【ドッグトレーナー監修】犬が歯をカチカチさせるのはどうして?理由や心理を徹底解説!【最新版】

【ドッグトレーナー監修】犬が歯をカチカチさせるのはどうして?理由や心理を徹底解説!【最新版】

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この記事の監修者(48件監修)

Moe Yoshida

ドッグトレーナー

Moe Yoshida

国際動物専門学校 しつけ・トレーニング学科卒。 噛み・吠え癖の酷い元保護犬のビーグルを引き取った事をきっかけに『褒めてしつける』を念頭に活動。 自身の経験を活かし、しつけイベントにて飼い主に寄り添ったトレーニング方法を指導。 ナチュラルペットフード・栄養学の知識にも精通。 保有資格:NPO法人ドッグトレーナー2級、しつけアドバイザー2級、愛玩動物飼養管理士、ドッググルーマー2級

愛犬が歯をカチカチと鳴らしているのを見て、「どうしたんだろう?」と不安に感じたことはありませんか?犬が歯をカチカチさせる原因は何でしょうか。実は心理的な要因と、病気など身体的な要因があります。今回はそれらの要因を詳しく解説します。

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犬が歯をカチカチさせるのはなんで?

歯を見せる犬

alexei_tm/shutterstock.com

何気なく愛犬の様子を観察していると、歯をカチカチと鳴らしているのを見たことがあるかもしれません。愛犬が歯をカチカチと鳴らしている音が聞こえて、「どうしたんだろう?」と不安に感じることがあるかもしれません。

犬が歯をカチカチさせる原因は何でしょうか。実は心理的な要因と、病気など身体的な要因があります。今回はそれらの要因を詳しく解説します。

でもその前に、犬の心理状態を示す「カーミングシグナル」について簡単におさらいしておきたいと思います。愛犬が自分に対して出しているサインを正しく読み取るなら、愛犬との絆をもっと深められます。

犬のボディーランゲージ「カーミングシグナル」

飼い主を見つめる犬

Sundays Photography/shutterstock.com

違う言語を話す人とのコミュニケーションで大切なのは、ボディーランゲージです。お互いの言葉が理解できなくても、身振り手振りで、なんとなく伝えたいことが伝わったり、理解し合えたりします。

犬もさまざまな動きや行動で自分の気持ちを落ち着かせたり、気持ちを相手に伝えることがあります。それが、「Calming Signal(カーミングシグナル)」です。

犬は人間のように言葉で「そうだよ」とか、「違うよ」などと自分の意思を伝えることができません。このように言葉を話せない分、動きや行動でサインを飼い主に送っています。

このサインを飼い主が観察して正しく読み取ることで、愛犬とのコミュニケーションが円滑になり、より絆を深めることができるでしょう。

カーミングシグナルの由来

カーミングシグナルという言葉が注目され始めたのは、2006年頃のことです。

ノルウェーに住む女性ドッグトレーナー、Turid Rugaas(トゥーリッド・ルーガス)氏と彼女の仲間たちが、1980年代にさまざまな犬を研究し、それらを理論的にまとめ提唱しました。

「犬の行動やしぐさには意味があり、それらは犬自身および他者を落ち着かせるためのものである」というものです。この理論は、世界中のドッグトレーナーたちに賛同され、多くの分野で活用されるようになりました。

日本におけるカーミングシグナルの認知

日本でも、犬のカーミングシグナルが注目されるようになります。

犬の行動やしぐさ、表情から愛犬の心理を読み取ることをテーマにした本が出版されたり、犬の心理について雑誌で取り上げられるようになったり、「イヌの言葉」「犬語」といった単語もメディアで取り上げられるようになってきました。

今では、犬も自分の感情や心情を読み取れるという認識がかなり日本人の中にも定着してきています。

犬が歯をカチカチ鳴らす時の心理的要因

怯えている犬

Annette Shaff/shutterstock.com

では本題の犬の歯のカチカチ行動について見ていきましょう。人間が歯をカチカチと鳴らす時は、寒かったり、怖かったり、不安に感じているときだったりしますが、犬の場合はどうでしょうか。

まずは、犬が歯をカチカチ鳴らす際の心理的要因を説明します。

心理的要因1:興奮している

散歩や遊んでいるときなど、犬が楽しくて興奮しているときに歯をカチカチさせることがあります。または、おやつを見せられた時に歯をカチカチさせることもあります。

これは、楽しさや期待感による興奮を落ち着かせるためのカーミングシグナルで、歯をカチカチさせることで自分の気持ちを抑えているようです。

散歩ルートにある大好きな公園に近付いてきたときや、新しいおもちゃを目にしたとき、食卓に美味しいものが用意されているときなどに歯をカチカチしている様子を観察したら、それは興奮を抑えるために行っているということを思い出しましょう。

心理的要因2:敵意がないことを知らせる

散歩中に向かいから他の犬がやってきたときに歯をカチカチと鳴らしている場合は、相手に対して敵意がないことを示すサインです。

「君と喧嘩する気はありません。仲良くしましょう。」と言って、相手が喧嘩腰になって近づいてこないようにするための行為です。

また前記のとおり興奮を抑える作用もあるので、自分自身が喧嘩腰にならないように興奮を抑制するための行動でもあります。

心理的要因3:発情期

犬は発情期に感じるストレスが原因で歯をカチカチと鳴らすことがあります。犬の発情期は、生後約7~8ヶ月で始まります。

メスは小型犬で年に2~3回、大型犬は年に1~2回ほど発情期があるようです。ちなみに、オスは明確な発情期はなく、メスが発するフェロモンを感じとって子孫を残そうとして発情することがあります。

メスもオスも発情すると興奮してストレスを感じ、落ち着きがなくなります。そのため、楽しい時や期待感が高まったときと同じように、気持ちを鎮め、ストレスを軽減するために歯をカチカチ鳴らします。

心理的要因4:何かに対して不安を感じている

これまで紹介した4つに当てはまらない場合、何かに対して不安や恐怖を感じて、それを紛らわそうと気持ちを落ち着かせるために歯をカチカチさせていることが考えられます。

例えば、愛犬が歯をカチカチ鳴らしているときに、工事中の大きな機械音などが聞こえていたり、雷の音が鳴り響いていたりと、犬が嫌いな大きな音が聞こえている場合は、不安や恐怖が原因となっていると考えていいでしょう。

また、動物病院に連れて行かれたときなどにも不安やストレスを感じてこの動作を行うことがあります。

心理的要因5:分離不安

「分離不安」とは、飼い主と離れたときに愛犬が強い不安を感じる状態のことを言います。歯をカチカチ鳴らす時は、分離不安が原因となっていることも考えられます。分離不安を引き起こしているかどうか判断するには、以下に挙げる問題行動が見られるかどうかを観察してみてください。

留守番中に、 1.家にあるものを壊す 2.過剰に吠えるづける 3.普段はちゃんとできているトイレに失敗してしまう

これらの行動がみられるようなら分離不安かもしれません。また、家に飼い主と一緒にいるときにいつもそばにいたがって、後をついて回るような行動がある場合も分離不安かもしれません。

分離不安を引き起こす原因としては、留守番中に経験した何かしらの恐怖体験や、必要以上にかわいがって過度なスキンシップをとっていることなどが考えられます。

子犬のころから同じ布団で一緒に寝たり、習慣的に毎日一緒に食事をとることも分離不安の原因となりかねません。過度なスキンシップは愛犬の心の安定のためにも、避けた方がいいかもしれません。

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1 名無しさん
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