子猫の社会化期について。時期や育て方を解説

update2020/03/01

子猫の社会化期とは、生後3週齢から12週齢（3か月）くらいまでの時期です。子猫はこの時期に、遊びなどのコミュニケーションの中から、飼われている環境（人や同居する他のペット）になじむ社会性を身に付けます。学んだことをよく吸収するので、育て方が大事な子猫の社会化期について解説します。

update2020/03/01

社会化期の育て方

遊びによるコミュニケーション

Two cute little kittens are playing next to the cats house. Pets. Hypoallergenic breed of cats

Vagengeim/shutterstock.com

子猫の社会化期の育て方で大切なのは、遊びや積極的なふれ合い、コミュニケーションを通してルールを学ばせることです。

社会化期の教師になるのは、子猫の環境によって異なります。

欧米では、8週齢以下の子犬子猫を親から引き離して売り渡すことを州法や法律で制限する傾向にあります。

親猫や兄弟猫から社会化期の教育を受けた子猫を、飼い主さんが引き取って環境にあったしつけをしたほうが、結局は成猫になって問題行動が少ないなどのメリットがあるからです。

爪研ぎなどのしつけ

飼い主さんの元で、爪研ぎやトイレのルールを学ばせるには、個別にコツなどを伝授してくれるモフモの記事などを育て方の参考にしましょう。

子猫を叱って怖がらせるのではなく、頭突きなど猫のボディランゲージを知り、望ましい行動に誘導してあげるのが育て方のコツです。

目薬や歯磨き、錠剤を呑ませることに子猫が慣れてくれると、後になって楽なことがあります。

社会化期を逃した猫とのつきあい方

成猫を飼うとき

petite little kitten playing on the grass Cats child

anetapics/shutterstock.com

なんらかの事情で、社会化期を孤立して過ごした猫を引き取って飼うことになると、慣れてもらうのは大変です。

結果を急がない育て方にシフトして気長に距離を縮め、徐々に心を開いてもらうしかありません。

生後8週齢規制

米国では州法で、欧州の一部の国では法律で8週齢以下の子犬子猫の引き渡しに、制限が設けられています。

日本では子犬や子猫の生後8週齢規制には賛否あり、2013年に改正動物愛護法の条項に文言が盛り込まれましたが、業界団体と国会議員の強い反対により事実上見直しの状況です。

親などから離す理想的な時期として、米国で実験結果がある７週齢、欧州などで規制事例がある８週（５６日）齢、業者団体が主張する４５日齢を併記した。
（中略）
４５日を主張する全国ペット協会名誉会長の米山由男さんは「業界の自主努力で、多くは現在４０日程度を守っています。８週にすれば、感染症などを防ぐためのワクチン、餌、成長に合わせたケージの準備などのコストが増え、市場は約３割縮小する」と力を込める。（時事ドットコム「子犬を親から引き離す日数は」）

出典:http://www.jiji.com/jc/v4?id=dog-cat0004

子犬子猫の展示販売がテレビなどのメディアで好意的に受け入れられている日本で、可愛い盛りの売り時を逃すと買い手が付かなくなって、売れ残りのペット問題が起こるというジレンマもあるようです。