猫にネギを与えてはいけない?ネギに含まれる成分が猫に与えるリスクを解説!

猫にネギを与えてはいけない?ネギに含まれる成分が猫に与えるリスクを解説!

4265
update

猫にたまねぎを食べさせてはいけないことを知っている飼い主は多いことでしょう。では「ネギ」はどうなんでしょうか?今回はネギにどんな成分が含まれているのか、それが猫にどんな影響を与えかねないのかまとめてみました!

4265
update
猫にネギを与えてはいけない?ネギに含まれる成分が猫に与えるリスクを解説!

猫にネギを食べさせても大丈夫?

ネギを食べる猫

Zanna Pesnina/shutterstock.com

ネコちゃんが「たまねぎ」を食べてはいけないということを知っている飼い主は少なくありません。では「ネギ」はどうなのだろうと疑問に思ったことはありませんか?

今回はそんな愛猫家の疑問に答えるために、「ネギ」とはどんな野菜なのか、どんな成分が含まれているのかご紹介します。

ネコちゃんに「ネギ」を食べさせても良い食材なのでしょうか。食べさせるとどんな影響がネコちゃんにあらわれるのでしょうか。そんな点も解説していきます。

ネギとは?

ネギ

Preto Perola/shutterstock.com

「ネギ」とはユリ科ネギ属に分類される野菜です。独特の香りを持ち、鍋物やあえ物などに使用されるだけでなく、薬味としても幅広く利用される食材です。別の分類体系によると、ヒガンバナ科ネギ亜科ネギ属に分類されています。

中国西部かシベリアが原産だとされており、日本においても古くは日本書紀に登場するほど歴史のある野菜です。

日本においては、地域によって特徴のある「ネギ」が生産されています。例えば関東地方では、深谷ねぎや下仁田ネギなど、白い部分が多い「根深ネギ」が栽培されています。

一方関西地方などでは、緑の部分が多い「葉ネギ」が生産されています。例えば、京都の九条ねぎや博多の万能ねぎなどが「葉ネギ」です。

「ネギ」に含まれる成分について

「ネギ」には健康に役立つ有用な成分が豊富に含まれています。例えば「ネギ」に含まれるカロテンには、体内でビタミンAに変化し、抵抗力を高めたり活性酸素を抑制したりする働きがあります。

また、アリシン(硫化アリル)というネギ特有の独特の刺激臭を生じさせる成分も含まれています。

アリシンは、ビタミンB1を分解してしまう「アノイリナーゼ」という酵素の働きを抑制する役割があるので、ビタミンB1を効率的に体内に吸収するよう助ける働きがあります。

ビタミンB1は疲労回復を促す働きのある成分なので、間接的にアリシンを摂取することにより疲労回復効果を得ることができます。

加えて、アリシンには抗菌作用や殺菌作用があるので、特に冬場にはウイルスなどから体を守ったり、喉の痛みや咳を予防したりする効果が期待できます。

さらにアリシンには、血小板の凝集を抑制し、血栓ができてしまうのを防ぐ効果があるということも分かっています。そのため、アリシンを定期的に摂取することにより、脳梗塞や心筋梗塞などの血管障害を予防する効果を期待できます。

ネギには他にもセレンという成分が含まれています。セレンには癌を防止する働きがあるとされています。また、ビタミンCには抗菌作用があります。ウイルスなどから身体を保護してくれる成分です。

猫にネギを食べさせると危険なのはなぜ?

では、ネコちゃんにとってはなぜ「ネギ」は危険なのでしょうか。それは、ネギには「アリルプロピルジスルファイド」という成分が含まれているからです。

「ネギ」はたまねぎと同じユリ科ネギ属の植物です。「たまねぎ」や「ネギ」「らっきょう」などのネギ属の野菜にはすべて、「アリルプロピルジスルファイド」が含まれています。それで、ネコちゃんが「ネギ」を食べてしまうと「たまねぎ中毒」と呼ばれる中毒症状を引き起こしてしまうのです。

元気がない猫

Tatiana Osipova/shutterstock.com

たまねぎ中毒はどんな症状があらわれるのか

ネコちゃんが「たまねぎ中毒」を発症すると、どんな症状があらわれるのでしょうか。例えば、下痢や嘔吐などさまざまな健康被害があらわれます。症状が悪化すると痙攣などが生じることもあります。最悪の場合そのまま死に至ることもあります。

加えて「たまねぎ」中毒が慢性化すると、肝機能が低下したり黄疸が生じたりします。さらに「ネギ」を食べることによって引き起こされる中毒症状として、「溶血性貧血症」や「血色素尿症」があります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

肝機能の低下

肝臓はネコちゃんの体の中で最も大きい臓器であり、健康に欠かせない重要な役割を担っています。

例えば、肝臓の中で生成・分泌される胆汁には、食事によって摂取した脂肪分を消化吸収する上で欠かせない重要な役割があります。

また、肝臓には解毒作用もあります。体内に入ってきた有害物質を酸化と還元し、加水分解や抱合などによって解毒する働きがあります。

特に、食事から摂取したタンパク質が分解される際に発生する、アンモニアを解毒するという重要な仕事が肝臓にはあります。

それで肝臓の機能が低下すると、アンモニアが体内に蓄積し、脳障害や肝性脳症を引き起こす可能性があります。

肝臓の機能が低下すると食欲が落ちて体重が低下する傾向があります。また、軟便や下痢など、排便障害が引き起こされることもあります。嘔吐を繰り返すこともあります。

加えて水をよく飲むようになり、結果としておしっこの回数や量が増えることもあります。外面上にあらわれる変化としては、体がむくんできたり黄疸が生じたりすることもあります。

肝臓は沈黙の臓器とも呼ばれるように、異常が生じていても症状が現れにくい臓器です。

症状を確認した時には、すでに肝臓の機能がほとんど失われているというケースもあります。それで、定期的に健康診断を受け、血液検査などを実施するようにしましょう。そのようにして、肝臓に異変がないかどうか定期的にチェックするようにしましょう。

黄疸

黄疸とは、目や耳、皮膚や粘膜など体のあらゆる組織が、過剰に分泌された「ビリルビン」で黄色に染まってしまう病気です。

「ビリルビン」とは胆汁のことで、胆汁酸と胆汁色素が主要な成分です。食物中の脂肪分を消化するために肝臓から分泌されます。

そのため、溶血性貧血だけでなく、肝リピドーシス(脂肪肝)や肝炎、肝硬変や胆管肝炎など、肝臓に関係する重大な病気の症状としてあらわれることのある病気です。

黄疸を治すことができるかどうかは、原因となっている疾患の進行状況によって異なります。中毒症状によって生じていたり、肝リピドーシスや胆管肝炎などによって生じていたりする場合には、初期に治療を開始できれば黄疸は回復することが多いようです。

しかし肝硬変や慢性肝炎など、修復が難しい肝臓の病気によって黄疸が生じている場合には完治することは難しいようです。

ネコちゃんの黄疸は被毛の影響で皮膚を見ても識別しにくい症状ですが、ネコちゃんの眼球を観察して白目が黄色く変化しているようであれば、黄疸になっている可能性が高いでしょう。

溶血性貧血症

「溶血性貧血症」とは、血液の主要成分である赤血球が損傷することによって、全身に酸素を送り届けることが難しくなる症状です。「溶血性貧血症」を発症する原因には、遺伝や自己免疫の異常などさまざまな要因があります。

ネコちゃんが「ネギ」を食べてしまい、中毒症状として発症する溶血性貧血症は、正式には「ハインツ小体性溶血性貧血症」と呼びます。

「ハインツ小体性溶血性貧血」を発症したネコちゃんは、極度の貧血状態に陥ります。そのため普段より元気がなく、活動量が低下して脱力感が見られるようになります。

発病の具体的なメカニズムを説明すると、「ネギ」に含まれている「アリルプロピルジスルファイド」は、赤血球にある「ヘモグロビン」を変化させ、「ハインツ小体」を構成するようになります。

この「ハインツ小体」が構成されてしまった赤血球は本来の機能を失い、破壊されやすくなってしまいます。

そのため「ハインツ小体」を含んだ赤血球は、本来の役割である全身に酸素を送り届けるという働きができなくなります。結果としてネコちゃんに貧血症状があらわれるのです。

血色素尿症

「血色素尿症」とは、おしっこに「ヘモグロビン」が混ざって排出されることで、おしっこの色が茶色や黒褐色になってしまう症状です。ネコちゃんがたまねぎ中毒を発症すると多くの場合、「溶血性貧血症」に併発する形で「血色素尿症」を発症します。

よく「血尿」と勘違いされることのある「血色素尿症」ですが、症状があらわれるメカニズムはまったく異なります。

「血尿」とはおしっこに血液が混じった状態です。尿道を傷つけてしまい出血しているなど、何らかの原因でおしっこに血液が混入します。結果としておしっこの色が赤くなります。

一方「血色素尿症」は、血液ではなく「ヘモグロビン」だけが混じっている状態です。それで赤色ではなく、茶色や黒褐色のおしっこが排出されます。

「アリルプロピルジスルファイド」の作用によって赤血球が破壊されると、血液中に「ヘモグロビン」が遊離してしまいます。そして、遊離した「ヘモグロビン」が糸球体を通って尿と混じってしまうことで、変な色をした異常なおしっこが排出されます。

ご意見、ご感想ありましたらコチラ! この記事のコメントへ (0件)
編集部PICKUP
関連する記事

mofmo掲示板

フォロー

忙しいあなたはSNSでmofmoをフォロー