原産地としている犬種です。その海岸地方に暮らしているマラミュート族によって飼育されていた仕事犬で、シベリアン・ハスキーに良く似た外観をしています。

シベリアン・ハスキーと比較すると胴が長めで、丸みがかった体型をしています。小さめの立ち耳や茶色の目、巻き尻尾が特徴的な犬種です。筋肉質な体型をしているので、そり犬として大活躍しています。

・チヌーク チヌークはアメリカ合衆国のアラスカ州を原産とするそり犬種で、セント・バーナードをルーツとしていると言われています。持久力があり賢く、温厚で仕事熱心な性格です。チヌークという名前は、イヌイットの言葉で”暖かき風”という意味を由来としています。風のように早く走りながら、温厚な性格をしていることから名付けられたようです。

・グリーンランド・ドッグ グリーンランド・ドッグは、グリーンランド原産の犬種です。現在でもグリーンランドには約3万頭生息しており、冬場の主要な移動手段として活躍している姿を見ることができます。

・サモエド サモエドは、シベリアのサモエド族がトナカイを引くために作りだした犬種と言われています。真っ白なフワフワの被毛が特徴となっており、口角をあげた表情は”サモエドスマイル”と名前が付くほど、多くの方から親しまれています。

・樺太犬(からふとけん) 樺太犬は樺太および千島列島で誕生した犬種で、アイヌ人が犬ぞりや猟犬として昭和40年代くらいまで活躍していました。名作映画”南極物語”で、南極に1年も置き去りにされても生き延びた”タロ”と”ジロ”は樺太犬です。

樺太犬は車社会へと発展していった時代の中で必要性がなくなり、他犬種と混血され雑種化してしまったため、1970年代には残念ながら絶滅してしまいました。現在、樺太犬がそり犬として活躍する姿を見ることはできませんが、かつて日本には欠かせない存在として今でもその活躍ぶりは語り継がれています。

犬ぞりのつなぎ方はどうなっている?

犬ぞりを見ていると、どのように犬同士がつながっているのだろうか?と思われたことがあるのではないでしょうか?

犬ぞりのつなぎ方は、大きくわけて2つあります。1つは1頭ずつ直接そりにつなぐ「ファンタイプ」、もうひとつは2頭ずつを縦のラインでつなげる「タンデムタイプ」というつなぎ方です。

ファンタイプはカナダ北部のイヌイットで古くから使われてきたつなぎ方で、犬たちが走っている姿が扇のように見えることから、扇を意味する”ファン”と呼ばれています。

一方タンデムタイプは幅を取らないので、狭い山道や険しい場所など難しいと思われる地形でも効率よく走ることができるつなぎ方となっています。

役割分担が決められている犬ぞりのルール

タンデムタイプの犬ぞりの場合、犬たちはただまっすぐ走っているのではありません。それぞれのポジションには決められた役割があり、犬たちはその役割を従順に果たしながら目的地を目指しています。では、犬ぞりにおける役割分担についてご紹介しましょう。

■リードドッグ(lead dog) リードドッグはその名前の通り、進路を決める重要な役割を持つ先頭を走っている犬たちのことです。操縦者であるマッシャーに忠実であることがリードドッグには求められています。リードドッグの多くは雌が多く、直感力に優れた物怖じしない性格をした犬がリードドッグに選ばれています。

■ポイントドッグ(point dog) ポイントドッグは”スイングドッグ”とも呼ばれる、リードドッグの後ろを走る犬たちのことです。チーム全体をまとめながら、方向付けをしていく役割を担っています。足の速さはもちろん、ある程度のスタミナが求められているため、スピードと体力を兼ねていることがポイントドッグには求められています。

■チームドッグ(team dog) チームドッグはポイントドッグとともに、最後列の犬の間を走る犬たちのことです。8頭引きのチームのときにはチームドッグというポジションがありますが、6頭引きのときはこのポジションはありません。

■ホイールドッグ(wheel dog) ホイールドッグは、そりに最も近い場所のポジションにいる犬たちのことです。そりの操縦者であるマッシャーとそり犬たちの中間のポジションなので、双方に対して協調性のある気質が求められています。

犬ぞりを体験してみよう!

犬ぞりと聞くとテレビや映画の世界の話・・と思われている方もいるかもしれませんが、日本国内でも犬ぞり体験をすることは可能です。犬ぞり体験は北海道をはじめとし、長野県や群馬県など関東圏でも行えます。

さまざまな場所で体験可能な犬ぞりですが、その中でも特に北海道での犬ぞり体験は、果てしなく続く銀世界の中をまるで映画のワンシーンのような体験ができると好評です。犬ぞり体験ツアーにもよりますが、上下アウター、グローブ、帽子、ブーツなど無料でレンタルできるので、気軽に楽しむことができます。

もちろんガイドさんがスノーモービルで同行し、しっかりサポートしてくれるので安心して楽しめます。小さなお子さんでも体験が可能です。写真や動画撮影はもちろん、犬たちとの触れ合いも楽しめるよい経験となるでしょう。

この機会に犬ぞり体験をし、カナディアン・エスキモー・ドッグなどの犬ぞり犬種たちの活躍している姿を目にしてみるのはどうでしょうか?

まとめ

エスキモードッグ

Melinda Nagy/shutterstock.com

カナディアン・エスキモー・ドッグの性格や特徴などについてみてきましたが、いかがでしたか?

カナディアン・エスキモー・ドッグはそり犬として現在でも活躍している犬種です。日本ではペットショップやブリーダー、家庭のペットとして見かけることはほとんどありませんが、犬ぞりレースでは名前の知られている犬種のひとつです。

日本でも犬ぞりの体験をすることが可能です。興味のある方はテレビや雑誌などで犬ぞりを見るのではなく、本物の犬たちによる犬ぞりの姿を見てみるはどうでしょうか?

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