犬にココアはNG!致死量ともしも飲んだ時の対処法!

犬にココアはNG!致死量ともしも飲んだ時の対処法!

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犬にココアを絶対に与えてはいけません。それは、ココアの成分であるカカオに含まれる「テオブロミン」と「カフェイン」を犬が摂取してしまうことで中毒症状を引き起こす危険があるからです。ここでは、犬がココアを口にしてしまった際に見られる症状や対処法について解説します。

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犬にココアを与えてはいけない理由とは

犬の顔を描いたココア

amKanobi/shutterstock.com

人間にとってココアは体が温まり、心もリラックスできるのでよく飲む方も多いことでしょう。お菓子作りにもよく使用されることがある、非常に身近な食品です。

犬は味覚をあまり感じることができませんが、甘みだけは感じることができるので、飼い主がココアを飲んでいたりすると興味を持って近づいてくることがあるかもしれません。しかし、犬にココアを与えることは絶対にしてはいけません。

そもそもココアの成分はカカオです。カカオ豆を砕いてすりつぶしたものをカカオマスといいます。このカカオマスにはココアバターという脂肪分が含まれていて、カカオマスからココアバターを取り除いたものがココア、ココアバターが含まれたものがチョコレートになります。

つまり、ココアもチョコレートも見た目は違いますが、原材料はカカオ豆ということで同じであるということになります。ココアには無調整タイプと、砂糖や粉乳を加えて飲みやすくした調整タイプと2種類あります。

ココアの原材料であるカカオには「テオブロミン」と呼ばれるアルカノイドの一種が含まれていて、このテオブロミンが犬が中毒症状を引き起こす原因となります。また、ココアには「カフェイン」も含まれており、どちらも神経に作用して興奮状態を引き起こしたり、心筋に作用して心臓に影響を与えたりすることがあるため危険です。

犬はテオブロミンやカフェインへの反応が人間よりもずっと強く、さらには体内でこれらの物質を代謝する能力が低いために中毒症状を引き起こしやすいことが、犬にココアを絶対に与えてはいけない理由です。

犬がココアを飲んでしまった時の症状

マグカップを持つ犬

Aleksey Boyko/shutterstock.com

犬がココアを摂取してしまうと、以下のような症状が見られることがあります。

  • 嘔吐や下痢
  • 体温が上昇する
  • 筋肉が硬直する
  • 心拍数が上がる
  • 血圧が低下する
  • 呼吸や脈が速くなる
  • 昏睡状態になる
  • 痙攣
  • 頻尿や尿失禁
  • 震えやふらつき
  • ぐったりして元気がない

これらの症状が見られる時は、犬がココアを口にしてしまった可能性が考えられます。カカオの毒性への反応は犬によって個体差があります。一般的にいずれかの症状が見られるのは1~4時間と言われていますが、テオブロミンの毒性は犬の体内で72時間続くとも言われているので注意が必要です。

犬に危険が及ぶ摂取量

カカオ豆とココア

Kovaleva_Ka/shutterstock.com

犬がどれくらいのココアを摂取すると命に危険が及ぶかは、犬の体重によっても変わってきます。もちろん犬によって個体差はあるので一概には言えませんが、一般的には犬の体重1kgに対して50mg~100mgのテオブロミンを摂取すると危険が及ぶと言われています。

この数字をもとに、犬の体重別に危険となるココアの摂取量が下記です。

超小型犬の場合

超小型犬とは体重が4kg未満の犬のことで、チワワやトイプードル、ポメラニアン、マルチーズやヨークシャーテリアといった犬種が含まれます。

体重1~3kgの超小型犬は50mg~150mgのテオブロミンを摂取すると危険が及びます。無調整ココアの場合、大さじ1杯(約5g)でテオブロミン含有量は142mgにもなります。大さじ1/2以下でも危険となる可能性が高くなるというわけです。

小型犬の場合

小型犬とは体重が10kg以下の犬種のことです。シーズーやパグ、ボストンテリア、ミニチュアダックスフンドや柴犬が含まれます。体重5~10kgの小型犬の場合は250mg~500mgほどで中毒症状を引き起こす危険が高くなります。

中型犬の場合

体重25kg以下の犬種を中型犬といいます。ビーグルやブルドッグ、ボーダーコリーや日本スピッツといった犬種がその中に含まれます。体重10~25kgの中型犬は500mg~1250mgのテオブロミンを摂取すると危険が高まります。

大型犬の場合

大型犬は体重が25kg以上の犬のことです。秋田犬やシベリアンハスキー、レトリーバーやダルメシアン、ドーベルマンなどの犬種が含まれます。大型犬は1250mg以上のテオブロミンを摂取すると危険です。

子犬の場合はさらに要注意

子犬の場合、誤ってココアを摂取してしまわないよう特に注意してください。子犬は消化器官がまだきちんと発達していない状態です。「ほんの少し」摂取しただけで命に危険が及ぶので、絶対に与えないでください。

犬がココアを飲んでしまった場合の対処法

病院で診察を受ける犬

Andrey_Kuzmin/shutterstock.com

犬がココアを誤って口にしてしまった時は、自己判断せずにすぐに病院に連れて行って獣医師に診断をしてもらいましょう。「ほんのちょっとだから大丈夫」と考えてはいけません。ココアによる中毒症状は数時間で現れる場合もあれば、数日経ってから出る場合もあります。

テオブロミンを分解する解毒剤がないため、ココアを摂取してしまったら適切な方法で吐かせる必要が生じます。素人が無理に吐かせるのは犬にさらに危険やダメージを与えてしまう可能性が高くなるので、獣医師の診断を仰ぐようにしましょう。

コーヒーや紅茶も与えてはダメ

コーヒーや紅茶にもカフェインが含まれています。ココア以上にカフェイン含有量が高く、犬がカフェインによる中毒症状を引き起こす危険が高いので、絶対に与えないように気を付けましょう。

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