犬の殺処分でどんな風に行われてるの?保健所って何?

犬の殺処分でどんな風に行われてるの?保健所って何?

update

年間に何万匹もの犬たちが、保健所で殺処分されています。 私たち動物好きは、ペットショップ等で犬猫を見て癒されますが、目に見えない現実のことも知っておかなければなりません。 名ばかりの「ドリームボックス」。犬の殺処分の行われ方についてご説明いたします。

update

犬の殺処分の現実

Cute Dog Canine Brown Golden Face

Marco Sales/shutterstock.com

およそ10万匹。この数字は、1年間に殺処分される犬・猫の頭数です。 その中で、犬は約2万匹が、殺処分により命を落としています。 そもそも保健所という施設は、どういった場所なのでしょうか。 決して犬を処分する施設ではありません。 保健所は、都道府県や政令都市を中心に設置されており、感染症対策等の地域保健の役割や、国民の健康を守る活動を行っています。 その中で、ひとつの部署のような形で、犬を保護している施設があります。

殺処分される犬はどうやって生まれるか

保健所に連れ込まれる犬は、様々な形からやってきます。 まず代表的であるのが捨て犬。 愛犬が子犬を産み、育てきれない数の子犬が産まれてしまい、なかなか里親が見つからない。 誰か良い飼い主が現れれば、という半ば現実逃避に近い想いで、保健所に連れて行きます。 そして愛犬が老犬になって介護が大変だから、という理由の飼い主もいます。 目が不自由になって歩くのもままならないから、いっそ殺してあげたほうが良いのでは・・・と、いう理由からです。 このように、殺処分される犬はほぼすべてが「人間のエゴ」によるものです。 そんな考えを持たなければ、保健所で殺処分される捨て犬がゼロになるはずなのです。

犬の殺処分を行う「ドリームボックス」

「眠るように死ねるように」と名づけられた「ドリームボックス」という殺処分施設。 ドリームボックスとは、二酸化炭素を排出する殺処分用の部屋の名前です。 ドリームボックスとは名ばかりで、眠るように死ぬことは不可能です。 殺処分が決まった犬たちは、係員の人間が板で犬たちを追い込み、ドリームボックスのほうに誘導します。 犬たちは、精神的にも弱っており、抵抗を見せる犬はほとんどいません。 そして、部屋のドアが閉まった後に、二酸化炭素が排出されます。 呼吸をすることが難しくなってきますので、衰弱している犬から命を落としていきます。 若い元気な犬は、およそ10分の間、最期まで意識がもうろうとした中で、苦しんで死ぬことになります。 保健所に連れてくる人間たちは、殺処分を薬殺による安楽死と勘違いしていますが、これが現実です。

ペット先進国「ドイツ」

ドイツは、日本とは違い、犬を「相棒」だと考えています。 その「相棒」の殺処分数は、稀な例を除き、ゼロ。 1匹も殺処分されることなく、飼い主と幸せに暮らしています。 稀な例というのは、人に対しての暴力的等、どう対処しようもない場合によるものです。 ドイツと日本にはどんな違いがあるのでしょうか。

ドイツにはペットショップがない

ドイツには犬を買うという文化はありません。 基本的には「ティアハイム」という犬の保護施設で、犬を引き取ることになります。 日本の保健所では、殺処分までに捨て犬たちに残された猶予は一週間。 ティアハイムはそもそも殺処分がありません。よって飼い主が見つかるまでは保護されます。 そして、ドイツはドッグトレーナー等からしつけ方法を教わり、基本的にノーリードで散歩するようにしつけされます。 そうして、人と犬との絆を深めていき、相棒となっていきます。

殺処分を減らすには

日本でも捨て犬の殺処分を減らすことは出来ないでしょうか。 それは、人の考え方を変えることです。 子犬がほしいと思ったときに、私たちはペットショップに行くでしょう。 ちなみに、保健所での年間殺処分数のうち、子犬は約3500匹。 どうでしょう、これだけの子犬が殺処分されているのに、あなたはまだペットショップで犬を買いますか?

ご意見、ご感想ありましたらコチラ! この記事のコメントへ (7件)
桜 フォトコンテスト 全国のドッグラン一覧
編集部PICKUP
関連する記事

mofmo掲示板

7 名無しさん
通報

見えない部分を注視することはなかなか難しいことですが、殺処分についてはよくよく考えなくてはいけません。普段は絶対に見ることがなくても今もどこかで処分されている現実があります。みんなで考えることができれば良い方向に向かうはずです。

6 名無しさん
通報

ドイツすごいですね。殺処分が全くないそうで、その上、犬を飼うのではなく相棒を捉えているところから、すごいなと感じました。日本と比較すると、考え方自体から異なっているようで、日本にもこのような意識が広まっていくと良いです。

5 名無しさん
通報

昔より少なくなってきているとはいえ、現実に殺処分されている犬は存在しています。とても残酷で悲しいことですよね。そんな不幸な犬たちを一匹でも多く救うことが必要です。不用意に捨てたりする人がいなくなることを願いたいですね。

4 名無しさん
通報

飼えなくなった犬は殺処分されています。本当に悲しく、人間の身勝手さに憤りを覚えますよね。それでも、また子犬がペットショップに並ぶ姿に落胆します。ドイツのように、ペットショップや子犬の取引を禁止する法案が出来るといいのにな。

3 名無しさん
通報

大好きな犬が殺されるなんて考えたくもないことですが、しっかりと現実も見ないといけないですよね。それにそういう現実を知ってることで、これまでよりも生き物を大切にすることを考えるし、ペットを飼う責任も芽生えるし大切なことですね。

2 名無しさん
通報

動物をビジネスに使わないでほしい。殺処分問題はもっとたくさんの人に知ってもらうべきですね。

1 名無しさん
通報

ペットショップっていうのがもう害悪だよね。ペットを飼育したいなら、信頼できる筋から譲り受ける、金銭の譲渡はなしにしないとダメだと思う。商売じゃないよ。