ロイヤルカナン猫用「低分子プロテイン」を解析！口コミ評判は？

「ロイヤルカナン　低分子プロテイン」の原材料と成分

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では早速「ロイヤルカナン低分子プロテイン」の原材料と成分を分析してみましょう。

原材料は以下のとおりです。

米、加水分解大豆タンパク（消化率90%以上）、動物性油脂、植物性繊維、加水分解レバー（鶏、七面鳥）、大豆油、ビートパルプ、魚油、フラクトオリゴ糖、ルリチシャオイル、マリーゴールドエキス（ルテイン源）、アミノ酸類（タウリン、DL-メチオニン）、ゼオライト、ミネラル類（Ca、K、Cl、P、Na、Zn、Mn、Fe、Cu、I、Se）、ビタミン類（コリン、イノシトール、E、ナイアシン、C、パントテン酸カルシウム、B6、B1、B2、葉酸、A、ビオチン、B12、D3）、酸化防止剤（BHA、没食子酸プロピル）となっています。

では気になる原材料を詳しく見てみましょう。

穀物

低分子プロテインの原材料欄を見てみると、第一原材料に「米」、第二原材料に「加水分解大豆たんぱく」が使用されています。

つまり低分子プロテインは穀物がメインになっているキャットフードといえます。

低分子プロテインは食物アレルギーに配慮したフードということで、アレルゲンになりやすい「トウモロコシ、小麦」は使用していません。

その代わりに「米」や、栄養価の高い大豆たんぱくを「加水分解大豆たんぱく」として使用しています。

加水分解とはたんぱく質をアミノ酸に分解したものですが、こうすることで消化性を高めており、低分子プロテインでは消化率を90%以上にまで高めています。

こうしてみてみると食物アレルギーに配慮した体に良いフードのように感じられますが、完全肉食動物である猫にとって必要な栄養素は、肉や魚から摂取できる「動物性たんぱく質」です。

ですから本当に猫のことを考えるなら品質の良いたんぱく質源である肉や魚がメインになったキャットフードが望ましいのです。

猫はたんぱく質から摂取できるアミノ酸から栄養を摂取しますが、猫が必要としているアミノ酸は20種類あり、中には体内で生成できないため食事から摂取しなければならない必須アミノ酸もあります。

穀物や大豆に含まれている植物性たんぱく質にはこれらアミノ酸の種類が少なく、動物性たんぱく質にしか含まれていないアミノ酸もあるのです。

ですから猫には肉や魚から摂取できる動物性たんぱく質が必要といわれています。

低分子プロテインの原材料を見てみると、動物性たんぱく質源は「加水分解レバー」しか使用されていないので、動物性たんぱく質の割合が少ないことが考えられます。

足りない栄養素はサプリメントで補っていますが、できれば自然の形で摂取できれば良いですね。

また米が第一原材料に使用されていることもあまりおすすめできません。

米は炭水化物や食物繊維、ビタミンやミネラル補給目的で使用されていると思われますが、猫にとって炭水化物はあまり必要ない栄養素です。

というのも肉食動物である猫は、イネ科の穀物の消化吸収を大変苦手としています。

穀物を消化するためにはアミラーゼという酵素が必要なのですが、猫の唾液にはアミラーゼが含まれていません。

さらに穀物はゆっくり腸内を進むことで時間をかけて消化吸収されるのですが、猫の胃は小さく腸も短いため穀物の消化には適していません。

消化器官に負担をかけて消化不良を起こすことも考えられます。

せっかく消化器疾患に配慮したフードということなのに、穀物が主体になっているのは残念なことです。

米にはグルテンが含まれていないため、アレルギーになりにくい食材なので、使用されていると思われますが、炭水化物が多いということは肥満になりやすいともいえます。

実際穀物が含まれていないフードに変えた猫の体が引き締まった。ということもあります。

油脂

第三原材料に「動物性脂肪」があげられています。

これは猫に必要な「脂質」として用いられています。

他にも「大豆油、魚油」が脂質として使用されています。

脂質は猫の美しい皮膚や被毛の維持をサポートしたり、脳や目の成長を助けたり、エネルギーとして用いられます。

大豆油は不飽和脂肪酸であるオメガ3脂肪酸が豊富に含まれており、魚油にもオメガ3脂肪酸、オメガ6脂肪酸がバランスよく配合されているので、美しい皮膚や被毛のサポートを期待できます。

さらに魚油に含まれているEPA、DHAは脳の神経細胞の構成成分として不可欠ですし、目の成長もサポートしてくれます。

しかし「動物性脂肪」というのは愛猫家が避けたいとする原材料の一つです。

動物性脂肪は嗜好性の高い油脂のため、粒の表面に吹きつけることで嗜好性の高いフードに仕上がります。

しかし動物性脂肪というのはあいまいな表現のため、何の動物の脂が使用されているのか全く分かりません。

魚油も同じことが言えます。ただ魚油というだけではどんな魚から取られた脂なのかわかりません。

もしかしたら複数の獣の脂をブレンドして使用しているかもしれません。

また本来なら破棄にするような粗悪な部位（鶏の頭、骨、羽根、血液、足など）から搾り取った脂や、病気で薬物汚染された家畜の肉、病気や事故で死んで腐りかかっている家畜の肉から絞りとった脂を使用している可能性もあります。

ですから一般的に動物性脂肪は酸化がとても早いといわれています。加工段階からすでに酸化が始まるので、必ずといってよいほど保存料や酸化防止剤が使われています。

さらにこれら保存料や酸化防止剤の中には発がん性やアレルギーといった健康被害を及ぼすリスクが高いものがあります。

これだけでも恐ろしいのですが、動物性脂肪に使用する保存料や酸化防止剤というのは原材料欄への記載が義務ではないため、私たちは原材料欄を見ただけでは、どれだけ強力な酸化防止剤がどれほどの量添加されているかわかりません。 愛猫が知らず知らずのうちに危険な添加物を摂取しているかもしれないのです。

本当に信頼できるキャットフードは「鶏脂、サーモン油」などどんな油を使用しているか、また油脂に使用している酸化防止剤までも明らかにしています。

ビートパルプ

続いて注目したいのが「ビートパルプ」です。

ビートパルプとは、サトウダイコンから砂糖を搾り取った残りカスのことです。

絞りかすというくらいですからタダ同然で入手できるためフードのかさ増しによく用いられます。

さらにビートパルプは植物繊維が豊富なため、腸内でうんちを大きくしてかためる働きがあるので、便通を促したり、うんちを固めてトイレ処理を楽にします。

しかしビートパルプも愛猫家が避けたいと原材料の一つです。

なぜなら便秘になる恐れがあるからです。

ビートパルプにはウンチをかためる作用があるので、便がかたくなることで便秘になる可能性があります。

またうんちが固まるということは、下痢を起こしていてもうんちが固まるので、もしかしたら体調の変化に気付くのが遅くなってしまう可能性も出てきます。

さらにビートパルプには残留薬剤の恐れがあります。

サトウダイコンから砂糖を搾り取る際に手間をかけずに砂糖を抽出するために、硫酸系の劇薬を使用することがありますが、この方法は楽に効率よく処理ができる一方、薬剤がビートパルプに残る可能性があるのです。

薬剤が残ったビートパルプは、便の排出を促す神経信号に影響を及ぼしてしまい、便秘の原因になることがあるようです。

酸化防止剤

低分子プロテインでは「BHA、没食子酸プロピル」を酸化防止剤として使用されています。

油脂を使用しているキャットフードは、どうしても酸化するという問題点があります。

フードが酸化すると品質が劣化したり、風味が悪くなるため食いつきが悪くなったり、消化不良を起こすなどの問題があります。

そのため酸化しないように酸化防止剤の使用は欠かせません。

しかし低分子プロテインで使用している酸化防止剤は強い合成酸化防止剤です。

「BHA」は元々はガソリンの酸化防止剤として使用されていましたが、酸化防止効果が高いことから食用への酸化防止が認められ限定的に使用されるようになりました。

しかし動物実験の結果、発がん性やアレルギー発症というリスクもあるため、現在では人間用の食品への使用は制限されており、ほとんど見られることはありません。

「没食子酸プロピル」も強力な合成酸化防止剤です。

食用のバターやマーガリンの他に、化粧品などに使用されています。

しかしこちらも動物実験の結果、発がん性や内臓疾患の危険性がある添加物であることが明らかにされてきました。

ロイヤルカナンの公式サイトを見ると「一日の摂取許容量を守っているので、毎日食べても健康に影響はない」また「BHAは摂取してから2日で体外に排出されるので蓄積されない」と健康に影響がないことを述べています。

しかしからだに悪影響があるかもしれないとわかっている添加物は使用して欲しくないですね。

酸化防止剤の中には、安全性の高い天然由来のビタミンEやハーブ抽出物などがあります。

できればそうしたからだに負担にならない安心できる酸化防止剤を使用してほしいですね。

成分

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では「ロイヤルカナン低分子プロテイン」の成分を見てみましょう。

以下のとおりです。

たんぱく質24.9g、脂質19.5g、食物繊維8.0g、灰分6.1ｇ、水分5.4g（単位/400kcal）、カロリー410kcal/100gとなっています。

低分子プロテインは肉や魚が使用されていないためか、タンパク質がかなり少ないのが特徴です。

しかし穀物が主体になっているためか、炭水化物含有量がかなり多く、カロリーも高めになっています。

ですから肥満に注意が必要です。

食物アレルギーに配慮した特別な配合ということですが、栄養バランスが良いのか疑問が残ります。