猫は目の色でルーツが分かるってほんとう?瞳の色に違いが生まれる理由を解説!

猫は目の色でルーツが分かるってほんとう?瞳の色に違いが生まれる理由を解説!

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猫の瞳にはさまざまな色があります。じつは猫の瞳の色にはそれまで生きてきた環境が関係しており、瞳の色でその猫のルーツが分かるといわれています。ここでは猫の瞳の色の違いが生まれる理由や、猫の目の色でどうしてその猫のルーツがわかるのか調べてみましょう!

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メラニン色素とルーツの関係

猫の目

Galyna Andrushko/shutterstock.com

猫の瞳の色というのは、虹彩のメラニン色素が少ないか多いかに関係しているということがわかりました。そして、メラニン色素が少ないとブルーやグリーン系になり、多くなるとよりイエローやオレンジ、赤い色が強くなり、メラニン色素が一番多いのがカッパーというわけです。

このように猫の目の色の仕組みを知るならば、猫の目の色でその猫のルーツも分かるようになります。

というのも、メラニンというのは太陽光線の中の、紫外線といった有害なものから瞳を守る役割を果たしています。つまり、太陽の光が強い環境で育った猫の瞳は、紫外線などの有害な光から目を守るため、よりメラニン色素が大量に発生するようになるのです。逆に太陽の光が少ない場合には、メラニン色素が少なくなります。

それで、太陽光の強い環境で生きてきた猫種というのはより濃い色の瞳を持ち、太陽光の弱い環境で生きてきた猫種はより透明感のあるブルー系の瞳を持つことが多いのです。

これは人間の目でも同じです。日本人は濃い茶色や黒っぽい瞳を持ちますね。これは虹彩の中のメラニン色素の量が多いという事です。そして少ないと緑色、またもっと少ないと青い瞳の色になります。

これは、育ってきた場所によって日照時間や日射量に違いがあり、それが目の中の虹彩のメラニン色素の量を変えてきたためということなんです。そしてそのメラニン色素の量が遺伝として伝わり、その人の瞳の色を作り出します。

というわけで、瞳の色を見るとどのようなルーツで育った猫でどんな遺伝子を持っているのかということがわかるんです。

ブルーやグリーンは洋猫に多い!

瞳の色がグリーンの猫は、虹彩のメラニン色素が少ないということを意味しています。それで、もともとは寒い地方に生息していた猫で、日光をたくさん取り入れることができない環境で育ってきたということが考えられます。

ですからグリーンの瞳を持つ猫は、特にヨーロッパ地方の特に寒いところに生息していた猫種に多いんです。性格的にも寒いところが好きといった傾向があるそうですよ。

アンバーやカッパーは日本猫に多い!

アンバーやカッパーの瞳を持つ猫種は、温かい地方に生息していたと考えられています。温かく、光を吸収しやすい環境にいたことから、虹彩のメラニン色素が多くなり、濃い色の瞳を持つようになったと言われています。

ですから、アジアの猫にはカッパーの瞳を持つ猫が多いといわれています。つまり、日射量が十分にある環境で生活してきた猫に多い目の色です。日本猫は温暖な気候の中で日の光が十分にある環境で育ち、日光を積極的に取り入れる必要がなかったことから瞳の色が濃くなったといわれています。それでアンバーやカッパーの瞳の色を持つ猫が多いのです。

雑種猫にも多いのがヘーゼル

ヘーゼルの瞳というのは、もともとは洋猫がもつ特徴だったようです。ヨーロッパにルーツを持つ猫に多い色です。とはいえ、現在日本猫と洋猫との交配がすすみ、現在日本にいる雑種猫に多い瞳の色になります。

猫の中でも特にヘーゼルの瞳を持つ猫は多く、グラデーションがかかった瞳はとても美しいものです。メラニンの量はアンバーやカッパーよりも少ないといえます。

子猫はグレーブルーに見える

猫が育ってきた環境によって虹彩の中のメラニン色素の量が違い、それが遺伝として伝わり猫の目の色を作っているという事がわかりました。だから猫にはいろいろな瞳の色があるんですね!

でも、じつは子猫のときにはみんなグレーのようなブルーの瞳を持っているんです。この、子猫が持つ薄いグレーがかったようなブルーの瞳の色を「キトンブルー」って言います。これは、生まれて間もない子猫の目はメラニンが不足していることから生じます。

子猫は生まれて1週間までは目が見えていません。2週間目くらいから目が見えるようになり、生後2か月ごろからメラニンの量が増えていき、生後7か月くらいすると遺伝的に持つメラニン色素の量が安定するようです。

なので、キトンブルーの瞳というのは子猫のときにしか見られない、本当に美しい目の色です。さらに成猫になるにつれて徐々に目の色が変化していくのを見るのもとても面白いものですし、子猫のときのまるで宝石のような瞳の色は特別な美しさを感じます。

まとめ

オッドアイ

目の色が違う猫

Cindy Hughes/shutterstock.com

オッドアイと言われる、片目ずつ違う色の目を持つ猫がいます。珍しい瞳の猫です。このオッドアイは白猫で生まれる確率が高く、白猫の場合では生まれてくる子猫の1/4の可能性でオッドアイが生まれるといわれています。

病気やケガといった理由で後天的にオッドアイになることもありますが、先天性の場合ではブルーの目をもつほうの耳に30~40%の確率で聴覚障害が出るといわれています。さらに、遺伝子異常が原因でオッドアイが生まれるといわれていて、通常の猫よりも体が弱く短命であるとも言われています。

レッドアイ

猫 レッドアイ

Taras Verkhovynets/shutterstock.com

赤い目を持つ猫もいます。とても珍しい猫で、これはアルビノと言われるメラニン色素を全く持たない猫に見られる目の色です。この赤い目の猫は先天的に遺伝子疾患があり、メラニン色素を作ることができません。

メラニン色素を作れないということは目の中に入る光がすべて反射されるということで、これによって目の中にある血管が浮き出ることで赤く見えています。ウサギの中にも瞳が赤い個体がいますが、赤い目をしたウサギと同じメカニズムで赤く見えているそうです。

ダイクロイックアイ

猫 ダイクロイックアイ

Katho Menden/shutterstock.com

ダイクロイックアイはとても珍しい目の色で、非常に美しい目の色です。1つの目の中に2色あるもので、後天的には生じることはなく先天的なものです。

オッドアイは片方づつ色が違う猫の目のことを言いますが、ダイクロイックアイの場合は1つの目の中に2色あるというところが違います。しかし、中には片方だけダイクロイックアイになっていて、オッドアイとダイクロイックアイの両方を持つ猫もいるそうです。猫の目の不思議、そして秘密はわたしたちを魅了して止みませんね!

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